猿山政治論

巷に溢れる情報から妖しく光る原石をピックアップ!ステロタイプ的政治論に囚われぬ独自の世界観で「きれいごと」抜きに鋭く分析

民主党・社民党間の連立政策協議に思うこと

2009-09-03 11:55:15 | 国内政治
ここでは、民主党・社民党間の連立政権協議において焦点とされる次の3点について簡単にコメントしてみたいと思います。

1)与党連絡会議の設置

民主党としては、社民党に閣内協力を仰いだ上で、政策の刷り合わせは閣内において完結させることを望んでいるのに対し、社民党は「与党連絡会議」を別途設定することを望んでいるとの報道がありました。

民主党には、来年の参議院選挙で単独過半数を制するまでは、社民党を与党に留めなければならない切実な事情がありますので、ここは社民党の顔を立てて与党政策会議を設置してもいいように思います。

①社民党は内心入閣を強く望んでいるに違いありませんので、ここは党首の福島瑞穂氏を入閣させることで、福島党首が参加した閣議で決定したという既成事実を与党政策会議と並行(できれば先行)して作り上げ、与党政策会議の場で社民党があからさまな反対意見を主張しにくい環境を作ることは可能であること。

②社民党の実質的な目的は与党としてのパフォーマンスの場の確保にありますので、与党政策会議を実態的な協議をおこなう場とはせずに、合意の結果を単に確認する場として運用しても社民党は相応の満足が得られること。

③政策決定の権限を内閣に一元化するという「方針」は、あくまでも「方針」でしかなく、合理的な理由さえあれば変更しても国民世論に影響を与えるとは思えないこと。

2)インド洋での給油活動からの撤退 

民主党は来年1月からと主張し、社民党は直ちにと主張しているようですが、これも社民党に譲って問題ないと思います。

インド洋での給油活動からの撤退自体の当否についてここでは触れませんが、撤退するとすれば、今から準備しても、関係各国との調整等に要する期間を考慮しますと実際に撤退できるのは1月以降でしょうし、社民党の主張どおりに「直ちに撤退する」と宣言しても、関係各国には大きな迷惑はかからないと思うからです。

3)ソマリアへの自衛隊派遣

そもそもなぜソマリアの海賊ごときに米英仏中ロ印パ蘭西葡独瑞新墺土希韓日etcといった各国が戦闘艦(しかも巡洋艦・護衛艦クラスを含む)を派遣しなければならないのか未だもって合点がいきません。

もし世界のマスコミが正式に報道しているとおり、ソマリア海賊から民間船舶を護衛という目的を達成するだけなのであれば、海上保安庁の巡視船で十分に対応できるはずですし、民主党も「より望ましい」と考えているのですから、社民党の主張どおり海上保安庁に切り替えてもよいように思えます。

ただ、きっと政治的に隠された何かがあるのでしょう(ベンジャミン・フルフォード氏が紹介なさっていたようにアデン湾の海底に潜む宇宙船を攻撃するためだ??とはとても信じられませんが)。



これまで「きれいごと」の厚化粧で辛うじて確保してきた支持層の結束を強めるためのリップサービスもあるのでしょうが、社民党も日本の政権政党が日米同盟にひびを入れるようなことを急にはできないことぐらい十分すぎるほど分かっているでしょうに・・・。

15年ほど前に政権政党となった際、村山首相が、それまでの党是を根本的に改め、長年の支持者から裏切り者と罵声を浴びせられながらも、敢えて「自衛隊合憲、日米安保堅持」と所信表明せざるを得なかったあの「現実の壁」をお忘れなのでしょうかね?

筆:猿山太郎


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