残り蚊を闇で叩いて夢の中
10月の中旬、床に入り眠りに就くこと数十分敵はステルス装備で私を襲ってくる。
なんか、痒いと思ったときは既に遅く、私の身体を刺し何処かに隠れた。
真っ暗な部屋の中で、静かに飛び来る敵の素晴らしい飛行性能に感嘆する。
身体の神経を全身に集中し敵の飛来を待ち構えるが、そんなときほどやって来ない。
待ち草臥れてうとうとすると、何処からともなく、飛来し刺す、それも腕時計の脇なのだ。
私の攻撃を予測してか、「バシッ」と叩いても難を逃れる為か、怖ろしい敵だ。
うと、うとした時耳元で「ぶ~ん」と鳴り響いた。今だ、闇の中で耳元目掛けて「ばしっ」と叩いた。次の攻撃に備えて又、神経を全身に集中させ待ち構えた。その内、何時の間にかうとうとが始まり遂には寝込んでしまった。あの時敵を撃墜させたのだろう、そして敵は一匹だったみたいだ。 今夜も新たな敵が来るかも知れない。臨戦態勢だ。なんか、今の世界に似てる感じがする。