【涼宮ハルヒの憂鬱】佐々木ss保管庫

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佐々木スレ4-480 「エンドレスエイト ラストデイ」

2007-04-27 | エンドレスエイトss

480 :エンドレスエイト ラストデイ:2007/04/27(金) 03:13:35 ID:FKsyKU6f
15497回目 夏休み最終日

進学校には夏休みに夏期学習とものを設けている
いわゆる補修授業である
基本的には自主参加であるがこれに出ないと
新学期以降大きく出遅れることになる
その為出席率は高く夏休みという感じはあまりしなかった
とはいえ平常授業とは違い午前中に終わるので午後には自由だ

夏期学習を終えた私はいま駅前にいる
これからまた塾にいかなければならないが
それまでにまだしばらく時間がある
喫茶店にでも入って時間をつぶそうかと思っていたら
見馴れたた背中を発見した
最後に合ってからまだ半年もたってないのにずいぶん久しく感じる
思わず声を掛けていた
「やぁ、キョン」
「うわ」
そんなに驚くこともないだろうに声を上げたキョンはすぐさま振り返った
「なんだ、佐々木か」
「なんだとは、とんだご挨拶だ。卒業式以来合っていないというのに」
振り返ったキョンの顔に懐かしさを感じた
しかし心なしか疲れを見て取れた
「立ち話もなんだ、そこの喫茶店にでもよらないか?積もる話しもあるし」
彼は少し思案したあと
「ああ、そうだな。おそらくもうやることもないしな」
「では早速いくとしよう」
この時点で私は塾を自主欠席することを決めた


「キョン、高校生活はもうなれたかい?
愉快な生活を送れてるかい?」
喫茶店に入ってから私は無難な質問をキョンにぶつけた
「どうだろうな、愉快といよりは忙しいと言ったところだ。
たったの一学期だけでずいぶんと奇怪な体験をしちまったよ
俺としてはもう少しゆっくりしたかったがな」
「なるほど、少なくとも退屈な毎日ではないということだ
僕のところは面白くないわけじゃないけど
キミほど愉快な出来事に遭遇することはなかったからね」
「それはいいことだ。そうそう常識なんてものを壊されたらかなわんからな」
やはりどこか疲れた感で言っている
「お前は市外の私立に行ったんだよな。有名進学校の」
キョンが私のことを知っていてくれたことに喜びを感じながら
「そうだよ。おかげで入学当初から勉強漬けだよ
夏休みだというのに今日も、学校に行って補習授業を受けて来たよ
おかげで夏休みという実感もなかった」
「それは大変だな。俺は早くも定期試験で低空飛行をしているところだ」
相変わらずなキョンの怠け癖にくっくっと私は笑い
「そんなことではまた塾に入れらかねないな
でもそうなるとまたキミと一緒にいることができるのかな?」
キョンは苦い顔をしたあと
「それは勘弁してくれ。それよりもお前はまだ塾にかよっているか?」
「ああ、そうでもしないと授業ついていけないからね
それよりも、」
私は疑問に思っていることに
適当な当たりをつけながら言った


481 :エンドレスエイト ラストデイ:2007/04/27(金) 03:16:29 ID:FKsyKU6f
「キョン、疲れているように見えるけどもしかして
今まで夏休みの課題でもしていたのかい?」
キョンは去年も夏休みの課題をギリギリまでやっていなかったのだ
「え?、あ!しまった!」
その反応を見て私はさすがに呆れた
「まさか、その様子だと失念しているようだが
全く手付かずということはないだろうね」
キョンは頭を掻きながら
「いや、そのまさかだ。全然やってない」
「はぁ、それならすぐに課題に取り掛かった方がいいだろう
今からでは明日には間に合いそうにないがそれでも
全くやってないよりはマシだろう
なんなら僕も手伝ってもいいが」
私は自分の希望も交えて提案した
「あー、でも多分大丈夫だろう。わざわざ佐々木の手を煩わせることもない
…いや、でもそうか!そういうことかもしれない」
なにやら一人で納得しはじめた
「佐々木、感謝する。ありがとう
遅すぎるかもしれないし
それに『次』が上手くいくとはかぎらないがな」
「話しが見えないな。キミは何に対して感謝をのべてるのかわからないし
『次』とはどういうことだい?」
「説明が難しいな、佐々木でも理解出来るか
いや、佐々木だからこそ理解出来ないかもしれないしな
でも言いたかったんだ」
「なんだか分からないがキミの意はもらっておこう」「ああ、そうしてくれ。本当は問題を解決してから
礼を言えればいいが覚えていられないだろいからな」
問題…か
「出来ればその問題やらを詳しく教えてほしいが
キミが話したがらないから無理にはきかないよ」
「すまないな」
本当にすまなさそうにしているキョンを見てると無理強いは出来ない
「いや、いいよ」
それに私はキョンに会えたこと事態行幸だから


482 :エンドレスエイト ラストデイ:2007/04/27(金) 03:18:27 ID:FKsyKU6f
その後しばらく他愛のない世間話をしてそれぞれ帰宅と相成るわけだが
別れの間際、私は一つわがままを言った
「キョン、さっきの件だが
解決したならもう一度キミから礼の声が聞きたい」
するとキョンは渋面をつくって
「そうしたいのはやまやまだが、自信がないな覚えていられるかどうか」
今までの私なら「そうか」と
引き下がっていただろうがこの時はしぶとかった
「なら約束しないか?」
「約束?」
「そう、約束だ。約束は教えておくものでなく守るものだろう?
だから…」
私はキョンを見つめた
「…わかった、約束するよ」
「ありがとう」
思わず言ってしまった
「なんだお前が礼を言ってどうする」
「言いたかったのさ」
「そうか」
「ああ、そうだ」
しばらく私達は笑い合ったあと
「それじゃ」
「うん、また」
私達は家路についた

夏休み最終日のことだった
それから数日後…


15498回目 夏休み最終日

進学校には夏休みに夏期学習とものを設けている
いわゆる補修授業である
基本的には自主参加であるがこれに出ないと
新学期以降大きく出遅れることになる
その為出席率は高く夏休みという感じはあまりしなかった
とはいえ平常授業とは違い午前中に終わるので午後には自由だ

夏期学習を終えた私はいま駅前にいる
これからまた塾にいかなければならないが
それまでにまだしばらく時間がある
とはいえ暇潰しをする余裕などないから
塾に行って講習の予習をしなければならない

しかしなにか約束をしていた気がするのだが思い出せない
最近のことだったような気がするが記憶をさらっても
そんな覚えはない
しばらくその場にいたが何かが起こることはない
なんとなくキョンに会える気がしたが…
やはり気のせいか?

結局何も思い出せない私は塾に向かった
明日からは学校が始まるが特に何かが変わることはないだろう
夏休み最終日は何事もなく終わった

END