時のうねりのはざまにて

歴史小説もどきを書いてみます。作品と解説の二部構成で行こうと思います。

用語解説 ナ行

2006-06-03 16:56:18 | 用語解説
女院(にょいん)
上皇並みの権限や待遇を有する女性。
位階を授ける権利や朝廷の官職への斡旋権などがあり
それを求めて多くの廷臣がつてを頼って女院のもとに伺候した。
仕える女房は官位を有する人物の関係者が多く女房自身も所領を持ち
それが女院の所領形成の一角を担っていたとも考えられる。
女院には
元皇后中宮(待賢門院、高陽院、皇嘉門院、九条院、高松院、建礼門院)
天皇の生母(美福門院、建春門院)
特定の皇女(上西門院、八条院)
などがいたが
皇女系の女院に荘園の集中の傾向がみられる。
なお、待賢門院、建礼門院は天皇の生母でもあり、
美福門院、建春門院、上西門院はいったん立后されてから女院となっている。

女房(にょうぼう)
天皇、院、女院、摂関家などに仕える女性。
高貴の人に近侍し要件をとりついだり
一定の政治行為を行ったりする。
身分によって上臈、中臈、下臈に分けれられるが近親男性が貴族身分を
有している場合がほとんどである。
彼女達は歌、絵画などの当時の文化の担い手でもあった。
なお、「女官」「官女」は彼女達より一段格下と見られている。




最新の画像もっと見る

コメントを投稿