りおんの本棚 Shoji Rion

庄司利音の作品集 詩とイラストと朗読ライブ

詩 「 イ イ コ ト 」

2017-06-15 12:17:41 | 

  ニコニコしていると

  イ イ コ ト が

  あなたに

  突進してきます

  ほんとです!

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詩 「苔の時間」

2017-06-13 14:02:49 | 



地上すれすれに生きている

動かぬことの美しさ

ここに流れるのは
苔のための苔の時間

私はそれを見下ろしている

私の重さを
地面は黙して支えている

自分の図体の愚鈍さを
あきれるほどに悲しく思う

せめて私は
胎児のようにまるまって
そっと湿った息を吐こう

苔の時間を飛ばさぬように・・・

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詩 「あんななん」

2017-06-13 14:00:28 | 


ななん なんなん あん ななん

ななん なんなん あん ななん


透明人間 透明人間 おまじない

ふやっと消えて あんななん

逃げちゃえ 逃げちゃえ ほら すいすい

みんなの隙間を ほら すいすい


ななん なんなん あん ななん

ななん なんなん あん ななん


あっかんべーえっ

お空の星にも べぇべぇのべぇーえっ

いい子なんかにゃなりゃしないっ

まーだママは怒ってる

あん ななん!

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詩 「羽虫の日々」

2017-06-03 13:16:45 | 


下を向いて

下だけを見て 

歩いています

それでも曲がり角は曲がれるし

横断歩道も渡れます



下を向いて

下だけを見て

歩いています

それでも人の話は聞こえるし

聞こえないふりも出来るのです



さして困ることもありません

誰とも眼を合わせずに 一日を生きられます

誰とも関わらず 一日を生きられます



居ても居なくても、おんなじで

だから気が休まります



空は 私の蓋となり

地面は どんどん分厚くなって

もうじき 空と地面に挟まって

私は羽虫のように消えるのです



怒りもなく

妬みもなく


ただ ただ

今を愛おしみ



群れから離れた羽虫の日々は

あかぎれの手をすり合わせるような

そんな乾いた日々なのです



だから私の一日は 

誰よりきっと

穏やかなのです


だから私の一日は 

誰よりきっと

晴れやかなのです


カサカサとした手の平に

ひとしずくの雨粒が落ちました

それは それは

美しいのです





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詩 「金魚鉢落ちた」

2017-05-19 12:50:58 | 



金魚鉢 

落ちた

赤い金魚も一緒に



トラ猫

逃げた

午後3時




アリンコ 見てた

たった一匹

それ見てた



赤い金魚 

床の上で跳ねてる

赤い金魚 

口をパクパク 

目玉をグルグル




アリンコ 

床の上

ゆっくり 歩いて行く

歩いて過ぎていく



赤い金魚 

言った

「落ちて初めてお前に会った」



アリンコ

言った


「また、いつか、別のどこかで ごきげんよう」


赤い金魚 

言った


「またいつか別のどこかで ごきげんよう」




金魚鉢 

落ちた

赤い金魚も一緒に


トラ猫

逃げた

午後3時







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