![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/6f/bfd17c09f348c3fee88e974d43c97865.jpg)
滋賀県で捕れる水生生物の紹介、今日の1匹はカブトエビ。最近見なくなったカブトエビ、その実態を余り知らないので、少しだけ調べてみました。因みに”アメリカカブトエビ”と書いたのは、滋賀県では、一部の地域以外で繁殖が確認されているのは”アメリカカブトエビ”だけらしいとう曖昧な根拠からです。
<データ>
名前:アメリカカブトエビ
分布:滋賀県内で点在
体長:30~40mmくらい
棲息:田圃(池や沼にもいるかも知れませんが、見た事がないので)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/ac/a521c2d0a71f8ed69d79632052ea7e66.jpg)
特徴:
漢字で「亜米利加兜蝦」と書く水田の甲殻類。体型は団扇型、名前の通り兜に似た甲羅(背甲)に、長い尾を持っています。体色は黄褐色から灰褐色の中間くらいですね(甲羅は半透明)。日本には、3種類のカブトエビがいるようですが、全て外来種とのことです。このうちのヨーロッパカブトエビは山形県の一部でのみ生息しているらしい(県指定の天然記念物)。もう1種のアジアカブトエビは関西に分布していて、やや大柄の個体らしいです(滋賀県でもごく一部で生息するらしい)。繁殖期は春から夏頃(田植えが終わり~中干しまで)で、産卵は♂♀で行う場合と♀のみが行う場合があるとか。どちらの場合も泥底に1~2cm程度の穴を掘り産卵するらしいです。若い個体はエビ同様、脱皮をして成長します。
ホウネンエビと同じく、日本の田圃と密接したライフサイクルを持っています。田植えの頃に姿を現し、姿を消す1ヶ月程度の間に、休眠卵を生みます(休眠卵は、翌年の田植えまで土の中で休眠)。成体は雑食性ですが、日本で繁殖している個体は植物性に傾いていて、田圃の雑草の新芽などを食べているそうです(また、底を掻き混ぜ微生物を捕食するので新芽の定着を妨げる)。そのため、「田の草取り虫」とも呼ばれ重宝されているようです。
参考・引用文献
私見:
分布が不思議で、同じ地域でも生息している水田が限られていたりします。
捕獲:
底層を泳いでいるので、茶漉しや飼育ネットで掬う。それほど動きが速くは無いので、手でも掬えます。
飼育:
①容器:30cm水槽に成体飼育数は5、6匹
②底床:田圃などの土
③濾過:濾過したらダメ!
④設備:ヒーター△、エアーポンプ×、ファンorクラー×
⑤水草:不要
⑥餌 :人工飼料可?
⑦混泳:小型のドジョウくらいなら可能かも
⑧置物:不要
⑨繁殖:可能
底に薄く泥(藁屑でも可)を敷いたように水を浅く(10cm前後)張ります。水温低下に弱いので日光が当たる場所に容器を置きます(ただし、水温が上がり過ぎないこと!40度等では死にます)。餌は、微生物や水草(雑草の新芽)を与えます。寿命は長くても1ヶ月程度だと思います。死ぬ前に泥に産卵しますので、生態の死後は容器の水をカラカラに乾燥させて下さい。そして、また水を入れて高水温を保つと、卵が孵化するかも知れません。
動画:
上から動画はこちらへ
裏から倍速動画はこちらへ
画像:
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/91/93a8ca0d1997e69279708840c29286b4.jpg)
上から見た状態。右端の小さい塊はカイエビです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/1b/df59b20b8baf220e3ead5e874e757f49.jpg)
側面から見た画像。見え難いですが、この腹部の鰓脚で歩き(泳ぎ)ます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/a7/89f02f29addff8e0527c29cb8b1b74a3.jpg)
ひっくり返した写真。ややグロテスクな姿をしていますね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/4b/9d0c15235832cb2a8f649bfc2fa43016.jpg)
こちらは正面画像。この向きですと、確かに”兜”っぽいですね。画像はで目玉が2つ見えますが、本当の目は、その間にある単眼で、ノープリウス眼と呼ばれているらしい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/2a/00aaf10804477875eed056a19b8e0327.jpg)
よろしければこちらにもお越し下さい。
<データ>
名前:アメリカカブトエビ
分布:滋賀県内で点在
体長:30~40mmくらい
棲息:田圃(池や沼にもいるかも知れませんが、見た事がないので)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/ac/a521c2d0a71f8ed69d79632052ea7e66.jpg)
特徴:
漢字で「亜米利加兜蝦」と書く水田の甲殻類。体型は団扇型、名前の通り兜に似た甲羅(背甲)に、長い尾を持っています。体色は黄褐色から灰褐色の中間くらいですね(甲羅は半透明)。日本には、3種類のカブトエビがいるようですが、全て外来種とのことです。このうちのヨーロッパカブトエビは山形県の一部でのみ生息しているらしい(県指定の天然記念物)。もう1種のアジアカブトエビは関西に分布していて、やや大柄の個体らしいです(滋賀県でもごく一部で生息するらしい)。繁殖期は春から夏頃(田植えが終わり~中干しまで)で、産卵は♂♀で行う場合と♀のみが行う場合があるとか。どちらの場合も泥底に1~2cm程度の穴を掘り産卵するらしいです。若い個体はエビ同様、脱皮をして成長します。
ホウネンエビと同じく、日本の田圃と密接したライフサイクルを持っています。田植えの頃に姿を現し、姿を消す1ヶ月程度の間に、休眠卵を生みます(休眠卵は、翌年の田植えまで土の中で休眠)。成体は雑食性ですが、日本で繁殖している個体は植物性に傾いていて、田圃の雑草の新芽などを食べているそうです(また、底を掻き混ぜ微生物を捕食するので新芽の定着を妨げる)。そのため、「田の草取り虫」とも呼ばれ重宝されているようです。
参考・引用文献
私見:
分布が不思議で、同じ地域でも生息している水田が限られていたりします。
捕獲:
底層を泳いでいるので、茶漉しや飼育ネットで掬う。それほど動きが速くは無いので、手でも掬えます。
飼育:
①容器:30cm水槽に成体飼育数は5、6匹
②底床:田圃などの土
③濾過:濾過したらダメ!
④設備:ヒーター△、エアーポンプ×、ファンorクラー×
⑤水草:不要
⑥餌 :人工飼料可?
⑦混泳:小型のドジョウくらいなら可能かも
⑧置物:不要
⑨繁殖:可能
底に薄く泥(藁屑でも可)を敷いたように水を浅く(10cm前後)張ります。水温低下に弱いので日光が当たる場所に容器を置きます(ただし、水温が上がり過ぎないこと!40度等では死にます)。餌は、微生物や水草(雑草の新芽)を与えます。寿命は長くても1ヶ月程度だと思います。死ぬ前に泥に産卵しますので、生態の死後は容器の水をカラカラに乾燥させて下さい。そして、また水を入れて高水温を保つと、卵が孵化するかも知れません。
動画:
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画像:
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上から見た状態。右端の小さい塊はカイエビです。
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側面から見た画像。見え難いですが、この腹部の鰓脚で歩き(泳ぎ)ます。
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ひっくり返した写真。ややグロテスクな姿をしていますね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/4b/9d0c15235832cb2a8f649bfc2fa43016.jpg)
こちらは正面画像。この向きですと、確かに”兜”っぽいですね。画像はで目玉が2つ見えますが、本当の目は、その間にある単眼で、ノープリウス眼と呼ばれているらしい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/2a/00aaf10804477875eed056a19b8e0327.jpg)
よろしければこちらにもお越し下さい。
![近江工舎](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/36/1ce3c9c5eaa35cf71aef219df77970fe.png)
カブトエビって移入種なんですね。勉強になります。ホウネンエビ同様最近はみてないなぁ。カブトエビの顔はなんだかロボコンに似てますね。
知らなかったです(o_o)
しかも、天然記念物に指定されているとこもあるなんて・・・
カブトエビ観察も面白そうです♪
私も大学、会社勤めと電車通勤でしたが、久し振りの通勤 + 重量かばんが堪えました・・・
カブトエビは、ホウネンエビ以上に見かけなくなりました。結局今年は、4つの田圃で見つけたのみです。農薬の影響なのでしょうかねー
採取よりも、田圃の土から育ててみるのも面白いかも知れませんね。一昨年に、分けて頂いた田圃のを水槽に入れて、ヒーターで水温を上げて見ましたがミジンコしか涌きませんでした。
>カブトエビ観察も面白そうです♪
実は殆ど餌にしたので、余り観察できていません!グリーンウォーターで1週間は確認できましたが、現在は行方不明・・・食べられたのか?
日本原産種はいないようですが、実態は農薬で絶滅させてしまった感じがします。
何億年も前なら、日本はアジア大陸と陸続きですものね。
素堀の水路に行けていません。
もう、いないだろうな…(涙)
自然に採取したことがないから・・・
琵琶湖周辺は、こんなに綺麗で、沢山の動植物が採取できるところなんですね?
>もう、いないだろうな…(涙)
今なら間に合うかも知れませんが、そろそろシーズンOFFですね。土を頂き孵化させますか?またブリーディング種が増えてしまいますが・・・
>自然に採取したことがないから・・・
私が小さい頃には、田圃に”うようよ”といましたが、此処最近では探しても中々見つかりません。この個体も偶々お客様の家の前にいたので発見できましたが、移入種ですが姿を消しつつあります。