小春奈日和

赤ちゃんは、人間は、どのように言葉を獲得するの?
わが家の3女春奈と言葉の成長日記です。

バースデイケーキ

2017年08月07日 00時14分15秒 | 日記
2013年9月25日(火)(5歳5か月)
 
 
 今日は僕の誕生日である。
 
 と、言っても普段と特に変わることもない日常である。
 
 毎週火曜日の、みんた主催のヒッポファミリーに家族と
参加して家に帰って晩ごはんを食べる。
 
 すると、春奈が訊いてきた。
 
 「お父さん誕生日やのにケーキないん?」
 
 いや、本人に訊いても知らんし。
 
 だって、こっちは用意してもらう方であって、自分で用意
するものじゃないと思うからね、バースデイケーキという
ものは。
 
 ただ、基本的にうちの家族の場合、みんたも、ゆうきと
りえも、自身の誕生日にバースデイケーキはいらないと
考えている主義だ。
 なんでか、と言うと、この3人は誕生日が夏であるため、
ケーキに載っているイチゴはおいしくない、と思っている
から。
 
 それがケーキはいらない、という理由なのだけど。
 
 面白いのは、家族の中4人が自分の誕生日にバース
デイケーキは不要、という主義なのに、春奈ひとりだけが、
誕生日と言えばケーキでしょ、と考えているところだ。
 
 それで、これの何が面白いのかと言うと・・・。
 
 誕生日にケーキというのは、たぶん、ヨーロッパが起源
だと思うけど、今では世界中に広がった風習である。
 
 このように、風習や文化、そして言葉は世界中に広がって
いくことが多々ある。
 バースデイケーキの他に何かひとつ例を挙げるなら、
信号機もそうだ。
 
 青が進めで赤が止まれ。
 
 だけど、青が進めで赤が止まれでなくてはいけない、と
いう決まりはないのに、その逆に赤が進めで青が止まれ
という信号機を使用している国はない。どこも青が進めで
赤が止まれ、なのである。
 
 言葉もこれと同じで、外来語の意味が本来の意味とは
少し違って取り入れられることはあっても、まったく違う
意味で伝わるということはない。
 
 しかし、これだって違う意味で取り込んではいけない、と
いうルールはないのである。
 
 なのに、そんな現象は起きない。本来の意味とほとんど
同じ意味の言葉として取り込まれる。
 
 考えてみれば実は不思議な現象なのである。
 
 なぜ違う意味で取り込まれないのか?
 
 それをみんなが不思議に思えないのは人間が当たり
前に「そのまんまの状態で取り込むことが自然にできる
から」なのだ。
 
 ちょうど春奈が、誕生日と言えばケーキ、というイメージを
自分の中に取り込んでいるように。
 
 言葉というものも、ごく自然に、無意識に取り込むことが
できるものなのである。

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