近江フィールドワーク

琵琶湖の淡水魚を中心とした、下手の横好き素人ブログ。内容を信ずるなかれ!

NO.10「ヤリタナゴ」 一般種?希少種?

2006年09月27日 08時35分19秒 | 滋賀県の淡水魚紹介
 閲覧有難う御座います、滋賀県に生息する魚の紹介、今日の1匹はヤリタナゴ。滋賀県内ではどちらかと言うと、やや数が少ないタナゴではないでしょうか?山側よりも平野側で見掛ける事が多く、小さな水路よりも河川に多い様な気がしますね。
<データ>
名前:ヤリタナゴ
分布:滋賀県の比較的琵琶湖側
体長:100mmくらいまでの採取歴あり
棲息:河川中流・下流、池、用水路などの緩流域

特徴:
 漢字で「槍鱮」と書くタナゴの仲間です。体型はスマートな笹葉型で、1対の長い髭を持っているのが特徴的ですね。タナゴ類の中ではやや流れのある場所を好むようです。繁殖期は春頃でして、雄は婚姻色が出て綺麗に色付きます(頬部や背鰭と臀鰭が朱色・体側は青色・腹面は黒色)。またこの時、吻端には白い追星ができます。産卵は他のタナゴ同様にマツカサガイなどの二枚貝で行われています。昔は琵琶湖でホンモロコ釣りの外道だったそうですが、今では外来種(ブラックバス、タイリクバラタナゴなど)の移入・環境破壊により数を減らしています。比較的大きくなるタナゴですが、最近では10cmを超える個体を見掛ることも稀ですかね?
類似種との比較
ヤリタナゴ:髭が長い、主に婚姻色は春に見られる、背鰭の鰭条数が9本程度
カネヒラ:髭が短い、主に婚姻色は秋に見られる、背鰭の鰭条数が13本程度
参考・引用文献
私見:
 国産タナゴと言えば、ヤリタナゴをイメージします。私の近辺では、カネヒラに比べて数が減少ぎみですね。
採取:
 タナゴ釣り。水草や石の下を狙い、網で捕獲する。冬場は群れで越冬する為、大量にとれることもあります。
飼育:
 ①容器:60㎝サイズの水槽に飼育数は4匹程度
 ②底床:砂及び砂利。ベアタンクでも可
 ③濾過:有った方が良い
 ④設備:ヒーター×、エアーポンプ×、ファンorクラー×
 ⑤水草:アナカリスやマツモなどを入れても良い
 ⑥餌 :人工配合飼料に容易に餌付く
 ⑦混泳:タナゴ類、ドジョウ類、モロコ類などは可
 ⑧置物:石でも流木でも炭でも可
 ⑨繁殖:二枚貝の管理が出来れば可能

 飼育自体は容易なので、比較的大きくなるタナゴです。長期に渡り複数飼育される場合は、サイズの大きな水槽をご用意下さい。
動画:
 
画像:
         



09.01.22追加画像、採取したヤリタナゴの成魚達。

 ヤリタナゴ♂の婚姻色。現地で見るともっと美しい色をしています。

         
         
10.01.13追加画像。いわゆる銀鱗と呼ばれるタイプの個体ですね。
         
08.10.31追加画像、集団越冬の様子です。冬場は、一網でこれだけ捕れることもあります。

         
         
         
  11.06.08追加画像。ヤリタナゴの稚魚は背鰭の黒色斑紋が薄い目。
 
よろしければこちらにもお越し下さい。
近江工舎


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (きつね)
2006-09-27 23:11:27
2枚貝が見当たらない状況でもいると言うことは、どこか水路の繋がった所に産卵地があるのでしょうね。



雨で流されて来たのかも。
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Unknown (ryu-oumi)
2006-09-28 07:53:00
>きつねさん

小型のブラックバスの魚影以外が無かったので、私も棲息しているのではなく、流されてきたのだと思います。
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遅くなりました。 (Zacco)
2006-09-30 19:36:29
ヤリタナゴの紹介有り難うございます。m(__)m

やはり何となくですが、九州産のものと比べ、

体高があるように感じますね。



タナゴの中ではシンプルなヤリタナゴですが、

よく見ると、なかなか素晴らしい魅力を持った

タナゴだと思います。

飼っていて特にその魅力がよく分かるタナゴですよね。
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ヤリタナゴ (ryu-oumi)
2006-10-02 08:31:57
Zaccoさんのところのタナゴほど色鮮やかでは無いので残念です。(恐らくメス)今年は、婚姻色鮮やかな個体がまだ取れていない(いないのでは無く、棲息している川に行けていない)ので、このタナゴ本当の魅力を知りたい方はZaccoさんのところへ。
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