今回ご紹介するのは、「トランスフォーマー ジェネレーションズ」よりディセプティコン宇宙兵“ブラストオフ”。宇宙兵の名の通り飛行能力を持つ兵士で、
体のあちこちに翼とかノズルとか、飛行能力を匂わせるパーツが備わっています。最も特徴的なのがその型で、ボリュームもさることながら細かいディ
テールが多いです。しかし全体的なプロポーションを見ると、ややガニ股気味?
ご尊顔拝見…オンスロートもクセの無い普通のロボット顔でしたが、ブラストオフの方も同様口がマスク状になってて、
タテにスリットを入れればマジンガーZっぽくなりそう。
キャラ設定は、自力で宇宙に出られないものを見下す傾向が有るが、本当は自分の深い孤独感を隠す為だとか。まぁ確かに、ディセプティコンはデフォで飛行能力を持っているとは言え、自力で引力圏を突破できるものは限られてますしね。そして宇宙空間から精密なレーザー射撃を得意としています…基本的に初代ブラストオフと同じです。かなり有能な兵士っぽい設定ですが、いかんせん合体兵士の一人なので単独ではあんまり目立ちません。
可動は平均レベル。首ボールジョイント(ただし干渉して実質横回転のみ)、肩ボール
ジョイント、肘が軸関節とボールジョイントの二重関節、股関節、太腿ロール軸、肘可動…以上です。特徴的な肩パー
ツが上腕部と繋がっているので、腕を動かすと一緒に動いてしまい見栄えが悪いです。
肩が非常に特殊な構造をしてまして、画像中央(やや左下)にあるボールジョイントがブラストオフ胴体に繋がってい
る部分です。そこから肩パーツに繋がり、その型パーツの後方にブラストオフの上腕部が付いている感じです。
つまり、上腕と胴体が全く繋がっていないんですね。肩パーツがその二つを中継しています。
画像中央に有る肩パーツボールジョイントの軸、そこに上腕部に有る凸パーツがぶつかり、腕をこれ以上前に出す
事が出来ません。これが無ければもっと腕を動かしやすくなるんですが…。この凸パーツは変形時に使うジョイント
なのですが、それほど大事なジョイントでも無いので切り飛ばしても大丈夫そうです。
続いて、今度は肩を後ろから見てみましょう。上腕部後方に噴射ノズル状のディテールがあります…これはビークル
モードでは隠れてしまうので、完全にロボットモード用。ブラストオフが高機動兵士である事を印象付けてくれます…
何度も言ってますけどジャイロゼッターにもこんな風に“メカニカルで説得力を与えるディテール”が欲しいです。
脹脛を見てみると、こちらにもノズル状ディテールが。上腕部同様に、ビークルモードでは隠れて使用しません。
体の各部にノズルが有るロボットと言えばモビルスーツを連想するところですが、TFであちこちにノズルのあるキャラ
は珍しい気がします。
武器は…バックカードにはX線レーザーなる記述が有るんですが、取説には武器としか書かれていません。じゃこれ
がX線レーザーなのか?と思いきや、初代ブラストオフの設定に“ロボットモードではアイオニックブラスターを装備”
と書かれているので、これはそのアイオニックブラスターでしょう。グリップと銃身側面に5ミリジョイント、銃口は5ミリ径
なので有る程度の組み換えが可能です。しかし…詳しくは後述。
よく見ると、肘付近と踝にも5ミリ穴があります。
これにアイオニックブラスターを付けられるか?結論から言うと付けられますけど…。
付けてもこんな感じにしかなりません。アイオニックブラスターがハンドガンサイズなので、体に付けてもイマイチで
パワーアップ感に乏しいのです。場所的にも、非武装時にはここに付けるマウントラッチと解釈するにも無理がありますし。
では、アイオニックブラスター同士を連結させるとどうか?しかしこれもジョイントの位置が悪く、一番マシな組み合わ
せでもこんな風にしかなりません。せめて前後に連結して長さを増すとか、左右に付けて横に並んだ二連砲にすると
か、そんなパワーアップ感を演出出来る組み合わせが出来れば。はっきり言って、この5ミリジョイントはブラストオフ
単品では使い物になりません。
ビークルモードは宇宙艇、初代ブラストオフは軍用スペースシャトルだったものですが、こちらもその意匠を汲んだ
もの。翼が小さく迫力に欠けますが、各部に配されたソーラーパネル状ディテールや機体後方のエンジンを思わせ
るパーツが、彼が宇宙メカである設定に説得力を与えています。翼は小さくても飛びそうな感じ。
主翼に装備されているアイオニックブラスターを外すと…少しは翼が目立つかと思いましたがあんまり変わりません。
せっかくだから、そのまま変形シークエンス。主翼とエンジン中央のジョイントを外し、主翼は後方に展開し後ろに伸ばし、エンジンは内側
に収まっていたアームに沿って前方に斜めに動かします。
主翼=脚部を90度回転させ、エンジン内部からロボット腕を引き出します。画像左の手前側の腕、その中央に長方形の穴が開いていま
すが、これは肩可動の所で触れた上腕部の凸ジョイントの受けです。
で、その状態で直立させましょう。この時は腕が真後ろに伸びているので、エンジンパーツに隠れて腕が見えません。
機首を前方に90度倒しロボット胸部を形成(それと一緒に頭部も出てきます)、エンジンパーツを真下に90度回してロボット腕にします。
ただこれでまだ終わっていなくて、アームを前に移動させて本体側に有るジョイントに固定します。このジョイントが固くて、嵌めるのも
外すのも結構力が必要です。少し削った方が良いかも。
最後に、手にアイオニックブラスターを装備させて変形完了です。肘や踝に付けても良いですけど、かっこ悪いですよ?
総評としては、ロボットビークル両モードに於いてクセの強い肩が原因で遊びにくくなっています。恐らく変形及び合体の弊害と思われますが、もしこれが普通の肩構造だったら格段に遊びやすくなっていたのは間違いないかと。肩と上腕の邪魔な凸ジョイント以外は遊びにくさを感じる事は無いんですが、アイオニックブラスターの凸ジョイントがブラストオフ単品では全く生かせないのは不親切。ブラストオフ自身が合体兵士の一人、合体前提とは言えせっかく武器にも5ミリジョイントが有るのだから、単品でも遊べるギミックを設けられる様にジョイントを配置しないと。肩は仕方が無いと諦めるにせよ、せめてそこは何とかして欲しかった。オンスロートほどでは無いですが、単品ではどうにも辛い出来。
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