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「転がる石は苔生さず」いつまでも、いつまでも転がり続け・・・
お池にハマって、さぁ大変!  by belage

イタリア紀行[30]  シチリア⑥ アグリジェントの宿1

2013年08月27日 16時21分33秒 | イタリア紀行2013

モン・レアーレの大聖堂を後にして、車は一路南の方向へ進路を取り、穏やかな山並みを
進みます。このシチリアはイタリアの胃袋を満たす偉大な農業国で、ワインの大産地であり、
オリーブの一大産地でもあります。勿論小麦もといった具合です。それ故、古代からギリシャ
の植民地として栄え、ローマの植民地ともなり、度々カルタゴやら他アラブ・モスリム勢力
の侵食を受けたのも増大する人口を養うためということで歴史の必然であったような気が
します。

こういう侵略の歴史は現代でも引き継がれ、どこかの国の軍事力強化と経済援助という
二枚看板は古代と全く変わらぬ姿でありましょう。歴史を学ぶというのはこういうことなんだ
とボクなぞは思うのですが(苦笑)

そして、話を本筋に戻すと、このアグリジェントは古代ギリシャの遺跡が眠る町。

例によって山道のくねくね道を山の頂に進むとこんなトンネルのような道が数箇所。道が
狭い上に暗いし、先が見えない道を進むのはちょっぴり不安(苦笑)

でも、進まないことには。

こういう山の中腹にある都市を訪問するのはなるたけ山の上の単純な道路沿いのホテルが
いいと思ったのですが。あはは、予想に反してもっと道は複雑系でありました。例によって
道に迷う事二度、三度。

 

こういう道って見通しがきかないから方向感覚がつかめないのよね。日本みたいに看板
なんてないし、どこも同じ建物だし(ぶつぶつ)

道に迷ったら人に聞くのが一番ですが、歩いている人なんていやしない(笑)
イタリア名物の洗濯物があるから人は住んでいるはずなんですが。


この洗濯物を見て、家の奥様がけだし名言を。彼女もこういう景色を何回も
見て、具に観察していたのでしょう。
「なるほど、こうして沢山干してあるけど、見せるように干してあるわ」だって。
見てほしくないものは流石に干してないそうです。ん~ん、奥様もなかなかの
慧眼であります(笑)

まぁ、そうこうしているうちに、やっとホテルに辿り着いて。実はこの先100Mくらいで
随分探したのです。数人に道を訪ね、やっと知っているという人を見つけて。ご丁寧に
ホテルの玄関まで案内して貰って。ホント、ラテンの人って親切なのよね。

で、写真の右上にタイルが貼ってありますが、これがこのホテルの看板!これだけ~~~
こりゃ分かんねぇわ!(爆)

ヨーロッパのサインボードは本当に控えめで、だからって性格が奥ゆかしいわけではないの
ですけど(笑)ま、これも旅の楽しさの一部。

この写真の方がこのホテルのオーナーさん。二人の後ろの玄関を開けたら、このマフィアの
手先みたいな顔と体型のオーナーが両手を広げて迎えてくれて。それもいきなり、ボク等
夫婦のファースト・ネームを連呼しながら。このゲストの名前を正確に呼んでくれるって
嬉しいものです。5つ星のホテルでも滅多にやってくれません。ボクの知っている限りでは
アメリカのフォーシーズンと初期のラマダ・ホテルくらいかなぁ。特に、ラマダ・ホテルは1980
年代に急成長したのですが、その秘訣がフロントが必ずゲストを名前で呼ぶというのがウリ
でありました。今は世界各国にチェーンを広げて、その良い接客もなくなったようですが。

単純なぼくなんぞは、この一言で、このホテルは実力あるぞと喜んでしまいました。

フロントに掲げられたウエルカム・ボード。これから訪ねる遺跡と民族衣装の女性が
描かれて。このフロントでまず、このホテルのレクチャーを受けて。まぁ、イタリア人
らしく、でっかい声で。そして明日の朝食は彼の奥様の手製のパンを出すけど、どれが
いいって、数十ページもあるアルバムを見せながら、これは最高にうまい、これも最高
と全部最高の賛辞を付けて勧めるのであります。

え~と、ボク等日本人は朝は小食なんでコーヒーとクロワッサンがあればいいんですけど、
とボク。それを聞いてこのマフィアの手下みたいなご主人、つぶらな瞳を明らかに曇らせ
「うちのかみさんの料理は絶対にうまいから食べて」とまくし立てられて。結局彼の勧める
もの全てにOKを出したものです(笑)

たどたどしい英語ではありましたが、大きなジェスチャーとボク等の名前の連呼に負け
ました。

部屋は質素ですが、とても綺麗で全く文句はありません。
実はホテルだと思っていたのですが、いわゆる民宿みたい。部屋数は全部で3室しか
ありません。ミネラル・ウォーターやらコーヒーやジュース・コーラ、果物やらは地下の
ダイニングのでっかい冷蔵庫に入っていて飲み放題、食べ放題。
料金はなんとB&B(朝食付き)で60ユーロ!
(ボク等はお水だけいただきましたが)


恐らくご夫婦でやられているでしょうが、趣味なのかなぁ、これで儲かるのかいなと
ちょっと心配したりもして。

夜は全くの静寂の中。ご近所さんの声もしません。ぐっすりと爆睡。

そして驚愕のシチリア名物の朝食は次回に。

 

ー続くー

 

 



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
おばんです! (getteng)
2013-08-27 22:09:22
belageさん
シチリアはマフィア発祥の地ではなかったですかね?
それらしき連中は見かけましたか?
返信する
gettengさん (belage)
2013-08-27 22:54:27
広島ほどそれらしき人は見ませんでした。
分かるようには歩いてませんです(笑)
返信する
富士がぼんやり! (湘南ジージ)
2013-08-28 07:40:48
ヨーロッパのこの様な街並み
グウですね!
但し観光客には 方向が・・・・

洗濯物に関する奥様の見解、バッチシ!
返信する
湘南ジージさん (belage)
2013-08-28 17:01:44
これが欧州旅行の悩みの種です(笑)
奥様の慧眼、流石女性だとびっくりしましたよ
(笑)
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