徒然なるままに~のんびり、ゆったり、こまやかに

猪突猛進型の60代。そして卵巣がんですっ転んで8年。目指すはのんびり、ゆったり、細やかな生活!無理かなー(#^.^#)

「若冲と蕪村」展から「奇想の系譜」へ

2015-04-24 21:53:58 | 美術展から
サントリー美術館で5月10日まで開かれている
「若冲と蕪村」展。

一度足を運んだのだが、
そのあと、その興奮冷めやらず、
ついにもう一度足を運んでしまった。
こんなことは生まれて初めて。

さらに加えて、辻惟雄著「奇想の系譜」を手に入れた。
そして、2回も読んでしまった。
同じ本を読み返すなんて、最近はとみになかったこと。

何かに取りつかれてしまったのだろうか??
というのは大げさで、面白いのだ。


 辻惟雄「奇想の系譜」ちくま学芸文庫

この本は1970年に美術出版社から出されたのち、
新版が1988年に、私の手にした文庫版が2004年に出されている。
45年のロングセラーということになる。

勿論、この方面に詳しくない私は、この本の存在を知る由もない。
それを教えてくれたのは、若冲の画作だ。
もっと知りたいと思った。

そして行き当ったのがこの辻惟雄著「奇想の系譜」。
この本には岩佐又兵衛、狩野山雪、伊藤若冲、曽我蕭白、長沢蘆雪、
そして歌川国芳の6人の画家が取り上げられている。

私が初めに面白いと思った国芳、
そして若冲が取り上げられていた。
なるほど「奇想」という発想か・・・。

そして、今の自分が惹かれるものが
「奇想の系譜」だったことが、なんだか嬉しい。

この表紙絵は曽我蕭白描くところの「雲龍図」(ボストン美術館蔵)。
この絵を見た時から、これまた虜になった。


もとは大きい襖絵。
でも圧巻は「奇想の系譜」の表紙にもなっているこの龍の顔。
なんと表現したらよいのだろう。
うまく言葉が見つからない。

更に気に入ったのが長沢蘆雪の「虎図襖」

 長沢蘆雪「虎図襖」 無量寺蔵

虎なのに、豪壮なはずなのに、何か愛嬌がある。
猫みたい。なぜ?

この作者たちは何を言いたかったのだろう。
そんなことを考える。

ふと気づくと、これらの絵に関する本の著者は辻惟雄氏である。
辻氏こそこれら奇想の系譜の絵師たちの丁寧な発掘者であるようだ。

そんなことに遅まきながら気づいた。

そして前回のブログでは載せられなかった若冲の「達磨図」が
辻惟雄著「ギョッとする江戸の絵画」の表紙絵になっていた。

 辻惟雄「ギョッとする江戸の絵画」

次はこれを読む!!

若い時、私は教科書に縛られていた。
修学旅行で京都のお寺を巡っても、
「あ、あれは、教科書に載っていた!」
そして、それでなんだかわかった気になっていた。
それが若いということかもしれない。

それから50年近い歳月が流れ・・・。

今は違う。
自分で観て、感じて、そこから探索の旅を始める。
それが面白い。
観て、感じてを起点とできる。
そんな自由感がたまらない。

そして、ちょっぴりキザに言えば
それは自分て「何者?」を探す旅でもある
と思う私でした。


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