本棚7個じゃ足りません!

引っ越しのたびに蔵書の山に悩む主婦…
最近は二匹の猫の話題ばかりです

♪ 懐かしの児童書 ♪

2006年04月16日 | 

子供の頃から本の虫、でした。
顧みると、環境に原因があるようです。

母はわたしがお腹の中にいたとき、
パール・S・バックの『大地』を読んでいた、と言います。
(しかし生まれた娘は、純文学が苦手です。
『大地』もぱらっとめくって投げ出してしまった…)
父は忙しさのあまり積読になってしまったけど、
昔は松本清張や吉川栄治を愛読していました。
(読みなさい、と勧められましたが、社会派はチョット…。
時代小説は一時はまったのですが、
老後の楽しみのために現在封印しております)

実際、好みのジャンルは受け継がなかったけれど、
欲しい、読みたい、と言えば、いつだって
本だけは豊富に与えられてきました。    
兄たちの年が離れていたことも、
背伸びして一人前に扱われたいという
気持ちに拍車をかけたようで。
図書館に子供たちを連れて行くと、
一番ちびなのに、読めそうもない本を
借りると言ってきかなかった、というのが父の話です。
(末っ子にありがちですねー

本当にあの時分は、水を飲み干すように読みまくりました。
例え右から左に通り抜けているようでも、
心のどこかに影響を落としているから、
幸せな思いが抜けないのですね。 
誕生日のプレゼントとして注文してもらった、
『ぽっぺん先生の日曜日』が届いた時の喜びは、
今でも覚えています。
(書痴には共通の感覚なのでしょうか?
夫も、昔の読書体験について語る時、
それはそれは、幸せそうです)

昔読んだ児童書は、生活の中でふと思い出すと、
また手に取りたくなります。
そんな時絶版でなければ、書店で会えるのですが。
悲しいことに、忘れられていく本も多いですね。

   ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★

では、最近気になる思い出の書について、、少し。

『ももいろのきりん』(中川李枝子 中川宗弥 福音館書店 1965)
るるこちゃんが桃色の紙で作った、きりんのキリカ。
とっても格好よくて、素敵なお友達。
強くて優しくて、頼れるんです。
これは小学校低学年向き、なのかな。
母が読みながら、作中の歌に節をつけてくれたことを
思い出します。
時代を越えて愛される本です。
先日、小さいお友達に贈りました。

『扉のむこうの物語』(岡田淳 理論社 2005)
これは新装版。わたしが読んだのは’87年刊かな。
小学校の倉庫に閉じ込められた、行也と喫茶店の“ママ”。
二人が舞台用の扉を開けると、
そこには不思議な世界が広がっていたのです。
岡田淳さんの本は他のも好きだけど、
この本は言葉遊びもよく考え抜かれています。
子供の時は面白いばかりで読み進んだけど、
大人になって再び読み返したら、
すごく深いなぁ、と思いました。
ピエロの性格とか、“ママ”の境遇とかね。
友達の男の子への贈り物にしましたが、
わたしって、悩んだあげく、
結局自分が欲しい本を選んでいるような気が…。
おしつけだったらごめんよ。
受け取ってくれるだけでいいからね。

『ぐるんぱのようちえん』(西内ミナミ 堀内誠一 福音館書店 1966)
ぞうのぐるんぱ。いろんな仕事に挑戦するけど、
ビスケット屋さんでも、靴屋さんでも、
大きなものばかり作るので、暇を出されてしまう。
最後にぐるんぱがたどり着いた先は…というお話。
この融通のきかなさ、不器用さが他人とは思えない。
みんな、ぐるんぱみたいに
自分の居場所が見つかればいいのにね。

『雨姫』
(「たるの中から生まれた話」収録 シュトルム 福武書店 1990)
これは“学習”の付録に収められていた短編。
兄弟三人とも“学研・学習”はとっていたのですが、
わたしは小学校高学年の夏休みに来る、
物語の特集号みたいなのが好きでした。
雨姫さまは、おそらく兄の時代の特集号に
載っていた…ような曖昧な記憶。
日照りが続く村の少年と少女が、
眠りについている雨姫さまを起こしに行く、という話でした。

元は福武書店のものを見るように、大人向きなんですが。
“学習”のは、子供用にやさしく直した意訳でした。
あの訳であの挿絵の本は、無いのかなぁ…。

『火の鳥と魔法のじゅうたん』
(イーディス・ネズビット 岩波書店 1983)

20年くらい前に、「おねがい!サミアどん」
というアニメがありました。
あれの原作は『砂の妖精』というのですが、
その続編が『火の鳥と魔法のじゅうたん』です。
(続々編は、『魔よけ物語(上・下)』)
ネズビットはリアルな子供を描くのが上手な作家さん。
加えて、日常にファンタジーを取り込むのが得意。
(エブリディ・マジックというジャンルだそうです)
主人公は4人の子供たちで、
砂の妖精や、魔法のじゅうたん、火の鳥など、
おとぎ話に出てくるような存在に出会うのですが、
後先考えずに願い事をするので、とんでもない目に遭うのです。
小人閑居して不善を為すとはこのこと(笑)。

『こいぬの月世界探検』
(こどもの世界文学14 ルネ=ギヨ 講談社 S48)
ダックスフントの子犬が宇宙船に乗り込んで、
未来都市のような月世界に迷い込みます。
SFチックな展開を楽しんだ幼いわたし。
でも子供心にも、子犬に愛着を覚えたために苦しむ、
ロボット司令官の最後の嘆きが切なかった。
三文恋愛小説よりも、
一方通行の愛について考えてしまう(かも)。

『かしこすぎる王子プリジオ』
(こどもの世界文学3 アンドリュー・ラング 講談社 1972)
お利口すぎるために皆から嫌われるプリジオ。
お馬鹿ちゃんの中では、飛びぬけた頭脳は疎まれてしまう。
冒険の果てに美しい姫と結ばれた彼が、
最後に選んだ道は、思いがけないものだった。
『こいぬ…』と同じく、こどもの世界文学シリーズ。
本当はいとこのものでした。嬉しいおさがりです。
2作とも名作だというのに、絶版。
どうにかならないもんかしら…。

それから、題不明だけど。(空とぶゆうびんやさん?)
小さい時に読んだ絵本。
飛行機で配達する郵便やさんがいて、
ある日宙返りをしていたら、手紙を落としてしまいます。
局長から職を解かれた郵便やさん、
気のいい奥さんと二人で再出発。
飼っている牝牛の乳で作ったアイスクリームを、
街のみんなに飛行機でお届けすることに。
ええと、それで何か事件があって、
局長の怒りが消えて、復職するんだけど、
今度は飛行機で郵便を配達しながら、
アイスクリームもサービスする
郵便やさんになる、という内容だったような。

結構忘れてる…。
でも鮮明に覚えているのは、奥さんが摘んできた苺も入れて、
苺アイスにした、というところ。
美味しそう~!と思ったんだ。
この話、ご存知の方いらっしゃいませんかー?!

   ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★

実はどの本も、現在手元に無いのです。
いつかきっと…と願いつつ、数年が経過しました。
図書館で何度か借りていますが。
せめて絶版本以外は、購入すべきでしょうか。
大人になると、はずみがつかないのです。。。



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