今ひとたびの 逢うことこともがな

お盆で、ご親戚の方や子供・孫が来られ，忙しくして居られる事でしょう。

我が家に愛しのタマが，帰ってきました。

私の声を聞いて庭から出て来ました。タマは元々大学のキャンパスに野良猫として，1年暮らしていたのですが、私に引き取られてからは，一歩も外に出たことはなかったので，まさか外で生きているとは思ってもみなかったのです。

　　

家出をした理由は，チビコが嫌で堪らなかったようです。チビコはタマと同じような暮らしがしたくて、嫌がられても，遠慮しなかったのです。私がもっとタマの気持ちを察して上げるべきでした。

庭で野良の黒ちゃん達と遊んでいると、「にゃーおにゃーお」と言う声が聞こえて，その方を見ると，白と黒の猫でした。タマはお空のお星様になったと諦めていた私は，直ぐにタマとは気付かなかったのです。母屋のお初かと思ったのですが，その声は紛れもないタマのものでした。

《タマ」《タマ」と呼んでも逃げる ばかりで、どうして捕まえようかとタマと鬼ごっこでした。

捕まえた瞬間に，私の洋服に失禁をしました。そんなことは気にしないで直ぐに，私の部屋に連れて行き，どれだけ心配していたかと縷々話して叱りました。夜は私のベッドルームに入れて，チビコが入って来ないようにして眠りました。私の腕の中で四肢を伸ばして，一晩中眠りました。

朝には、落ち着きを取り戻し，私も安心しました。10日にものぼる脱出生活は、タマに大きな影を落としていました。外に行きたい，身体は痩せて可愛そうな位でした。

　

 

そんな訳で，恥ずかしながら

《あらざらむこの世の外の思い出に，今ひとたびの逢うこともがな》

《和泉式部》歌に寄せて，タマのブログを続けさせて頂きたいと思います。

どうかお許し下さいね。