優しく響く彼女の声をたどると、リビングのソファで子供を膝に抱っこして、絵本を読んでいる。
こういうのっていいなあ。
しばらく眺めていたら、その光景に混ざりたくなった。少し考えて、ぎゅ、と背後から彼女と子供を抱きしめる。
しばしの沈黙の後、彼女は隣のソファをポンポンとたたいた。お許しが出たことに満足し、隣へと腰かければ、
「私が羊さんの台詞読むから、オオカミさんの台詞お願いね。」
「りょーかい。」
彼女と子供を眺めているだけで良かったのに、ちゃんと役を割り振ってくれた彼女の心遣いが嬉しくて、子供ごと彼女をぎゅっと抱きしめた。
ぐっすり眠ってしまった子供を部屋に寝かせ、リビングに戻る途中、ダイニングから何やら音聞こえてくる。
何事だろうと覗いてみれば、やかんがカタカタと音を立てていた。どうやらお茶を淹れてくれているらしい。
読み聞かせで丁度喉が渇いていたところだから、彼のさり気ない心遣いはとてもありがたい。
そんなあなたが愛おしいから。
足音を立てないようそっと近づいて、ぎゅっと抱きしめた。驚いたのも束の間どうしたの、と聞いてくるから、
「育児を手伝ってくれただんなさまへの感謝のハグ…かな?」
「それなら感謝のキスの方がいいな。」
久し振りの彼の甘えた言葉にちょっと面食らったけれど、そんな甘えられ方は嫌じゃないから、返事の代わりにそっと背伸びした。
こういうのっていいなあ。
しばらく眺めていたら、その光景に混ざりたくなった。少し考えて、ぎゅ、と背後から彼女と子供を抱きしめる。
しばしの沈黙の後、彼女は隣のソファをポンポンとたたいた。お許しが出たことに満足し、隣へと腰かければ、
「私が羊さんの台詞読むから、オオカミさんの台詞お願いね。」
「りょーかい。」
彼女と子供を眺めているだけで良かったのに、ちゃんと役を割り振ってくれた彼女の心遣いが嬉しくて、子供ごと彼女をぎゅっと抱きしめた。
ぐっすり眠ってしまった子供を部屋に寝かせ、リビングに戻る途中、ダイニングから何やら音聞こえてくる。
何事だろうと覗いてみれば、やかんがカタカタと音を立てていた。どうやらお茶を淹れてくれているらしい。
読み聞かせで丁度喉が渇いていたところだから、彼のさり気ない心遣いはとてもありがたい。
そんなあなたが愛おしいから。
足音を立てないようそっと近づいて、ぎゅっと抱きしめた。驚いたのも束の間どうしたの、と聞いてくるから、
「育児を手伝ってくれただんなさまへの感謝のハグ…かな?」
「それなら感謝のキスの方がいいな。」
久し振りの彼の甘えた言葉にちょっと面食らったけれど、そんな甘えられ方は嫌じゃないから、返事の代わりにそっと背伸びした。