地獄のファンファーレ

鍵盤奏者、坂和也のブログです。

霊感

2009-04-26 00:14:35 | Weblog
 幸か不幸か、いわゆる霊感と言われる類いの力を持ち合わせていないので、そういった方面の怖い目には基本的に遭わない。小さい頃は臆病で色々なことを怖がっていたけど、得体の知れない恐怖なんてものはそうそうあるもんじゃないんだなということが年とともにだいぶ分かって来たので、例えばツアー先のホテルで金縛りに遭うとかいった経験はまるでなく、どちらかといえば打ち上げで泥酔して部屋で眠りこけて気付いたら翌朝集合時間10分前、なんつう現実的な怖い目に遭う方が多かったくらいである。

 霊がこの世に対して抱き続ける恨みには、“時効”みたいなものがあるのだろうか。例えば、“階段のところに毬をついている着物姿の女の子がいる”とか、“ボロボロの軍服を纏った兵隊が恨めしそうな目で立っている”とかは良く聞く話で、まあいずれもここ100年以内かそのくらいにこの世にいた人達の霊、ということになるんだろう。もっと昔の、“粗相をして斬り殺された江戸時代の女中の霊”とか、“激しい政争の挙句に敗北を喫し失意の内に死んでいった豪族の祟り”、とかってのもまだ耳にするが、例えば、
“気合いを入れて結った髪型を好きな女の子にバカにされて激昂、彼女の顔を田んぼの泥に押し付けて殺して自分も泥をガブ飲みして自殺した弥生人の霊”
とか、
“焼いている途中の土器がなぞの大爆発を起こしして事故死した縄文人の霊”
とか、
“幾ら原人だからっつってもそりゃ毛深すぎだろってくらいにもじゃもじゃだった為に獲物と間違えられて石器で撲殺された北京原人の霊”
とかってのはあまり聞かない。どうしてだろう。つまり霊を感じる側の知識の範囲内でしか、“彼ら”は現れない=想像の産物でしかないということなのか。それともやはり霊は実在するんだけれどもそう何年も続くもんじゃなくて、
「ま、いっかそろそろ。ぶっちゃけあん時そこまでムカついたわけじゃねーし(笑)」
みたいな感じで、霊もいずれ諦めるということなのか。よく分からないけど、まあ多分いないんじゃないすかね、霊は。というのがとりあえず2009年4月現在の僕の見解であります。敬具。

高津哲也レコ発ライブ

2009-04-24 00:24:50 | Weblog
 先日ソロアルバムをめでたくリリースした高津こと哲也はんのレコ発ライブがあります。僕もキーボードで参加します!以下に詳細を記すの巻。

日時&会場;5/29 高円寺Showboat(03 3337 5745)
出演;高津哲也、荒井イサム、cellen

開場;19:00
開演;19:30
価値、もとい、価格;2500円(ドリンク代別)

前売りチケットの予約は
takatsu_music@live.jp
で受け付け中とのことです。是非予約をお願いします。きっといいことがあります。久し振りに高津君と演奏するので、とても楽しみでありまして、うっかり深夜の公園で羽目を外したりしないように気をつけないといけない毎日でございます。今回のアルバムで初めて高津君の音楽を知った人、ラントスター時代からずっと聞き続けてくれている人、皆さんウェルカムです。新しいことが始まる場に居合わせるということには、きっと何か特別なものがあるはずです。全力で行きたいと思います。当日会場で!!

ライブのお知らせを行なう

2009-04-20 02:11:55 | Weblog
 こんにちは。4月も半ばをすぎ、くそ生意気にも終盤に差し掛かろうと企んでいやがりますが、皆様はお元気でありますか?最近ライブのサポートをさせて貰うことになった、lemo(レモ)のライブが早速行われるため、告知をしたいと思います。

会場;新宿OPEN
Spike Bar Joint
日時;5月1日(金) 21:00~5:00
料金;\2000+1D

http://club-open.hp.infoseek.co.jp

という感じです。lemoは井筒昭雄さんと中路明美さんのににんぐみ、いや二人組で、二人とも以前から色々とお仕事をさせて頂いている音楽仲間であります。非常にクオリティの高いデモを聞かせて貰ってびっくりして、二つ返事でサポートをやらせて貰うことになった次第です。いやまじで凄く良くてその音源が。勝手にRに焼いて露店で売っちゃおうかと思いましたが、足が痛くて億劫なので今回はよしました。彼らのホームページはこちら。
http://www.lemo.jp/

とても素敵なデザインなので是非ご覧下さい!

高津哲也ファーストアルバム

2009-04-11 02:17:09 | Weblog
早いものでもう3日前になってしまいましたが、我らが高津哲也ファーストアルバム「PRISM」が無事リリースされました。何はともあれ、まずは拍手。

 ええ~、三行ぶりのご無沙汰です。僕の一番古い音楽仲間であり、同級生であり、元バンドメンバーであるところの高津こと哲也さんの新たなる門出でございます。これが祝福に値しないわけはない。言うまでもなく値するのでありまして、そういうわけであるからして小生はここにこうしてああしてそれからそこんとことそこんとこをギュッとこうしてあげて、それでもってめでたいなと改めて感慨もひとしおであるし、この作品があまねく時空の彼方まで広まって行けば素晴らしく素晴らしいことだと思っております。

 僕が感じることで、このアルバムを高津哲也ソロアルバムたらしめていることの一つに、一曲目の“水晶”の存在があります。ラントスター初期からあった楽曲で、多分ラントスターが始まる前からあった曲かもしれないんだけど、当時からとても高津哲也的というか非常にパーソナルな雰囲気の強い楽曲であって、バンドのメンバーであっても入り込めないような風情を醸し出していました。それは本人もメンバー皆も感じていたのか、ラントスターとしてのアルバムをリリースするという話を貰った時も自然と候補曲から外れて行ったような記憶があります。それは、楽曲そのものが僕らの手から自然と逃れて行ったような感じと表せばいいのか。何と言うか、“作られた作品ぽくない”と言うか、高津哲也という人物の側に自然と佇んでいる存在のような。それが10年近い年月を経てこうやって日の目を見ている様子ってのはなかなか美しいものがあります。しかも適度に今っぽい。いいですね。それから“君は天使”はやばいね。照れくさいくらいにストレートで。多分録音の時は素っ裸でアコギを爪弾いたのでしょう。照明はロウソク一本に違いない。

 僕もほぼ全面的に参加させて貰って、こんなに光栄なことはありません。“ほぼ全面的”というのは、何の因果か上に挙げた2曲だけには参加していないということでありまして、バンド時代からの高津マジックは健在ということであります。何はともあれ、一人でも多くの人に聴いて貰いたい作品であることに間違いはありません。高津ファンは勿論、普段ヒップホップとか聴いてる人とかが、
「あ、何かこれ普通にいいね」
とか言ってくれるとそれも嬉しいよね。

中村さんのライブでした

2009-04-08 01:35:17 | Weblog
 4/4は日本青年館で中村貴之さんのライブでした。ギターのまるさんの紹介で昨年のクリスマスのイベントで弾かせて貰ったのが最初で、この日が二回目。今回も素晴らしいメンバーと共に気持ちいい演奏が出来ました。楽しそうにギターをかき鳴らしたり、一瞬歌に詰まったりする中村さんの背中を見ながら色々なことを感じました。NSPの輝かしきデビューは73年の6月だそうで僕は一体その頃何をしていたかといえば、
「おぎゃあ」
なんつって、のんきにおむつを穿いていたことなどが今思えば非常に悔やまれるのですが、ってそんなことが言いたいのではなくて、つまりNSPはデビュー36年目、中村さんは僕の20歳上です。物凄く色々なことがたくさんたくさんあっての今だろうと思うけど、中村さんはそういうことをあまり感じさせないような軽やかさがあって、そこがとても素敵なのであります。“めぐり逢いはすべてを越えて”という歌がとても大きな愛の歌で、なんちゅうかこう、あの場で演奏出来て良かったと心底思いましたね。そして僕も天野さんにお会いしたかったなんてことも考えたりしたのです。次も是非呼んで下さい、バンマス!