近江フィールドワーク

琵琶湖の淡水魚を中心とした、下手の横好き素人ブログ。内容を信ずるなかれ!

NO.9「タイリクバラタナゴ」 外来タナゴ

2006年09月26日 09時08分14秒 | 滋賀県の淡水魚紹介
 閲覧有難う御座います。滋賀県に生息する淡水魚の紹介、今日の1匹はタイリクバラタナゴ。滋賀県ではこの手のバラタナゴはほぼタイリクバラタナゴ及びニホンバラタナゴとの交雑子孫のようです。純潔のニホンバラタナゴは、駆逐というよりも交雑で絶滅したとの事です。
<データ>
名前:タイリクバラタナゴ
分布:滋賀県全域(原産は、中国方面) 
体長:50mm以下の個体をよく見掛けます。 
生息:平野部の河川下流、池、沼、用水路など
 
特徴:
 漢字で「大陸薔薇鱮」と書く外来種のタナゴ。形状は体がは菱形で平たく、口髭はありません。産卵期は春~秋頃でして、この時期の雄は美しい薔薇色?の婚姻色になり、吻部には追星と呼ばれるブツブツができます。雌は体色が銀白色で、背鰭に黒い紋を持ちます(幼魚期には、雌雄を問わず背鰭に黒斑がある)。マツカサガイやイシガイなどの二枚貝に卵を産み、稚魚は貝の中で孵化しますね。中国・台湾原産の外来種で、ソウギョ、ハクレンの移入の際や、淡水真珠の二枚貝に入っていたなどのに混じって来たと聞いた事があります。在来のニッポンバラタナゴと目視で判別するのが難しいくらい類似していますね(見分け方は、やや小型で、腹鰭に白い縁取りが無いのがニッポンバラタナゴらしいです)。在来種であるニホンタナゴと生態が競合している上に、ニッポンタナゴとの交雑もあります。雄の婚姻色が美しい為、観賞魚とされることもある。(私も5年以上飼育していました。)
参考・引用文献
私見:
 飼うと綺麗で5年以上生きたりもするので面白い魚ですね。でも水槽の中で楽しむだけで、放流行為は止めましょう!
採取:
 水草やオーバーハングした所をねらい網で捕獲する。(泳いでいる個体は網では捕獲し難い)水路側面に網を仕掛け追い込む。飼育:
 ①容器:30㎝サイズの水槽に飼育数は2~4匹程度
 ②底床:砂及び砂利。ベアタンクでも可
 ③濾過:有った方が良い
 ④設備:ヒーター×、エアーポンプ×、ファンorクラー×
 ⑤水草:アナカリスやマツモなどを入れても良い
 ⑥餌 :人工配合飼料に容易に餌付く
 ⑦混泳:タナゴ類、ドジョウ類、モロコ類なら可
 ⑧置物:石でも流木でも炭でも可
 ⑨繁殖:二枚貝の管理が出来れば可能

 飼育も難しくは無く、大事に飼えば長期飼育(4~5年以上)できる魚です。ただし外来魚ですので、自然界への放流は止めましょう。

※07.2.16追記。「ふるさと滋賀の野生動植物との共生に関する条例」により、滋賀県内では平成19年5月1日以降にタイリクバラタナゴを飼育する場合は書類申請が必要になります。(新規飼育だけでなく、既存個体でも届け出が必要です。)
動画:

画像:
       
       
 こちらは♀個体ですね。老成化した個体の中には、頭部が変形するもの。
       
 topとは別の♂個体です。
       
    08.06.11追加画像。産卵のために貝を覗きこむ夫妻





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