【涼宮ハルヒの憂鬱】佐々木ss保管庫
2chの佐々木スレに投稿されたssの保管庫です




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以下は、2chの【涼宮ハルヒ】佐々木とくっくっ part8【変な女】に投稿されたSSです。

8-34   「Von der Jugend」
8-71   >>1乙
8-88   「初恋」
8-101  First Good-Bye
8-117  佐々木×キョン(佐々木視点ss)
8-167  佐々木×古泉
8-200  小ネタ
8-205  「流様が見ている」  「流様が見ている」(2)
8-240  「ハッピー・ウェディング」
8-245  「夏の思い出」
8-260  佐々木の誕生日
8-307  ハルヒの正体
8-313  最終話
8-321  朝起きると犬になっていたキョン
8-324  「キョンと佐々木」
8-344  フラグクラッシャーkネタ×2
8-353  小ネタ
8-374  転入生
8-386  自慰行為を佐々木に見られたキョン
8-413  「聖なる侵入」
8-416  「それは男の夢」
8-443  佐々木かわいいよ佐々木
8-480  ササッキーのバストサイズ
8-493  「夢」(1)  「夢」(2)
8-574  佐々木×古泉
8-598  佐々木男ver
8-605  貧乳ササッキー
8-621  湯煙@佐々木(翌日)   (「湯煙@佐々木」の続き)
8-648  Hなササッキー
8-652  「黒佐々木」
8-659  僕もニックネームで呼んでくれ
8-683  「赤いバーチェッタ」
8-698  小ネタ
8-750  佐々木に似合う曲
8-764  脳内掲示板@佐々木
8-823  「奴はペインキラー」(1)
8-840  小ネタ
8-849  二次創作
8-878  「流星に何を願う」(1)  「流星に何を願う」(2)
8-903  小ネタ×3

番外編
8-334  諸君!私は佐々木が好きだ!
8-474  旧約萌書比翼の章より

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以下は、2chの【涼宮ハルヒ】佐々木とくっくっ part7【変な女】に投稿されたSSです。

7-33   小ネタ
7-75   小ネタ
7-101  >>1乙
7-102  気が付いた!
7-194  「キョンデレ」
7-200  12時までに200超えたら佐々木はキョンのもの。
7-230  「サプライズ・ダンス」(1)  「サプライズ・ダンス」(2)
7-289  小ネタ
7-290  キョン家の家計図
7-297  小ネタ
7-307  佐々木可愛いよ佐々木
7-318  河合
7-324  涼宮ハルヒの消失
7-327  黄金のスペクトル
7-355  補習・佐々木講座
7-396  フラグクラッシャーk
7-399  「カミナリさま」
7-409  キョンは僕をオカズにすることはあるのかい?
7-446  「Happy Strings」
7-461  小ネタ
7-465  着替え中
7-500  「東京タワー」
7-527  「フラクラ返上」(1) 「フラクラ返上」(2)
7-541  キョンのお見舞い
7-562  3分佐々木
7-569  佐々木とキョンの結婚生活
7-648  バッドエンド
7-664  佐々キョンバカップル「情事後」
7-668  佐々木×キョン
7-688  小ネタ
7-712  「実は佐々木はキョンに対して想いを寄せていなかった」説
7-723  「佐々木さんの葛藤」
7-742  「涼宮さん。私、実は〇〇〇〇〇」
7-769  佐々キョンバカップル 「じゃがりこゲーム」
7-785  閉鎖空間にて
7-790  「下校時間近く、教室にて」
7-839  小ネタ×4
7-883  「湯煙@佐々木vol.2」   (「湯煙@佐々木」の続き)
7-904  「こんなに近くで...佐々木ver.」
7-971  新スレの季節

番外編
7-370  キョン降臨

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以下は、2chの【涼宮ハルヒ】佐々木とくっくっ Part6【鎖骨】に投稿されたSSです。

6-12   >>1乙
6-55   フラグクラッシャーk
6-57   「さくら」
6-69   小ネタ(佐々木視点&キョン視点)
6-81   「スクウェア・ラブ」
6-97   「佐々キョン バカップル」
6-104  佐々木×キョン(中学卒業ss)
6-113  「月の悪戯」
6-118  小ネタ
6-136  おっぱいぷにぷに
6-138  佐々木×キョン
6-171  「いろがみ」
6-182  「正夢おっぱい」
6-191  「祭り」
6-195  ササッキーのひとり交換日記
6-214  フラグクラッシャーk
6-232  「一夏の冒険」
6-260  小ネタ
6-289  体技:スルー
6-307  佐々木×キョン
6-313  鬱ネタ
6-323  お前の朝がお前
6-327  「天国へ行く方法」
6-333  小ネタ
6-337  ギックリ腰ササッキー
6-357  「夏祭り」
6-402  フラグクラッシャーk
6-421  雨の日の佐々キョン
6-425  佐々木×キョン(中学時代ss)
6-504  佐々木の恋愛観
6-516  ss批評
6-546  一人っ子ササッキー
6-575  小ネタ
6-586  佐々木vs朝比奈さん
6-625  1時間以内にレスがあればキョンの嫁
6-630  妻妾同衾(さいしょうどうきん)
6-631  ネクタイ
6-654  小ネタ
6-658  「笹の葉ワルツ」
6-671  小ネタ
6-712  「Gとの遭遇」
6-730  「黒い安息日」
6-753  「井戸の中の女」
6-754  誘い受けササッキー
6-786  「夢花火」
6-831  「黒い悪魔、あるいは天使」
6-852  「小ネタ・G」
6-860  「湯煙@佐々木」
6-871  Gネタ
6-882  究極のフラグ
6-923  佐々木一族の秘密
6-930  姪の誕生
6-981  アングリーササッキー

番外編
佐々木関連AA Part2 (佐々木スレ2-526 ~ 6-449)

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以下は、2chの【涼宮ハルヒ】佐々木とくっくっ part5【変な女】に投稿されたSSです。

5-11   >>1乙
5-22   寝取られ萌え
5-27   小ネタ
5-36   キョン分不足
5-43   「佐々木さんならだいじょーぶ」
5-49   小ネタ
5-54   15498回目の8月31日
5-54   佐々木とパシリキョンの遭遇
5-70   ストーカーササッキー
5-87   ヤンデレササッキー
5-103  佐々木vsハルヒ
5-114  鎖骨好き
5-130  キョンとのmemory☆VOL16裸体編
5-150  佐々木×キョン(キョンの部屋にて)
5-162  フラグメーカーk
5-180  「ダブルブッキング」
5-200  死亡フラグ
5-202  「グッドメディスン」
5-210  小ネタ
5-212  小ネタ
5-216  あったらイヤなメールのやりとり
5-222  「僕のおっぱい:後日談」
5-231  佐々木vsハルヒ
5-244  アニマル症候群
5-247  電車睡眠
5-251  小ネタ
5-321  佐々木姓の由来
5-356  佐々木の料理の腕前
5-384  WAWAWAランク
5-390  佐々木vsハルヒ
5-391  くすぐりに弱い佐々木
5-392  「涼宮ハルヒの驚愕」
5-406  佐々木×キョン
5-406  小ネタ
5-408  ほろ酔いササッキー
5-425  電子機器に疎い佐々木
5-439  電子メィル
5-446  携帯ストラップ
5-452  小ネタ
5-456  小ネタ
5-486  ササッキー萌え
5-487  佐々木かわいいよ佐々木
5-536  小ネタ
5-543  ポニーテール
5-554  「夢で会えたら」
5-584  佐々木vsハルヒ
5-593  小ネタ
5-597  キョンキョンキョンキョンキョンキョンキョンキョン
5-601  佐々木vs長門
5-623  小ネタ
5-630  眠れぬ夜
5-631  佐々木のメールアドレス
5-653  「フラグたちの憂鬱」
5-654  ミニスカササッキー
5-672  暗黒神ササキーン
5-685  小ネタ
5-687  キョンの告白
5-698  「記念日」
5-709  小ネタ
5-721  佐々木vsハルヒ
5-737  3分キョン
5-754  「キョン」
5-763  小ネタ
5-788  「佐々木の憂鬱」
5-804  二人三脚(1)  二人三脚(2)
5-835  将来設計
5-852  「ファーストキスは誰のもの?」
5-868  「もし佐々木がもっと変な女だったら」
5-871  眠れぬ夜のササッキー
5-876  3本のフラグ
5-878  「胡蝶の夢」(1)  「胡蝶の夢」(2)
5-897  「親友」
5-938  小ネタ
5-942  佐々木の家
5-975  小ネタ×4

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以下は、2chの佐々木とくっくっ part4に投稿されたSSです。

4-10   パンジーがいない
4-27   「橘京子の憂鬱」
4-36   フラグクラッシャーk
4-45   「NHKへようこそ!」
4-68   改札にて
4-85   「休み時間の雑談」
4-118  「桜(試作品)」
4-149  「桜」
4-177  「笹の葉カプリチオ」(1)  「笹の葉カプリチオ」(2)
4-216  小ネタ
4-245  佐々木×キョン(中学時代ss)
4-294  佐々木×キョン
4-306  佐々木×キョン×ハルヒ(病院にて)
4-318  「佐々木の告白」 「涼宮ハルヒの告白」
4-346  佐々木×キョン(中学時代ss)
4-351  佐々木の呼び出し
4-366  小ネタ
4-375  風邪を引いた佐々木
4-391  意外に少女漫画好きな佐々木
4-399  「佐々木さんの憂鬱と暴走と失敗」
4-426  佐々木×キョン(予備校ss)
4-438  佐々木vsハルヒ
4-468  「暗黒天使妹ちゃん」
4-480  「エンドレスエイト ラストデイ」
4-493  「小悪魔ササッキー」
4-501  小ネタ
4-513  佐々木×キョン(満員電車にて)
4-549  ヤキモチ
4-570  佐々木×キョン×ハルヒ
4-581  佐々木vsハルヒ
4-588  佐々木の想い
4-595  「佐々木の看病」
4-601  テクニシャンk
4-607  試験勉強
4-613  「修羅場・涼宮ハルヒの驚愕」
4-622  「探索」
4-636  佐々木×キョン
4-674  佐々木の正体
4-695  佐々木×キョン
4-700  もう僕を一人にしないで
4-703  「For Nothing」
4-716  佐々木の質問
4-732  僕っ娘萌え
4-739  「佐々木の日記帳」
4-741  佐々木×キョン(中学時代ss)
4-747  小ネタ(佐々木視点ss)
4-750  ハルヒ神人が暴れて苦しむ佐々木
4-752  「宣戦布告?」(1)  「宣戦布告?」(2)
4-785  「ある日の夏休み」
4-788  「僕のおっぱい」 「NHKへようこそ!」
4-860  ローゼンオーベルテューレ
4-871  小ネタ
4-881  「夜の学校」(1)   「夜の学校」(2)
4-901  「ポーカーフェイス」
4-910  次スレの季節
4-937  「佐々木えーカップ」 「佐々木でぃーカップ」
4-961  【変な女】佐々木とくっくっ part5【涼宮ハルヒの嫁】
4-991  小ネタ

番外編
4-429  フラグデストロイヤーk

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以下は、2chの佐々木とくっくっ part3に投稿されたSSです。

3-22    「バレンタインと鈍」
3-96    「天体観測」
3-104   プールサイドに佇む佐々木
3-109   佐々木×キョン
3-114   「プールサイドの二人」
3-169   胸の大きさ
3-198   小悪魔な佐々木
3-205   佐々木×キョン(プールss)
3-215   佐々木×キョン(予備校ss)
3-227   「最短のフラグ」
3-232   佐々木×キョン
3-236   修学旅行の思い出
3-240   大事な話
3-250   佐々木の閉鎖空間
3-255   佐々木×キョン
3-261   「佐々木の趣味」
3-271   「橘京子の陰謀」
3-349   佐々木×キョン
3-361   「Real-Roman-Relation」
3-376   佐々木×キョン
3-382   「価値観」
3-386   肉体的数値
3-393   佐々木×キョン
3-396   「自転車」
3-459   修羅場
3-470   原動機付自転車
3-496   佐々木×キョン
3-521   佐々木×キョン(中学時代)
3-530   佐々木×キョン
3-534   佐々木×キョン×ハルヒ
3-571   佐々木の好物
3-588   佐々木×キョン(中学時代)
3-596   「僕」を使い始めた理由
3-605   「karma」
3-638   佐々木の結婚観
3-644   佐々木×キョン(遊園地にて)
3-678   「雨宿り」
3-698   佐々木×キョン(予備校ss)
3-706   小ネタ
3-711   「ハネウマライダー(1)」    「ハネウマライダー(2)」
3-747   佐々木×キョン
3-763   キョンの閃き
3-766   佐々木×キョン×ハルヒ
3-770   佐々木×キョン
3-796   死亡フラグ
3-801   模擬試験
3-811   お風呂
3-826   「喫茶店」
3-841   佐々木×キョン
3-844   小ネタ
3-845   キョンと佐々木が小学生だったら
3-850   やあ、キョン(´・ω・`)
3-852   佐々木×キョン
3-858   佐々木が最初から北高に入っていたら
3-902   野球ヲタの佐々木
3-925   「お友達」
3-933   小ネタ
3-948   「お友達(佐々木サイド)」

番外編
3-57    マタアイマショウ (仮)佐々木ver
3-594   佐々木ソング集
3-780   佐々木の力

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以下は、2chのもう一人のハルヒ 佐々木様スレに投稿されたSSです。

1-230 第一回新SOS団会議
1-247 佐々木×キョン 本屋にて
1-250 佐々木×キョン
1-261 佐々木×キョン(バレンタインss)
1-271 佐々木の料理の腕前
1-279 佐々木×キョン
1-321 佐々木×キョン
1-399 佐々木×キョン
1-446 佐々木×キョン(バレンタインss)
1-497 「新SOS団」
1-571 「勝手に新SOS団・蛇足」
1-582 小ネタ(佐々木視点)
1-593 キョンからの年賀状
1-647 佐々木からの電話
1-661 佐々木×キョン(バレンタインss)
1-687 佐々木×キョン×ハルヒ
1-704 佐々木×キョン×ハルヒ
1-707 「月明かりの帰り道」
1-718 佐々木×パンジー
1-733 佐々木×キョン(予備校ss)
1-757 佐々木さん女言葉モード
1-770 佐々木×キョン(予備校ss)
1-777 佐々木とハルヒの料理対決
1-795 神の力を得た佐々木
1-874 「フラグクラッシャーk」
1-888 佐々木にいじられるパンジー&九曜
1-891 佐々木とハルヒのタッグ
1-909 佐々木×キョン×ハルヒ(1)  佐々木×キョン×ハルヒ(2)

番外編
1-461 ハレ晴れユカイ 佐々木ver
1-372 佐々木の心理分析
1-605 冒険でしょでしょ 佐々木ver
1-679 佐々木の笑い方の描写まとめ
     佐々木関連AA

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521 :1:2007/06/03(日) 01:50:09 ID:npWXhY/K
「ん?これはなんですか?」
橘京子が不思議そうに机の上のぬいぐるみを手に取った。
「クレーンゲームの景品だよ。」
佐々木は素っ気無く答えた。
「いや、でも・・・」
ぬいぐるみを両手に取って、橘は納得いかない表情で、ぬいぐるみの目を見ている。
「うーん・・・」
「どうしたんだい?何の変哲も無いごく普通の、それこそ有名なキャラクターでもない犬のぬいぐるみだよ?」
部屋の隅に置いてるベッドに腰掛けた佐々木はクッションを抱きながら、目の前のリミテッド超能力者の行動を見ていた。
「いや、私でもそれくらいわかるのですけれども・・・」
橘の表情の色合いは疑問から疑惑に変わっていた。
高校生の女の子の部屋にぬいぐるみがあること自体はそう珍しくは無い。
しかし、この佐々木の部屋はそういった乙女チックさとは、まったく無縁のシンプルで機能的な部屋だ。
そんな中だからこそ、ただひとつ、机の上に大切に置かれているこのぬいぐるみが目立つのである。
橘は佐々木の方を振り返って、一呼吸して尋ねた。
「佐々木さん、これは誰からもらったんですか?」
答えはもうあらかたわかっている。
その誰かの心当たりは一人しかいない―
佐々木は橘の視線から目をそらしながら、サイドボードに置いてあるカップを持ち上げ、紅茶を一口飲んだ。
その対応に橘の目線はもはや疑惑から確信に変わっている。
わざとらしく目線をそらしていた佐々木は、根負けしたように橘の方に目線を向け、
「たぶん、想像通り、ね。」
と、あきらめ気味にため息をつくように答えた。


522 :2:2007/06/03(日) 01:51:23 ID:npWXhY/K
「やっぱり彼からのプレゼントですかー。」
納得した表情を浮かべて、橘は両手に持ったぬいぐるみをまじまじと観察し始めた。
「そんなんじゃないよ。」
カチャ、と静かな音を立てて紅茶のカップをサイドボードに置きなおした。
「え、でも・・・」
「彼と塾へ行っていたとき、少し授業まで時間が空いてしまって、ゲームセンターで時間をつぶしたことがあったんだ。そのぬいぐるみはそのときに彼が取ったものだよ。」
佐々木の大きな黒目がちの瞳は、橘の手にあるぬいぐるみを見ていた。
「でも、彼から佐々木さんへ渡されたものならプレゼントじゃないんですか?」
少し口を尖らせた橘が佐々木に反論する。
佐々木は喉の奥で小さな笑い声を上げた。
「別にそれは彼にねだったわけでもなんでもないし。ただ、取りやすそうな位置にあるのを見た彼がそれを取って、『ほら、やるよ。』って渡してきただけだよ。」
「いや、それ十分プレゼントじゃないですか。」
「そうかい?」
「だって大切に飾ってあるし・・・」
「ちょうどそこが置き場所にちょうどよかっただけだよ。それに、ぬいぐるみでも置かないと勉強机なんかは特に殺風景になってしまうしね。」
ふーん、と短く相槌を打った橘は何かを思いついたように佐々木の方を向き直り、悪戯っぽい笑みを浮かべた。
「で、その日は他に何をしたんですか?」
「他に何を、って特に何も・・・」
橘は佐々木の顔に浮かんだ一瞬の戸惑いを見逃さない。
「だってゲームセンターって他にも色々あるし、時間をつぶしたならそれだけじゃないはずだし、なによりも」
橘はふっふっっと笑うと
「『それは』彼にねだったわけではないんでしょ?」
佐々木の顔には誰が見てもはっきりわかるくらい、しまったと書いてあった。
「あまり、人の揚げ足を取るのはいい趣味とはいえないよ、橘さん。」
そう言って、唇を尖らせて佐々木はプイッっと横を向いた。
「ふふっ、わかりました。」
そう言って橘は愉快そうに笑うと、
「でも、いつかちゃんとのろけ話してくださいね~。」
と、ぬいぐるみで腹話術をするように、そのぬいぐるみの手を振った。
そして、佐々木は
―今度からは彼女の前で財布を開くときは気を付けよう・・・
と小さく決意していた。
さすがに彼と二人で写っているプリクラなんて見られたら、言い逃れのしようがない。
ましてや、自分でも信じられないくらいの笑顔で彼の隣で写っているとなれば、なおさらね―

『ぬいぐるみ』


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430 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 18:32:13 ID:FjNZA3U5
「いいかい、ノンバーバル(非言語的)コミュニケーションによって、
人間は言語に頼らないコミュニケーションも一定程度可能だ。
ただし、そのためには個体に関する情報の蓄積が必要になる。
残念ながら貴方と僕の間にはこれまで一面識もなく

……ああ、もう、どうしてこの子は泣きやまないんだろう、なんとかしてくれ、キョン!」

「佐々木……お前は赤ちゃんの相手が苦手なんだな。
そんなことじゃいい母親にはなれないぞ」

「だから今練習してるんだ、あ、あ……」

「うう、酷い目にあった、笑わないでくれないか、キョン」
「いや、優等生の佐々木にも苦手なものがあるんだと知ってな。親近感が湧いたよ」

「それにしてもキョンは乳児の世話になれているんだね、意外と言っては失礼かな?」
「妹の世話で慣れてるからな」

「くくっ、キョンは良いお父さんになれそうだ。僕も練習しないとね」



佐々木は言葉が通じない相手は苦手そうな気がした。


431 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 18:38:53 ID:gWKl+MJl
「くくっ、キョンは良いお父さんになれそうだ。将来の赤ちゃんの世話は全てキョンに任せることにするよ。」

「何で俺がお前んとこのベビーシッターを押し付けられんといかんのだ。自分でするか旦那にやってもらえ。」


432 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 18:39:56 ID:fXkYtxm3
>>430
うーん、まずは・・・そうだな、母乳をあげる訓練をしてみないか?佐々木よ
やはり赤ちゃんは母乳で育てるべきだと思うんだ
・・・いや、他意はないんだ、本当だ
そもそもそんな積極的に見たいほど立派なおっぱry


433 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 18:44:28 ID:4sw8pwYX
>>432
いくら無いも同然とはいえ見てみたいものだが


434 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 18:46:43 ID:gaD/CT6X
>>433 そもそもの期待値が低いので、何が出てきても喜ぶといえよう。


435 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 18:58:43 ID:CUnVDc22
またこの流れかww
佐々木は微にゅ、じゃない美乳ってところだろ
高校生にしては大きい方ジャマイカ?


436 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 19:13:11 ID:+Xjlqev5
>>432-435
おまいらもうすぐ頼んでないピザが届くから待ってろよww


437 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 19:21:01 ID:Zul/xDTX
>>432-435は神隠しにあうとして…
佐々木が母親になったら子供にどういう風に接するのかな


438 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 19:24:07 ID:MONXwWTD
娘がもしいたら、佐々木の真似して僕っ子口調になりそう


439 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 19:31:53 ID:Yl+DR/jK
娘「ボクはキョン君が世界一だぁいすき~」
佐々木「ぼ・僕だって負けてないよ、キョン」
キョン「……やれやれ」


440 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 19:33:04 ID:CUnVDc22
子供に塾に行かせたりして頭の固い親になりそうな気が…


441 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 19:36:05 ID:uX8F/WhB
>>439
Greatest!!!!


442 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 19:37:12 ID:MONXwWTD
>>439
新ジャンル「幼女で僕っ子」


443 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 19:40:05 ID:Zul/xDTX
>>439
これはキョン苦労するだろうなぁw


444 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 19:45:37 ID:fXkYtxm3
ちょっとヤバい母親のような


445 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 19:51:59 ID:P8mwmFsZ
娘「おとうさんきいてー」
キョン「なんだほしい物でもあるのか?」
娘「ママがねー、このよの生物は死んだらたんぱく質のカタマリになるんだってー♪」
佐々木「くっくっ。幼い子供というのは本当に面白いね。」
キョン「オイ」


446 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 19:57:07 ID:Zul/xDTX
>>445
これはワカメ以上に黒い子になるぞww


447 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 19:58:03 ID:uX8F/WhB
>>445
俺だったら
間違いなく、「・・・。何だって?」ってなるな


448 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 19:59:27 ID:w6JTxACR
「ねえパパ、うちの姉妹全員母親違うのに、どうしてみんな同い年なの?」



という電波を受信した。


449 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 20:01:07 ID:ZBbOCOmw
>>448
何人姉妹ですか?


450 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 20:01:24 ID:uX8F/WhB
>>448
これは全俺最驚のカオスwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww


451 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 20:05:34 ID:Zul/xDTX
>>448
キョン、たらしってレベルじゃねーぞww


452 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 20:06:28 ID:P8mwmFsZ
古泉「今夜はどうも、ご馳走様でした。奥様によろしく」
キョン「いいってことよ、またいつでも遊びに来いよ!」
ハルヒ「今度はもっと豪勢な物出しなさいよ!」
娘「ばいばいみくるちゃーん」
みくる「ばいばーい♪」



みくる「キョンくん、幸せそうでしたね…」
ハルヒ「……………キョンもパパか…」

ハルヒ「ぐすっ」
みくる「す、涼宮さん?」
ハルヒ「な泣いてなんかないわよ…」
古泉「今日は、みんなで飲み明かしましょうか」


453 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 20:06:28 ID:CwPqR1xi
>>420
御世基地かわいいよ御世基地
キョンのフラクラっぷりに久々に殺意を覚えたw


454 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 20:08:18 ID:cXQZlOlf
キョンは婿養子になったのか。


455 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 20:09:17 ID:Zul/xDTX
>>452
ハルヒ好きってわけじゃないけどハルヒがカワイソウになった…


457 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 20:11:34 ID:CUnVDc22
>>452
なんかリアルだw


459 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 20:17:29 ID:Rvf54dw3
>>452
キョンの娘が、キョンの妹そのまんまに思えてならない…
つーか朝比奈さんはいつまでこの時代に滞在してるんだw


460 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 20:20:28 ID:MONXwWTD
>>459
キョン妹を佐々木の髪型にした感じかな?


461 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 20:21:53 ID:uX8F/WhB
>>460
妹を大きくしたのが佐々木
胸は残念なが(ry


462 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 20:23:15 ID:zfcl8nTA
>>459
なんかつっこまれるまでずっといる気がする


464 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 20:33:39 ID:FDFf6J8b
>>452
途中で
長門「・・・・」
を挟んでほしかった


465 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 20:35:19 ID:Zul/xDTX
佐々木が大人になったらやっぱりポニーにしてるのかな


466 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 20:40:12 ID:CUnVDc22
そういえば佐々木ってキョンがポニー好きって知らないんだっけ?
改めてキョンの中でハルヒ>佐々木ってことを認識させられて鬱になる…orz


467 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 20:41:34 ID:fXkYtxm3
ポニー好きってあれ本心なのか


468 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 20:53:01 ID:CUnVDc22
>>467
そうだろうな

思ったんだけど佐々木の髪型って何なんだろうな
おかっぱではないよな


469 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 21:07:28 ID:4sw8pwYX
>>468
おかっぱがおっぱ(ry


470 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 21:09:51 ID:PGl+NVKa
佐々木は胸が無いからこそ佐々木なんだよ


471 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 21:17:42 ID:FDFf6J8b
小さくは無いんじゃないか?
普通以下ならそれでいいけど


472 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 21:17:50 ID:fXkYtxm3
おっぱいパインパインで「僕」言われても困るよな
えっちょっと何この美少女なのに美少年ぽい口調はっ?
という背徳的な雰囲気を醸すためにはスレンダーでなくてはっ


473 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 21:25:06 ID:rm51uSrJ
粗品には粗品のよさがあるのです!!!!


474 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 21:28:55 ID:MONXwWTD
>>473
ツインテールの癖に…


475 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 21:30:18 ID:4sw8pwYX
チチが嫌いな男子なんかいません!!!!


476 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 21:31:06 ID:FDFf6J8b
>>475
男が100人いたら5人はガチなゲイってハルヒが言ってた


477 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 21:31:35 ID:pXJOLC5R
だから、尻だって。


478 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 21:31:49 ID:Zul/xDTX
佐々木はボブ、橘はツインだな
九曜はポニーにしたらいいとオモ


479 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 21:33:49 ID:sZvppAwM
●<僕は胸の大きさよりも包容力があるほうが良いですね。背がそこそこに
高くて面倒見のいいタイプなんか最高です。偶然にも団員で一人そういう方を
ご存知なんですよ。


480 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 21:35:12 ID:EjuOZIw4
>>449
9人ジャマイカ? ※喜緑さんは外してます


481 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 21:40:04 ID:CwPqR1xi
ハル長みく佐々橘昆鶴朝ミヨ の九人?


482 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 21:40:45 ID:CUnVDc22
>>479
自重しろww

>>478
成る程、ボブか
てか昆布がポニーにしたら恐ろしいことになるぞwww

あれ?背後に喜緑、いや、鬼緑さんg


483 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 21:58:13 ID:rm51uSrJ
ワカメ自ちy


484 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 21:59:10 ID:AzGL3JOl
ながるんが佐々木の胸に関する記述を明記してないから実際どんなもんか分からん

しかし靴の特集ののいじ絵ではハルヒとそう変わらんぐらいあったぞ






は!もしや驚愕の真相は佐々木の胸が!!!1!1!


485 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 22:03:16 ID:ZBbOCOmw
>>448
うちの子が一番可愛い、うちの子が一番賢いとかでもめそうw
その隙にキョンは娘にすらフラグを立て(ry


486 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 22:09:18 ID:PGl+NVKa
佐々木はハルヒと対を成す存在だろ?
ハルヒは変化を望み、佐々木は平穏を望む
ハルヒは胸が大きいから、佐々木は(ry


487 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 22:16:35 ID:Zul/xDTX
ハルヒが大きいだけで高校生にしたら佐々木は十分な胸の大きさだと思うけどなぁ


488 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 22:34:52 ID:CUnVDc22
佐々木より胸が大きいキャラって誰がいる?
あまり思い浮かばないな


489 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 22:35:40 ID:rm51uSrJ
くっくっ・・・なんだい、このちちスレは・・・#


493 :480:2007/06/02(土) 22:49:26 ID:EjuOZIw4
wktk

あとさっきの奴だが、10人or11人だった。
涼宮ハルヒ
長門有希
朝比奈みくる
鶴屋さん
朝倉涼子
阪中
佐々木
橘京子
周防九曜
吉村美代子
以上10名に加え、場合によっては

でw


494 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 22:55:00 ID:fXkYtxm3
>>493
問題は佐々木が第何夫人なのかってことだな


495 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 22:55:19 ID:CUnVDc22
佐々木は分かるけど後のメンバーの中に子供を産めるか疑問なキャラがw
あと血の繋がった兄弟の間にできた子供は障害を持って生まれてくるんだぞ…


497 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 23:02:29 ID:FjNZA3U5
>>495
必ず、ではないしTFEIや神様がいれば問題ではない


498 :480:2007/06/02(土) 23:06:13 ID:EjuOZIw4
>>494
佐々木はハルヒと同格だから、第1か第2と妄想

>>495
たしかTFEI達が、キョンの遺伝子データと自身の構成情報を掛け合わせて、『子』となるインターフェースを生み出す、とかってネタがあった気がするから、種の保存機能が無ければそれでw
あと近親交配は先天性障害を持って産まれてくる可能性が高くなるだけで、絶対にと言うわけじゃあ無いさw


499 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 23:08:20 ID:Rvf54dw3
ここで黒キョンを貼ってみる
ttp://www.youtube.com/watch?v=ePqzH5uhV_I
つまり、血が繋がってるとは限らな(ry


500 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 23:09:23 ID:Zul/xDTX
意味は分かってるけど近親交配の危険性を佐々木に説明してもらいたいなw


503 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 23:22:33 ID:MONXwWTD
>>500
俗に言うなんたらタブーだな


508 :もし佐々木団+キョンが北高生でSOS団が光陽園学生なら:2007/06/02(土) 23:50:45 ID:sZvppAwM
今日の分はここまで。もうちょっと進もうと思えば進めるけど焦るとよくないしまた
明日か明後日あたりにかきます。

>>500
●<僕でよければ説明させて戴きますよ。


509 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 23:58:05 ID:AsVQ5Y0C
>●
お手並み拝見といこうか

あと乙ですた


514 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/03(日) 00:27:16 ID:Uh7CS0Jl
>>509
●<おっと、僕はそろそろアルバイトの時間みたいです。代役を立てておきますよ

「確かに普通に交配するよりも精神や肉体に遺伝子的疾患や死産の確立は
数倍ほどになるが元々の確率が低いからそれほどたいした問題じゃない。
そもそも近親交配がタブー視されているのは倫理的な観念があるからさ。
これはウェスターマーク効果による刷り込みが…って聞いてるのかい?」


517 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/03(日) 00:41:49 ID:T6JgSsiX
でも、昔は近親交配は結構あったらしいよ
特に皇族とか


>>492
俺は早い時は2日で30Kいける
遅い時は一週間で10K
携帯厨だから休ませながらやらんと携帯が熱暴走するんだぜ


518 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/03(日) 01:34:55 ID:eu9tEddL
>>492
1レス(60行弱)分でも書き下し~推敲含めて2時間くらいかなあ
それでも誤字脱字が減らないのは何ともはや

あと最近書く気が減退してて悲しいorz

>>517
源氏物語とか近親(大体3親等以上)ばっかりですね
まあ貴族だと家の事情もあるのだろうけれど


527 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/03(日) 02:40:48 ID:Zihn5sX9
まあ一回や二回の近親交配で問題が起きる可能性はごくわずかだな。
多少免疫能力は落ちるかもしれんが。
昔の王族皇族貴族みたいに延々近親ばっかりだと少々アレな子供が生まれたり、血友病とかの遺伝子系の疾患が多発したりするが。
現代で問題になるのは大部分が倫理面だろうな。


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413 :冬の日のコンフェッション 1/7:2007/06/02(土) 15:18:30 ID:yZ5bybz1
 あれは俺がまだ、SOS団などという奇矯かつ奇天烈で何をしたいんだかわからない団体
に所属していなかった、退屈ではあったが毎日をつつがなく過ごすことの出来た頃のこと
だ。
 今から考えれば貴重な日々だったとしみじみ思う。
 当時俺はそ中三であり、人生を謳歌すべきモラトリアムの途中で立ちはだかる、高校受
験という障害物競走に挑まなくてはならない立場であったある日のことだ。

「キョン、キミはいったいどういった女性が好みなのかな?」
 特別ではないごくありふれた昼休み、机を向かい合わせにして共に給食をつついていた
時、佐々木が藪から棒にそんなことを尋ねてきた。
 俺は呆気にとられて、食いかけの玉子焼きを佐々木の皿の上にはじき飛ばしてしまった。
「いらないのかい? なら僕が頂こう」
 佐々木はそう言うと、ひょいと俺の食いかけを箸でつまみ上げ、そのまま口に放り込ん
だ。
 これって、間接キスか? なんてドギマギするほど俺はうぶではないし、また佐々木相
手にそういった気持ちになることはない。佐々木もおそらくそうだろうが。
 俺は宙をさまよっていた箸を休め、代わりに佐々木を見据えてその意図を探るかのよう
に、
「佐々木、今いったいなんて言ったんだ? それに、俺からそんなことを聞き出してどう
しようってんだ?」
 佐々木は俺にそう返されることなど予想済みで、すでにそれに対する答えを用意してい
るいった様子でよどみなく答えた。
「実は、酔狂にもキミに思いを寄せている女生徒がいてね。彼女からキミの女性に対する
嗜好を聞き出してくれないかと依頼されたわけだよ。まあ、僕としても多少興味を憶える
話題でもあったのでね、引き受けてしまったよ」
 酔狂って、そりゃないだろう。しかし……俺に思いを寄せている女生徒がいるだと? 
なんつーか、ピンとこねえな。
 まあ理由は簡単で、生まれてこの方女にモテた試しがないからだ。自慢ではないが。
 もちろん、それが嬉しくない訳じゃない。それなりに関心はあるし、あわよくば相手を
見てみたいとも思ったりもする。付き合う付き合わないは別としてだ。
 すると、俺の邪念が表に出てたわけではないだろうが、佐々木は犯人の匂いを嗅ぎ取っ
たシェパードのような顔つきで俺を凝視し、
「キョン……おい、キョン! みっともない顔をしてないで、早く食べたまえ。それから
さっきの問いに答えてくれないか?」
 みっともない顔とは失敬なやつだ、などとはとは思いつつ、俺は白州に登場した奉行の
ように顔をやや引き締め、
「そりゃあ答えることはやぶさかではない。しかし佐々木、なんでそんなに機嫌が悪そう
なんだ?」
 俺がそう答えると、佐々木はさらに顔をムッとさせて、
「僕はそんな顔はしていない。キョン、キミの見間違いだ」
 どう見ても機嫌が悪そうにしか見えないが、これ以上何かを言うことはよしておこう。
というのも、肉食獣の接近を感じ取った草食動物のような俺の第六感が、警報のサイレン
をジャンジャン鳴らしていたからだ。これは学校というサバンナで生きていくのに必要な
処世術さ。
 気まずい雰囲気が俺と佐々木の間に漂った時、いち早く給食を食い終えた国木田が、ま
るで壊れかけた橋を補修する工兵部隊のように絶妙のタイミングで俺たちの席の横に近づ
き、そして話しかけてきた


414 :冬の日のコンフェッション 2/7:2007/06/02(土) 15:19:28 ID:yZ5bybz1
「キョン、ひょっとして犬も食わないようなけんかの真っ最中だったかな?」
 周りからクスクスと漏れる笑い声。こいつら、聞き耳立ててたな?
 しかし、またその話かよ。まったく、俺と佐々木はただの友人だと何度言ったらわかる
んだ。
「それは置いておいて。佐々木さんさっきの話だけどね、キョンは年不相応な容姿をして
いる女の子が好きなんだ。例えば年上なのに幼い顔しているとか、逆に年下なのに妙に大
人っぽいとか」
「こら国木田、さらっと何を言いやがる。俺の性癖を勝手に決めつけるんじゃない!」
 それってただの変態じゃないか。
 しかし俺のツッコミにはどこ吹く風の国木田は、関係者の制止を振り切る芸能レポー
ターのようにさらに話を続けた。
「この間もね、キョンは妹さんの友達のことを、まるで自分の彼女のように散々ほめち
ぎっていたもんね」
 ミヨキチのことか? 確かに国木田に自慢しちまったような記憶はある。
 それを聞いた佐々木は平然としているようだったが、少し口元を引きつらせたように感
じるのは何故だろうな。
 だが、もし俺をロリコンの気があると誤解しているのなら大きな間違いだ。ミヨキチを
一目見てくれれば、佐々木にだって俺の礼賛が決して大げさじゃないことはわかるに違い
ない。
 そうだな、今度佐々木に引き合わせてやろう。驚くぜ、佐々木は。
 なんてことを俺が考えている間も、国木田は俺たちだけでなくクラス全員の視線を集め、
そしてそれにまるで気づいた素振りもなく、まるで制御棒のない原子炉のようにその舌は
回り続け、その天然ぶりを存分に発揮した。
 もしここでクラスの連中の視線から視聴率を取ったら、間違いなく80%を超えるだろ
うな。まったく、俺たちはこの連中の退屈しのぎの対象かなんて思ったりもする。
 国木田はさらに付け加えるように、
「あとは、本人を前にして言うのも何だけど、佐々木さんみたいに一風変わった感じの子
もけっこう好きなんじゃないかな」
 そこで、わぁっと小さな歓声が起こった。何を喜んでいるんだ、こいつら……。
 だが佐々木はさしたる動揺もせず、ただひたすら俺を見つめていた。やや焦点が合って
いないように感じるのは、俺の考えすぎだろう。それと、さっきからまるで箸が進んでい
ないんだが、些末な問題だな。
 しかし、もうなんて言うかこれはノーコメントだ。ちょっとそこの窓から、ひょいっと
飛び降りたい気分になってきたぜ。
 まったく国木田のやつ……俺に変な属性を付け加えるなっての! 俺はノーマルであっ
て、お姉さん好きでもロリコンでも、はたまた変わった女が好きだなんて属性でもないぜ。
「ほう、ではなにかい? 僕のような女は、決してキミの好みには合わないということか
な?」
 つい口を滑らせてしまったうかつな俺に向かって、まるで獲物のヌーを見定めたライオ
ンのように視線を鋭くし、佐々木はそう述べた。
 俺はわけもなく、背中に氷を滑り込ませられたかのように氷点下を感じた。
 佐々木、お前は恋愛など精神病の一種と言っていたじゃなかったのか? それでも好み
じゃないといわれるのは、乙女心をいたく傷つけられるのだろうか。そう言ったつもりは
ないんだが。


415 :冬の日のコンフェッション 3/7:2007/06/02(土) 15:20:27 ID:yZ5bybz1
 難しいね、女ってやつは。
 それでも俺は佐々木をなだめるために何とか弁解しようとした。
「いや、そうではなくてだな、これは言葉の綾ってやつであって、お前を対象とした言葉
じゃないんだ。そもそも、すでに友人関係を結んでいるのだから、好みだとかは関係ない
じゃないか」
「友人ね……確かにそうだな。いや、すまないキョン、僕としたことがつい取り乱してし
まったようだね。お恥ずかしい限りだよ。許してくれるかな」
「よかったね、キョン。これで元の鞘だね」
「お前は少し黙ってろ!」



 そして放課後、今日は塾に行く日であったので、俺たちはまず俺の家に向かった。そこ
でママチャリを出してきて佐々木を後ろに乗せてそのまま塾に向かおうというのだ。
 帰り道、辺りの風景が緩やかに後方に流れて行くのを目の端に捉えながら、俺と佐々木
はてくてくと歩を進めた。
「キョン、ちょっと聞きたいんだが、さっきの話はどこまでが本当なんだい?」
 しばらく歩いていると、隣の佐々木が不意にそんなことを尋ねてきた。
「あれは国木田が勝手に言ったことであって、俺の好みとは関係ないぜ」
 本当は、少し当てはまるところもあるなんてことは言えない。
「そうかい、じゃあ本当のところはどうなんだい? どう言った女性が好みなのかな?」
 今日の佐々木はやけにこだわるな。それほど依頼をしてきた女生徒の約束を律儀に守る
つもりなのか。
「別に好みだとかはないさ。もし俺が誰かを好きになったとしたら、それが好みだったん
だろうよ」
 俺はそう答えておいた。
「上手く逃げられたような気もするが、わかったよキョン。その子にはそう伝えておこ
う」
 ふっと息をついて、俺の方に顔を向け、そして柔らかく微笑みかける佐々木。
 別に逃げた訳じゃないさ。それも俺の本音なのだからな。
「佐々木、ところでその子のことだが、どういう子なのか教えてもらえないか?」
 別に助平心とかじゃなくてだな、少し関心があるだけだ。しょうがないだろう、健全な
青少年なんだから。って、俺はいったい誰に弁解しているんだろうね。
 俺の問いかけを受けた佐々木はやや瞳を細めて俺を一瞥し、
「なんだいキョン。キミは彼女にそんなに興味があるのかい? しかし、残念なことに僕
には彼女との約束により、守秘義務というものがあってね、君の意向には沿えそうにない
よ。まったく、残念なことだね。くっくっ」
 佐々木は喉を鳴らして独特の笑い声を漏らしたが、しかしながら顔は笑っていないとい
う複雑かつ表現しがたい様子であった。どうやら、それ以上は質問をするなと言うことか。
 これは教室での一件とダブりそうな妙な空気だ。俺の何がまずかったのかわからんが。
 そこで俺はどう話題を変えようかと頭を悩ませていたが、幸いにも俺の家が見えてきた
ところでその会話は終了だ。


416 :冬の日のコンフェッション 4/7:2007/06/02(土) 15:21:30 ID:yZ5bybz1
 それからほどなく俺たちは家に到着したが、まだ塾に向かうにはかなり時間があるので、
佐々木には家で適当に時間をつぶしてもらうことにした。
 木製のドアを開け、玄関をくぐると靴を脱いだ。そして制服姿のままの佐々木を案内し
て、リビングに向かうことにした。
 俺たちがリビングまでやって来ると、その入り口からは妹のかしましい声がまるでザル
に注ぎ込んだ水のように際限なく漏れ出てきた。
 それを迷惑に思いながらも、俺たちがリビングに入ると、そこには下手をすれば小学校
低学年に見られかねない妹と、とてもその同級生とは思えないほどの容姿を備えたミヨキ
チがソファに座ってテレビを見ながら談笑していた。
 俺と佐々木に気がついた妹は嬉しそうに「キョンくんお帰りー」と太陽を真っ青の明る
さで俺たちを歓迎してくれた。ミヨキチは俺を見て彼女もまた嬉しそうにしていたが、
佐々木を見た途端に一瞬戸惑ったようで、まるで薄雲がたれ込めたような表情になった。
 なんだろうな、とは思ったが、きっと初対面だからだろうとあたりを付け、それに気づ
かぬ素振りで、
「やあ、ミヨキチ。キミも来ていたんだ」
 と俺が軽く挨拶すると、
「お兄さん、こんにちは。お邪魔しています」
 とミヨキチはやおら立ち上がり、礼儀作法のハウツー本そのままのきれいなお辞儀をし
た。
 俺は彼女の礼儀正しさにに感心しつつ、それに気持ちを和ませながら、
「ミヨキチ、2週間も会わないうちにずいぶん大人っぽくなったし、それに綺麗になった
ね。本当に妹にも見習わせたいよ」
 ミヨキチは俺の言葉を受け途端に顔を赤く染め、
「お兄さん、そんな大人っぽくだなんて、その……恥ずかしいです」
 俺の手放しの賞賛に恥じらい、くすぐったそうにしているミヨキチはとても初々しく、
そしてどこまでもかわいらしかった。俺は庭に咲く花のようにいつまでも愛でていたいと
思ったぐらいだ。
 しかし、ふと隣で無言で座っていた佐々木が、俺に無言のプレッシャーとも言うべきエ
ネルギーを発しているのが感じられた。
 俺はぎょっとして佐々木を見やると、まるでなんでもない表情だ。というより、無理に
表情を消していると言った様子か。
 それをミヨキチも感じ取ったのかはわからないが、俺の方に体ごと向き直るとおそるお
そる、
「あの……そちらのお姉さんは、お兄さんのお友達の方ですか?」
「ああ、こいつは佐々木っていって俺の……」
 と言いかけたところで佐々木が、俺の返答を遮るようにゆっくりと口を開き、
「友人さ。ただし、普通の友人ではないつもりだけどね」
 と言った後、佐々木はミヨキチと視線を合わせた。だがそれに対するかのように、ミヨ
キチも臆することなく佐々木を見つめている。
 それにしても、普通の友達ではないってどういう事だ? まあ、普通よりはやや親しい
ことは確かだが……。おそらく、佐々木が言っているのは、そういった意味なんだろうな。
 しかし二人の様子は、まるで米ソの冷戦をこの場で見るようだった。今にも中距離弾道
ミサイルが飛んできそうであり、キューバ危機ってのは、こういうのを言ったんだろうな。
 ……しかし、これはいったいどういう事なのだろう。それに、俺には彼女がいつもの冷
静な佐々木には思えなかった。
 ひょっとして、二人を会わせたのはまずかったか? だがまさか、それほど相性が悪い
とは思わなかったんだ。俺の失策だな。


417 :冬の日のコンフェッション 5/7:2007/06/02(土) 15:22:30 ID:yZ5bybz1
 すると隣にいた佐々木が、不意に俺へ殊更笑みを浮かべて顔を向け、
「キョン、この綺麗なお嬢さんが国木田の言っていたキミの妹君の友人かい?」
「ああ、そうだ。彼女は……」
 と言いかけたところで、今度はミヨキチが佐々木に向き自己紹介を始めた。
「あの、わたし、吉村美代子です。お兄さんにはミヨキチって呼ばれてます」
 こういう状況にもかかわらず、ミヨキチは律儀にもお辞儀をしていた。俺の妹の友達に
しては本当に良い子なんだよな、ミヨキチは。
 佐々木は俺の耳元で囁くように、
「本当に、おどろいたよ。彼女の姿形は……そうだね、中学生と言っても差し支えないほ
どじゃないか。それよりも驚嘆の声を上げざるを得ないのが、彼女が僕よりもすでに上
回っている部分……いや、なんでもない。今のは忘れてくれたまえ」
 と、佐々木はまずいことを言ってしまったという表情を浮かべた。
 上回っている部分とはなんだろう……? 
 ……今、ふと思い当たったたのだが、しかしこれは言うべきではないだろう。佐々木の
名誉のためにも、ここは俺の胸にしまっておくことにする。それは言わない約束だよ、お
とっつぁんってことだ。
 しかし俺がそんなことを考えていたとき、それまで俺たちのやりとりとをおもしろそう
に鑑賞していた妹が、ミヨキチの自己紹介に付け加えるように佐々木に対し口を開いた。
「あのね、ミヨちゃんはねえ、キョンくんのことが大好きなんだよ!」
 妹はまるで邪気のない、天真爛漫な笑みを浮かべてそう発言した。
 その瞬間、佐々木はギョッとしてそのはずみでお茶が気管に入ってしまったらしくゴホ
ゴホと咳き込んだ。
 一方、ミヨキチは妹の発言を耳にして一瞬青ざめ、今度はまるで信号機のように顔をは
じめとして裾から伸びる手足や首筋まで全身を赤く染めた。
 そして、そのリビングでは、佐々木とミヨキチの2人がまるで小さな悪魔に呪文を封じ
られた魔法使いのように、しばらくの間フリーズしていた。
 そこで俺は真意を確かめるため、何の気なしにミヨキチに尋ねてみた。
「ミヨキチ、今妹が言ったことは本当かい?」
 すると、ミヨキチは体をビクッとさせ、俯いていたその赤い顔のままゆっくりと見上げ、
そして俺に視線を合わせた。
「は、はい。ほ……本当です!」
 最後はまるで叫びにも似た返答だった。
「そうか……そう思っていてくれたのか。うん、俺は嬉しいよ」
 と言って、俺はミヨキチに対して優しく微笑みかけた。
 すると、ミヨキチはいかにも信じられないといった表情でまじまじと俺を見つめ、
「あの、お兄さん……それって……」
 続いて佐々木が、驚きと怒りとその他解析不可の感情をないまぜにした複雑奇妙な表情
で、
「キョン、キミはまさか……」


「ああ、ミヨキチ。キミは俺のことを兄のように慕ってくれているんだろう? ありがと
う、本当に嬉しいよ」



418 :冬の日のコンフェッション 6/7:2007/06/02(土) 15:23:27 ID:yZ5bybz1
 本当にミヨキチは良い子だよ。俺を本当の兄のように好きだって言ってくれているんだ
からな。
 だがその瞬間、なぜか部屋の中が凍り付いたような気がした。
 なんだ? と思ったのもつかの間、一瞬にしてパンパンに張り詰めた風船から空気が抜
けるように、何かが霧散した。
 ふと見てみると、二人とも気の抜けたというより、魂が抜けたしまったような虚ろな瞳
で俺を見ている。
 おいおい、なんだよいったい? 怖いぞ。
 しかし、わずかな間をおいて我に返った佐々木は、長嘆息した後に自嘲的な笑みを浮か
べ、
「キョン、見事だよ。本当に、キミってやつはどこまで……」
 いや、なんのことかわからないんだが……。
 ひょっとして俺はバカにされているんだろうか。
 そこでふと気になって、斜向かいを窺ってみると、ミヨキチもなにやらホッとしたよう
ながっかりしたような、なんとも複雑そうな表情を浮かべていた。
 俺、何か変なことを言ったか? などと俺の脳みそから、ほんの3分前の記憶を絞り出
すように呻吟していると、佐々木が何か思い出したように俺に顔を向け、
「キョン、そろそろ塾に向かう時間じゃないかな? あんまりのんびりしていると開始の
ベルを聞くことなく今日の授業が始まってしまうぞ。さあ、いつものように僕を後ろに載
せてくれないか?」
 すっかり失念していた。だが、今からだとギリギリじゃないか?
 それに気がつき、俺は一刻も早く出発するため、やや焦り気味に玄関に向かおうとした。
 だが、ミヨキチは俺を呼び止め、
「お兄さん、あの……さっき私がお兄さんのことを好きだと言ったのは、本当のことです
から」
 そう言い終えると、ミヨキチはまるで瞬間湯沸かし器のように頭から水蒸気をもうもう
と出しかねないほどに赤くなってソファに座って俯いてしまった。
 しかしその時、なぜか妹が『ミヨちゃんがんばって』としきりに囁いていたのが印象的
だった。
 何をがんばれと言うんだ? つうか、がんばるのはお前だろう。お前は少しミヨキチを
見習って、もう少し兄に対して敬意を払ってくれ。そうだな、とりあえずはいつまでも兄
に対して『キョンくん』と呼ぶのは止めようぜ。
 そんなことを考えながら俺は、押し黙ってミヨキチを見つめていた佐々木に声を掛けリ
ビングを出た。去り際にミヨキチと妹に対して手を振りながら……。



 受験が間近に迫った真冬の夕方、俺は佐々木を後ろに乗せ、いつもの1割増しの速度で
北口駅前に向かう緩やかな傾斜を下りゆく。
 眼前の夕陽を視界に入れながら、俺はしみじみと考えていた。
 もはや恒例のイベントとなった佐々木を後ろに乗せて塾に向かうこともあとわずかかと
思うと、少し寂しくもあり、逆に本来なら余暇の時間として与えられているはずのこの夕
凪の時間を塾などという収容所から解放されることに嬉しく思うこともある。まあ、なん
ていうか感傷的になってるんだろうな。似合わんことだが。
 それからしばらくは無心にペダルを踏み続け、ママチャリがそろそろ平坦な道に差し掛
かったとき、それまで沈黙を保っていた佐々木がおもむろに俺の背中へと話しかけた。
「キョン、吉村美代子さん……彼女は本当にすばらしい女の子だね」
 ああ、それには大いに同意したい。よく俺の妹の親友になってくれたものだ。
 佐々木はふっと笑い、
「それに彼女は、妹さんによるハプニングがきっかけとはいえ、あそこまでキミに対して
はっきりと言えるなんてね……」
 はっきりって、俺を兄として慕っていると言ったことか?
 しかし佐々木は、喫茶店で注文を間違えられた客のように、さも呆れたような溜息を漏
らし、
「やれやれ、結局はそれか。ふぅ……キミときたらまったく……。しかし、だからこその
キミだな。僕はある意味安心したよ」


419 :冬の日のコンフェッション 7/7:2007/06/02(土) 15:24:19 ID:yZ5bybz1
 何やらまたも佐々木にバカにされたように思うのだが、気のせいだろうか? それでも
佐々木の口調が少し優しげだ。例えるなら、至らない我が子をむしろ慈しんでいるようで
もあった。
 だが佐々木は再び沈黙し、何かを考えている気配が後ろからひしひしと感じられた。
 そして俺の漕ぐママチャリが支線の沿道に差し掛かった頃だろうか、佐々木が魔法書の
封印を解くかのように沈黙を破り、そして、
「キョン、もし僕がキミのことを……」
 と言いかけたところで、無遠慮にやってきた電車がレールを叩きつける音と、それに被
さるように警笛の音が佐々木の言葉を全てかき消した。
 俺は佐々木の言葉を確認するため停車し、後ろを振り返ったが佐々木は何でもなかった
かのように首を振り、
「さあ、早く行かないと遅れるぞ。例え塾とはいえ、僕はこれでも無遅刻無欠席で通して
いるんだからね」
 佐々木は殊更明るい声で俺を促した。
 それを受けて、俺は気持ちを切り替えるように再びペダルを踏み込んだ。

 ――あの時、佐々木は俺に何を言おうとしていたんだろうか。


 それから一年を経て佐々木と再会した日の夜、俺はそんなことを考えながら部屋で本日
のSOS団強制イベント、市内探索で手に入れた戦利品の品定めをしていた。

 ああそれと、佐々木が言っていた俺に思いを寄せる女生徒とやらは、ついぞ現れること
がなかったことをここに追記しておく。結局は謎のままで終わった。
 もちろん、佐々木が語ってくれることもなかった。


終わり


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401 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 14:00:36 ID:qE/VvriX
佐々木団の会合にて。

「藤原」
「なんだ」
「君に尋ねたいことがあるんだが」
「言ってみればいい」
「未来人は、現代人に比べて生物学的見地から見て進化した存在と言えるのかい?」
「何?」
「君の話を聞く限り、人類の叡知の結晶とも言える科学技術は飛躍的な進歩を遂げているようだが、それと並行して、ホモ・サピエンス……すなわちヒトそのものも生体として進化しているのか、ということさ」
「ふん…まあ、そういう意味では大きな進化はないな。ただ…」
「ただ?」
興味深そうな視線を送る佐々木と橘をチラリと見て、藤原は続けた。
「女の胸囲の平均値は大幅に上昇したようだ。僕が現認する限りにおいては」
「…………」
「…………」
「橘さん、彼を私の内面世界に放り込んできてくれないかな」
「了解なのです」


402 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 14:01:35 ID:swcbFwda
好きな子に憎まれ口たたく小学生か藤原w


403 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 14:08:17 ID:CUnVDc22
死亡フラグを立ったなw


404 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 14:27:36 ID:4sw8pwYX
>>401
藤原を佐々木の閉鎖空間に放置するのはどうかと思うので
掃除用具入れの中に放り込んでみる


パンジー「暗いよ狭いよ怖いよーっ」


405 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 14:50:43 ID:Zul/xDTX
藤原は実は佐々木とキョンがくっついた未来の子供じゃないかとふと思った


406 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 14:51:07 ID:9ryfYjCF
ちょwこれはいいパンジーw


407 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 15:07:36 ID:P8mwmFsZ
「どうかしたのかい藤原くん。物憂げな顔をして」
「か、関係ないだろ」
「ははぁ、察するに中間テストの出来が芳しくなかったんだね?」
「う、うるさい。こんな古臭いことやってられるか…」
「ほら、教えてあげるからこっちへ来たまえ」
「…///」

「パンジーの花言葉は『物思い』なのです」


408 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 15:09:45 ID:swcbFwda
藤原が喫茶店で意外とあっさり名前名乗ったのって
ぜったい佐々木に自己紹介しそこねてたからだと思うなあ。

わたりに船というか。
欲を言えば「……下の名前は?」とかも聞いてほしかったっぽいというか。


409 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 15:11:02 ID:P8mwmFsZ
「ほら、だからここはこうなって…」
「な、なるほど…(まままて、そんなに近づいたら…)」
「だからここをこうすれば…」
「(なんだ、肘に何も当たったりしないのか)」


410 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 15:12:50 ID:Zul/xDTX
>>407
乙女パンジーワロスww
原作では実はパンジー→佐々木だからライバルであるキョンに冷たいのかなw


412 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 15:17:38 ID:ZBbOCOmw
いや、パンジーはハルヒ以上のツンデレ。キョンの前では素直になれないの。


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387 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 05:34:20 ID:IMKvClDm
 なぜ私はここにいる?
 きっかけは何だ?
 ・・・これは、ええと学校の校庭・・・象形文字?
 「私は、ここにいる」
 これが、スイッチか。
 ああ、我が半神よ、君はここから・・・。
 だから、私は生まれたのか?
 くっくっ、ああ、色々と繋がったよ、なるほど。
 「地ならし」・・・だけじゃないな、もしもの時のバックアップ・・・あるいは可能性のひとつか。
 ・・・おや、世界の改変が可能なのか。
 ならば、私が主になることも・・・くっくっ。
 おもしろい、おもしろいよ、これは。
 君のあの奇矯な振る舞いはこのためか。
 唯我独尊でありながらも溢れる優しさ。
 自らが生まれるための行為でありながら、それによって押しつぶされるモノたちへ反逆の機会を用意しておくとは。
 またひとつ、君の愛らしさを知ることができたよ。
 よろしい、ならば勝負だ。
 どちらが世界の主となるか。
 もっとも、私がそう決意するのも世界創造の一部かもしれないがね。
 それでも抗わせてもらおう、それが役目なのならば。
 君は私が勝利することを許しているのだからね、これは公正な勝負だ。
 勝てる可能性は十分にある、くっくっ。
 ええと、それでは私自身を再構成しようか。
 このままの記憶と能力を保ったままなら勝利は簡単なんだが、君はそれを望んでいないだろうし、こちらとしてもおもしろくなさそうだ。
 ゲームには一定のルールが必用だからね。
 では、私をこの世界に割り込ませようか。
 ふむ、個人情報はこんな感じで、彼女と交差するタイミングはこんなものかな?
 ええと、名前は・・・今日は七夕か。
 七夕と言えば、笹の葉に願い事か。
 じゃ、笹の葉から・・・佐々はちょっとマイナーだから、無難なところで佐々木かな?
 よし、これで介入、改変すべき情報に抜けは無いね。
 それでは、ゲームスタート。
 
 「僕は、ここにいる」


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