佐伯画廊の『ひとこと、ふたこと』

漫画のこと、音楽のこと、映画のこと、その他思いついたことを気の向くまま書き綴っていきます。

ギャグ漫画っておっかない

2009-07-03 22:43:50 | デジタル漫画奮闘記
『ババロア小籠包』という、別に読んでも何の役にも立たず、何の為にもならない、誰も得しないしょーもないギャグ漫画の続編を近々公開する予定でございます。

思えば『ルビー』をはじめてネットでご披露するときの心配ごとの一つに
「これと似た作品をすでに描いてらっしゃる人がいたらどーしよう・・・」
っていうのがありました。が、同じシチュエーションのものは見当たらず、むしろ
「こういう漫画描く人ってめずらしい」なんて言ってくださる方もいらっしゃって嬉しく思いました。

が、ギャグ漫画ってちょっとコワいです。さも自分が作り出したと思ってるものがすでに存在したり、思いついた時にイケる!と思ったものが反応がさほどでもなかったりとか…。
あとストーリーモノと違って「笑い」は一回こっきりで流されちゃう感じがあって…。何度も読み直したい!ってものもあるでしょうけどね。それはホントによっぽどオモロイもんですよね。
たとえ一瞬でも花火のように輝ければ、と思いますが・・・

いや、どーなんだ?ホントに面白い?これ!?
こういう不安は笑い無しの長編漫画でもあって然るべきなんですが、また違った不安があります、「笑い」には。なんとなくですが、シリアスなドラマで批判的なご意見があったとしても「それはその人の感性の違いだから」って片付けられちゃうようなニュアンスもあるのですが、ギャグはそれが許されない気がしちゃうんです。「つまんない」っていう反応が返ってきたらそれはまぎれもなく「つまんないもの」なんだろうなぁ、って…。認めざるをえないんだろうなぁ、って…。

そんなに自分が面白いとは思ってないですけどね。ただ、自分の中のイメージではギャグ漫画はおっかないっす。

『ルビー』完結です!

2008-10-19 16:41:47 | デジタル漫画奮闘記
間もなくHPにて公開いたします。
アイデアを思いついてからどのくらい経つのでしょう…約3年半ぐらい、でしょうか。
こういう時がきたら「オレ、やったよ~!」って叫びたかった(心の中でね。)んですが、いざここまできてみると少し台詞が変わっていました。今の気持ちは
「オレ、やれたよ~!」
です。
なんか、そこそこ自分なりに生活の中でいろんなことがあったりもしましたが「やりたいことがやれた」ことは実はとってもありがたいことだと思うんです。

病気になって制限しなけりゃいけないこともあるし、今の職場で自分の本意ではない新しい仕事まで覚えさせられて正直ちょっとしんどいです。この年になってやったことのないことを一から習得するはめになろうとは…続けられるかどうかわかりません。

それでも『ルビー』は最後まで描けちゃった。これは幸せな出来事ですよ、自分にとって。

皆さんのブログをのぞくと結構大変ですよね、皆さん。自分なんか大変な範疇には入ってないんだろうなと思うんですよ。弱い自分が情けなくなります。

でもそんな弱い自分が弱い自分なりに一つの作品を完成させました。今までいろんなことを中途半端で終わらせてきたこのダメ人間がやり遂げました。

こんなもんでいいんじゃないかと思います。自分を褒めてやりたいところが一つぐらいあれば充分なんじゃないかと。

これが自分の自信につながればいいなと思います。
とにかく「やれた」ことは「やってきた」ことの表れでもあり、続ける方向に導いてくださったみなさんのおかげでもあるのです。

とにかく楽しかったです。ずっと楽しく描くことができました。
面白かったと思った人、つまらなかったと思った人、とくに感想述べるまでもないと思った人、不愉快で読むのをやめた人、よくわからなかった人、すべての人たちに感謝いたします。
最終的に言葉ってこれしかでてきませんが、
最後までお付き合いいただいた方々、ホントにありがとうございました~!

まもなく公開です。

2008-08-17 18:30:17 | デジタル漫画奮闘記
『ルビー』13話、まもなく公開いたします。

コミックアジトに初投稿したのがいつだったか…私、そういうこと
結構忘れてしまうんですが、先程書き出し保存データのプロパティで
調べたところ、2005年の9月14日でした。

3年かぁ…やっぱりかかるもんですねぇ、時間って。
この3年の間に結構いろんなことあったっていえばありましたねぇ。
アジトが消えたのでHP開設したり、糖尿病が発覚したり、会社辞めたり、
再就職したり…。

当初『ルビー』は500ページを超えるとうたっていましたが、ネームの
やりなおし、コマワリのやりなおし、途中で追加したシーンなどの理由で
当時の計画よりもページ数が増えていました。

最終話の14話まで扉絵もあわせて総ページ数629ページになっていました。

初めは手塚先生の「火の鳥」ぐらいの200ページ前後のものを想定してた
んですけどねぇ…。ある意味構成力がないともいえるんでしょうか。
ウェブ漫画はいいですね。
「これ長すぎるからカットして」とかいう編集長とかいませんしね。
勝手に描けるわけだから。

とはいえ、ここまで読んでくださった根気のある(?)読者さんたちには
とにかく感謝、感謝、です。

13話、よろしかったら読んでみてくださいませ。

顔のバランス

2008-07-23 23:37:25 | デジタル漫画奮闘記
なんとなく思っていたことを。

以前から何人かのウェブ漫画描きさんたちが
「キャラの顔のバランスがうまく描けなかった」
「左右のバランスが悪くなる」
みたいなことをおっしゃっていました。
すごくよくわかるんですけど、自分の場合はそれ以前に全体のデッサン自体がマズイので、顔のバランスについて云々言ってる場合じゃないんですが、なんとなく気付いたことがありまして。

主人公のルビーの表情はわりと描きやすいかなぁ、と思ってたんです。なぜだろう?と冷静に考えると答えは簡単でした。

ルビーは「片方の目しか描かないから」です。
左右の目が違っちゃうと当然バランスが悪い、ということになっちゃうんでしょうけど半分しか描かないんだから相当ごまかしがきくわけです。まあ、それだけでもないのかな。イヤってほど描いてますしね。連載を描き続けるのは上達のためにはもってこいかもしれないですよ。…って、それほど上達してるかどうかってのもありますが。





『ルビー』13話を今現在描いているわけですが、今回、どういうわけか気持ちの流れ的に最終回となる14話まで主要部分の下書きをすべて済ませてしまいました。ですので13話をアップしてから最終話の14話のアップまで今までよりも時間がかからないかと思われます。いずれにしろ13話もやっとこさペン入れをはじめたばかりなので今しばらくお待ちくださいませ。

キャラクターについて

2007-06-12 22:58:22 | デジタル漫画奮闘記
「ルビー」という漫画を連載しています。
「ルビー」は主人公の思い出話です。殆ど、どのページを開いても顔を出しています。タイトルでもあり、実際にある宝石の名前なので読んでくださっている方は殆どこの名前を忘れることはないでしょう。

教祖は「教祖様」と連呼されているし、それっぽいキャラなのでこれも多分OK。

名前覚えられていないキャラは多いと思います。
言い訳ではないんですけど名前はとりあえず覚えてもらえなくてもよかったんです。
教団の人間はみんな変な名前だし、全然名前呼ばれない人もいるし。

ただ、キャラがかぶって読者さんを混乱させ、物語の邪魔をさせるということは絶対に避けたかった。

名前がわからなくても「ああ、こいつはこんなやつだよね」ぐらいの印象を付けたかったんです。
「こいつ、いたっけ?」ではチョットまずい。


自分のなかではルビーは美形キャラです。その他はあまり際立った美人は出したくありませんでした。

男は美形キャラを描きたがるもんです。(だと思います。)
しかし、あまりにも登場人物が似通ってしまい、混乱を招く、ということもあります。絵がすごくうまくても残念な人ってたまにいました。自分は大丈夫かな?


脇役たちも描いてるうちにだんだん愛着が湧いてきました。
自分のキャラを愛してないと続きませんよね。



『ルビー』誕生

2006-11-29 23:46:45 | デジタル漫画奮闘記
友人と交換日記ならぬ「交換連載漫画」というのをやってました。白紙のノートにただ鉛筆で殆ど殴り書きのように描いていました。お互いにストーリー作りなど考えず相手がどんな展開にもっていくのかもわからず進んでいきました。かなり内容も無茶なもので、とてもHPで紹介出来るような代物じゃございません。

段々話が大きくなって「ある薬を発明した悪い科学者が世界征服をたくらみ、それを阻止するために立ち上がった精鋭たちが戦いを挑む・・・」なんてことになりました。
薬によって人の心を操るという構造があまりに漠然としていたので
「これは宗教をからめて洗脳するという筋書きがよいのでは・・・」
と何となく思いました。

戦士たちは主にど素人の民間人でした。そこにレディースのリーダーみたいなキャラを出そうと考えました。

前髪を垂らし、大きな目をしたクールな少女。

最終的に「ルビー」と名づけました。

考えていくうちに彼女が「ある宗教により洗脳された少女」ということになり頭の中で物語が膨らんでいきました。(顔にアザがあるという設定はあとから出来ました。)

ところが、いかんせん「交換漫画」なので自分の意思とは違う方向にいってしまうこともあり、ルビーを出演させることもままならなくなりました。

「じゃあ、いっそのこと、この子を主人公にした漫画にしちゃえ」
ということで頭の中でシナリオを書き始めました。

職場などで嫌なことなんかがあると自分はなぜか、よく歩きました。電車を使わず2時間歩き続けたりしました。
嫌なことってちょっとはあったほうがいいみたいです。想像力が養われますよ。
あと「歩くこと」。これが自分にとってはアイデアを生むための良い方法だったようです。

手塚大先生の「火の鳥」ぐらいの200ページ前後の長編になればよいなと思いながらシナリオを書きました。コミックスタジオというソフトと出会いました。コマ割りをすべて済ましたところ、約500ページになってしまいました。(せっかくここまでやってからあとになって納得がいかず、結局はじめからやり直し。で、500ページをゆうに超えました。)

マニュアル本を読み進めていくうちに「コミックアジト」というサイトで作品が発表出来るということを知りました。
「んじゃあ、せっかくだから・・・」ってことで何話かに区切り連載という形をとって発表することとあいなりました。ネット上で発表するなんてことは考えてもいませんでした。しかし、自分のつたない作品を読んでくださる方々が増えていき、ありがたいコメントも頂けて大変嬉しく思いました。

最後までいかないうちに「アジト」は閉鎖してしまいました。何をやっても中途半端で終わっていた私は「ケジメ」をつけたい意味もあり「HPで続けていこう!」と思い、今に至る・・・という感じです。

やっぱり読者さんはいたほうがいいです。結局パワーの源は「読者さんたち」なのでした。