「集団的自衛権」行使容認は日本の「安全」のため
転載、させていただいた記事です
「集団的自衛権」行使容認は日本の「安全」のため
戦争準備に入った中国を牽制する唯一の道
http://diamond.jp/articles/-/55118
世界情勢の変化と日本の危機
まず、「世界で何が起こっているのか?」大局を理解しよう。筆者の住むロシアでは、
「2008年の前と後は、別の時代」といわれる。第2次大戦が終わった1945年から、ソ連が
崩壊した91年までを、一般的に「冷戦時代」とよぶ。別の言葉で、米ソ「二極時代」。二極のうち一極(ソ連)が
消滅したので、世界は「一極時代」になった。そう、「米国一極時代」の到来である。
90年代は、米一極時代のピークだった。米国のみが、「ITバブル」によって空前の繁栄を謳歌していた
からだ。しかし、新世紀に入ると、米一極時代は危機を迎える。まず、「ITバブル」が崩壊した。ついで米国は、
アフガン戦争(01年)、イラク戦争(03年)を開始。07年には「サブプライム問題」が顕在化。08年9月に
起きた「リーマンショック」から米国と世界は、いわゆる「100年に1度の大不況」に突入していく。
ロシアでは、「これで、米国の『一極世界』が崩壊したのだ」といわれている。
ここ数年、世界で起こったもっとも重要な変化。それは、「米国が衰退し、一極時代が終わったこと」だ。
日本人は、このことをしっかり脳みそに刻んでおかなければならない。米国は、「ロシア-グルジア戦争」の時、
グルジアを守っただろうか?米国は、ロシアの「クリミア併合」を止めることができただろうか?
いずれもNO。そう、米国のパワーは年々衰えているのだ。
米国一極時代の終焉に伴って、第2の変化が起きている。それは、中国とロシアが「狂暴化している」こと。
なぜこれが「米国の衰退」と関係しているのか?
つまり、多くの中国人は、尖閣侵攻は「よいこと」と考えている。
<テーブルの出席者は静まりかえり、マイクを握った参加者の1人が
「岩だけで価値を持たない島のために世界戦争を起こす可能性を認識しているのか」
と質問したところ、この専門家は「理解している」と回答。
尖閣諸島はシンボル的な価値があると繰り返した。>(同上)
実をいうと、これは「過激右翼の少数意見」ではない。中国を頻繁に訪れるロシア人たちに聞くと、
「日本との戦争は不可避。戦争になっても中国は絶対負けない!」という機運が満ち満ちているという
(中国人は、「ロシア=味方」と思っているので、ロシア人には本音をもらす)。
日本人には信じられない話だが、むこうはとっくに「戦争準備」を進めている。10年から現在に至る
までの中国の動きは、すべて「尖閣強奪」に向けた「計画的行動」と見るべきなのである。
日本が中国の脅威を克服するには
次に、日本が中国の脅威を克服する方法を考えてみよう。これは、簡単だ。日米同盟が強固であればいい。
衰えたとはいえ、米国一国の軍事費は、世界総軍事費の40%以上を占めている。
中国は、既に軍事費世界2位だが、それでも米国の5分の1の水準に過ぎない。そして日本は、
(米国に見捨てられた)グルジアやウクライナと違い、軍事費世界6位の強国である。
日本一国で、中国と戦えば勝てない可能性が高い。通常兵器での戦いには勝てるかもしれない。
しかし、中国が「尖閣を渡さなければ、東京に核を落とす!」とこっそり恐喝したらどうだろう?日本の政治家は
「やれるもんならやってみろ!」と言えるだろうか?だが、日米が一体化して中国と戦えば、必ず圧勝できる。
そう、大切なのは「尖閣有事の際、米国は日本を助ける可能性が高い」と中国が信じることなのだ。
それが、尖閣侵攻を思いとどまらせる抑止力になる。
では、「日米同盟」は「強固」なのだろうか?日本国民全員が、「昔ほどではない」ことを知っている。
「日米中正三角形主義者」の鳩山由紀夫元総理、そして自称「人民解放軍の野戦軍司令官」の
小沢一郎氏が、ぶち壊したからだ。
安倍総理は、必死に日米関係改善を目指しているが、「右翼」「軍国主義者」「歴史修正主義者」など、
不本意なレッテルを貼られて苦しんでいる。
どうすれば日米同盟を決定的に「強固」にできるのか?その答えが「集団的自衛権行使」だ。
「日米安保」とは「日米軍事同盟」のことである。しかし、両国の関係は対等ではない。
日本が他国から攻撃されたとき、米国は日本を助けなければならない。
ところが、米国が攻撃されたとき、日本は米国を助けてはいけないのだ。
これは、「保護者」と「子ども」の関係である。
では日本が「集団的自衛権」の行使を認めればどうなるか?日本が攻撃されたとき、
米国は日本を守る。米国が攻撃されたとき、日本は米国を守る。
これは「大人の関係」「同志の関係」「対等な関係」である。
考えてほしい。「私(日本)が襲われたら、あなた(米国)は命をかけて私を助けなさい!
でも、あなた(米国)が襲われたとき、私(日本)はあなたを決して助けないけどね!」こんなことを
公言している国を本気で守ろうと思うだろうか?
しかし、「私(日本)が襲われたら、あなた(米国)は命をかけて私を助けてくれる。そのかわり、あなた(米国)が
襲われたら、私(日本)も、命をかけてあなたを守りましょう!」
こうなってこそ、日米同盟は強固なものなる。
そして、中国は尖閣を侵略することが、とても難しくなるのだ
(だから、集団的自衛権に関して、必死で反対している)。
中略
プーチン・ロシアとの関係改善が日本を守る
「集団的自衛権容認」で、日米同盟は強固になり、中国は尖閣侵略を躊躇するようになるだろう。
仮に侵略を企てても、日米で撃退できる。しかし、もう一国、とても気になる存在がいる。
それが、プーチン・ロシアだ。
ウクライナ問題で孤立したプーチンは、中国に急接近している。日米vs中国であれば、日米は圧勝できる。
しかし、日米vs中ロであれば、どちらが勝つかわからない。
だから、「日本は、中ロを分裂させ、ロシアを日米陣営にひきずりこまなければならない」。
こう主張しているのは、「世界3大戦略家」といわれるエドワード・ルトワック氏である。
同氏は、「自滅する中国」の中で、「日本は生き残ることができるか?」についてこう書いている。
<もちろん日本自身の決意とアメリカからの支持が最も重要な要素になるのだが、
ロシアがそこに参加してくれるのかどうかという点も極めて重要であり、
むしろそれが決定的なものになる可能性がある。>(自滅する中国188p)
要するに、ルトワック氏は、「ロシアが日米側につくか、中国につくかが勝敗を決める」といって
いるわけだ。
だから日本は、中ロを分裂させるため、今秋予定されているプーチンの日本訪問を実現させるべきだ。
しかし、その前に、プーチンとケンカしているオバマ大統領にルトワックの本を読ませよう。
そして、「プーチンを招くのは、米国が永遠に覇権国家でいるためです。
中ロを同時に敵にまわしてはいけないと、世界3大戦略家がいっています!」と説明し、
宗主国を懐柔しなければならない。
これがもっとも大変なのだが…。
/
よろしかったら人気blogランキングへクリックお願いします
/
ロシアと上手く付き合えるのではないか、という意見は上から目線で付き合えるからOKなのです。
対等に付き合える方策を、見出してほしいですね。
ロシアが中国から離れ、日米の味方をする根回しを今から強力に行うべきです。
(ある軍事専門家によると、ロシアの軍事力は米国よりはるかに勝るそうです)