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チューリップス・シスター第10話

2016-08-18 07:00:38 | 小説チューリップス-シスター


チューリップス・シスター第10話 謎の未解決事件

直継はキリスト教徒、高子も同じ真理と美咲も同じ親類親戚も家族でキリスト教徒だった。
12歳の真理と美咲は教会の運営する小学から高等学校まである学校へ通っていたが、中学生になってから他の生徒とは違いがあった為、美咲は1か月後、真理は3か月後から学校へ通学する事はなかった。
神イエスは、真理と美咲に学校で学ぶ事は許さず、今後の真理と美咲には役割があり必要なものは、全て精霊と天使から学ぶよう導いていた。
真理は叔父夫婦の元で、美咲は施設の部屋で、以前の様に過ごす事になる。

5人の精神科医達は現実の世界から完全に抹消された。
メンタルクリニック5軒は閉鎖、廃墟となり連続放火によって建物は全滅した。
容疑者から犯罪者となった連続放火犯として警察では日本中に指名手配したが、何も情報がなく生きているか死んでいるのかも全く分からず、殺人容疑もあったが未解決事件となる。
海外逃亡も考えたが、早い段階で空港への指名手配をした為、海外逃亡はなしと判断。
容疑者の住んでいたアパートは、教会中心とした半径5km圏内にあった。
容疑者から犯罪者になったのは、アパートを捜索中、覚せい剤とガソリンタンクがありガソリンの成分を調べると同じ成分と判明、そのガソリンスタンドを調べると防犯カメラで確認、写真もアパートにあった。
壁には多くの殺人予告の様な紙が貼られたが、その中に鮮明に書かれた5つの診療所だけを狙う殺人ルートが書かれた紙があり犯人と判断した。

5人の精神科医達の遺体はなかった為、警察署へ失踪届が出されるが家族ではなく5人の親戚達の人からの届け出であった。

警察官は確認する為に家族の自宅へ訪問すると、その家族達は自宅にいた。
「実は旦那さんの失踪届が出されているのですが」と警察官は冷静に家族に聞いた。
「えっ、そうなんですか、失踪届を出したのは誰ですか?」と家族も何事もなかった様子である。
「それはちょっと言えないのですが、旦那さんは、どちらでしょ」と警察官は聞いた。
「実は離婚届を出していまして、これから引越しをするのです」と家族は答える。
「そうでしたか、確認しましたので、幸せになってください」
警察官は何故失踪届が出されたのか考えながら、その家族に言葉を選びながら言った。
「ありがとうございます」と家族は言いながら笑っていた。

5軒とも警察官は事情聴取し離婚届が出されていた事を確認し記録を照らし合わせると、5人の精神科医達の家族は、同じような事を言っていた事であったが、警察官達は何故か不思議な事だとは思わなかった様だ。
「失踪届は破棄されました」と警察署では5人の親戚の人達伝えていた。
「そんな事は、ありえない、遺体は何処にあるんだ」何度も足を運ぶ5人の親戚の人達だった。
何度も繰り返される出来事で、警察署相談員から5人の親戚の人達の家族へ病院へという事をすすめていた。
病院では、相談員からの話を聞き取り、結局、高齢の方々だったので入院をする事になるが、その後、病院から姿を消した。
亡くなったのか失踪したのか全てが不明だが、誰も気にする事はなかった。
奇妙で不思議な出来事ではあるが、病院側と親戚の家族は、何事もなかったように現実の世界で過ごしていた。

5人の親戚の人達も現実の世界から完全に抹消されたが、5人の親戚の家族達は失踪届を出す事はなく何事もなかったように過ごしていた。
役所でも住んでいた形跡もなく、まるで5人の親戚の人達がこの世に産まれ人生を歩む事すら存在して居なかったかのように持ち物も全て消えていた。

神イエスは精霊と天使に伝令し、事件に関わる人物の記憶を全て消すよう導いていた。
誰も知る事も気付く事もないが、神父は何かを感じ取り気づいていた。
真理と美咲の周囲では信じられない出来事が起きている事は、神イエスが動き始め、真理と美咲を悪へ導く邪悪な邪気の存在を現実から全てを消し去ろうとしていた。
それは、双子の姉妹の能力を開化させる為に、犠牲が必要だったのかもしれない。

しかし、現実の世界から眼に見えない、次元の違う世界へ導いていたのかもしれない。
それは、闇の炎の死の世界、死神の世界、輝き華やかな世界、地獄の世界、天国の世界、次元の違う現実や幻想の世界なのかは誰にもわからない。
真実を知る者は、神イエス、精霊、天使、古代からの能力者(エクソシストやシャーマン等)だけだった。
真理の能力、美咲の能力を神父の心に新たに宿る神は、双子の導き方を念じていた。
神父の心の神とは1体ではなく、真理と美咲の成長と共に試練を乗り越え進化をしながら変わっていく。

全ての人類が瞳で見えるものではない、人間の記憶能力と同じようなものだ。
人間は当たり前に過去を持ち脳の中で記憶されていくが、邪悪な邪気によって全ての消されたり、曖昧にされたり、新しい画像や映像が脳内で置き換えられる事もある。
そして、脳内の記憶が新しく創られ、邪悪な邪気は後悔や罪悪感の悪へと導き、神イエスから精霊と天使によって善へと良き事へと導く事が出来る。
直継と高子の間で出産前から、真理と美咲の能力は神イエスが選別し認めたからこそ与えられたものであった。
この事は、神父は気付き知っていたが、直継と高子へ告げる事はなかった。
神イエスからのおぼし召しは、人間として聖なる者への伝令で、直継と高子が聖なる者になれるかどうかであった。
直継と高子は聖なる者になったのかは、真理と美咲に能力があるという事は真実であり、聖なる者へと導かれ成れたのかもしれない。

神父の心と瞳の奥にある神イエスと風景や試練を直継と高子は乗り越えて生きていた記憶が鮮明に残り、他の教徒とは違って見えていた事で聖なる者へ導かれていたと神父は考えていた。

6年前の双子の母の高子の失踪事件も未解決のまま、父の直継(なおつぐ)の遺書はなく事件性がある事から疑いは銀行員だったが捜査後、警察では最終的に倉庫での首つり自殺と判断されていた。
「直継さんは不審な死を遂げた、本当に自殺だったのだろうか?高子さんも同じなのか、神のおぼしめしは、なかったのだろうか?」
事件当時の神父の頭によぎったもの、心の中での思いだった。
「それに何故、育児放棄と警察官は判断したのか、警察官も何かに誘導されていたのか?ただの育児放棄ではない、アルバムだけで判断できる事でもない」
ふと過去を思い出した神父は、過去の言葉の会話を思い出していた。
真理と美咲の能力の開化する為の事件だったのか、そして犠牲者となったのだろうか。

しばらくして2人の精神科医と2人の臨床心理士の診断ではなく感想的な判断を聞いて、セラピストと内科医の叔父と看護師の叔母や神父は驚いた。
「診断は出来ないのですか?」
「もう少し時間がかかりそうです」
何かを別な刺激を与えなければ、そのままの真理と美咲の生活は、特に変わらないという判断であった。
精神科医達の言うとおり外的からの刺激を与えなければ、真理と美咲の生活は変わりなく過ぎていく。
しかし、美咲は部屋に引きこもったまま絵を描くだけであったが、真理は違っていた。

年月が過ぎる事に、美咲と真理は心と体は成長していき、神イエスからの予兆の能力が徐々に近づいて来る。
毎年の6月29日の誕生日を迎えながら年は過ぎていく。
そして、8年の月日が過ぎた、真理と美咲は14歳もあと1ヶ月を残して、ある重大な出来事が起きる。

その出来事には、真理や美咲の心の中で抱き描かれ目覚めてしまった、2人だけに宿る能力が関係していた。
まだ不完全な能力だが、これは完全に開化する第1段階での予兆の可能性もある。
もし、あの時期に予兆だけの能力を持つ事がなければ、謎めいた出来事は起きる事はなかったであろう。
能力を持ってしまった事で、未知たるものが真理と美咲に苦難を与えはじめたのだ。
真理と美咲は2人だけの共有するもの、まだ不完全な能力を感じてしまった様だった。

この頃は、能力の存在を真理と美咲は感じる事はあった、しかし気付く事はなかった、次元の扉を開け未知たる様々な世界が同じように見え隠れしはじめていた。
エクソシスト、シャーマン、魔術師、錬金術師、陰陽師、伝説、神話、文明、未来には太陽の変化による電磁パルスや放射線による人類の進化するミュータント、真理と美咲の脳裏に浮かぶものがあった
小さな蛍が飛ぶように、淡い緑色と赤色に輝くものの存在を、真理と美咲は何となく感じてしまう。
しかし、まだ予兆の段階の1歩踏み始めたばかりである為、まだ14歳の真理と美咲は感じているものの、それが何かとは解らなかった。
「学校に通わずに良かった、もし学校で教育を受けると、真理と美咲の能力は失っていたかもしれない」
神イエスと聖母マリアに、教会の中で一人で神父は祈りを捧げる、それから自分自身の心の神にも祈りと誓いという覚悟を更に強く持った。

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