ふと、桜木紫乃を読みたいと思いました。
桜木さんは「ホテルローヤル」で数年前に直木賞を受賞。
それは知ってましたが、直木賞とか芥川賞を読んでみたいというのがあんまりなくて、
「ホテルローヤル」も手に取ることはありませんでした。
ところが最近突然、そうだ!桜木紫乃!って思ったんです。
なぜに桜木紫乃!?って思われるでしょう。
なにかで桜木紫乃さんのことが書かれたものを立ち読みしたんですが、
この方、わたしと同世代で、主婦をしながらずっと北海道で執筆活動をされている。
見た目は色が白くて、知的で上品な雰囲気を漂わせるスラッとした美人さん。
その見た目に反して、ストリップ劇場に一人で通いつめたり、ゴールデンボンバーに熱狂したり。
直木賞受賞式にはこのいでたちでいらしてゴールデンボンバー好きをアピール。
娘と息子を育て地味に主婦をしつつ、
ストリップ小屋にひとりで通えるなんて、
桜木紫乃、ただものじゃない・・・そう思ったわたしは、
なぜか「更年期には桜木紫乃かも!」ってひらめいたわけです。
土曜日の午後、自転車で図書館へ。
直木賞の「ホテルローヤル」はありませんでしたが、
とりあえず「ラブレス」と「無垢の領域」を借りまして、夕方から一気読み。
土日で2冊読み切りました。
特に「無垢の領域」が非常によかった。
読み終わった後、すべての文章ひとつひとつに伏線が張られているような気がして、
それからまた何度も何度も丹念に読み返してしまいました。
ハマりました。
次の週の土曜、また自転車を走らせ、「サ」の棚へ。
無念!
1冊しかない。
さてはわたし以外にも桜木紫乃ファンがいるな。
「ワン・モア」を借りて、近くのサンマルクカフェで読むことに。
またまた一気に惹きこまれたものの、
全部読むのがもったいなく思えてきて、途中でお店を出てしまったほど。
それでも一晩で読み切ってしまい、
日曜は駅ビルの本屋で文庫本を2冊買いました。
「ホテルローヤル」「誰もいない夜に咲く」
桜木紫乃中毒です。
職場でお昼を食べている時に、北海道出身の同僚に「桜木紫乃にここんとこハマっていて・・・」
「全部、北海道が舞台なの、でも札幌じゃなくて、釧路とかそっち方面が多いんですよね」って話したら、
すぐに
「道東のほうだね~、どちらかというとうらぶれた感じ 湿原とか、流氷とか・・・」なんて返してきました。
道東って言葉がサラッとでてきちゃう。
彼女の頭の中にはすぐに絵が浮かんでいるんだろうな~。
風景の描写、あるいは街の通りの名前だけでも、知っている人と知らない人では、
その言葉から発せられる温度とか匂いの伝わり方が全然違うもんね。
クゥウウウッーーー、北海道出身者羨ましすぎる!
そういうわけで、ここのところ桜木紫乃の世界にどっぷり。
今朝、「とと姉ちゃん」を見ていて、
お父さんが働いていた工場の社長が、月命日には必ずお参りに来てくれるということを言ってたんだけど、
それってお母さんが娘三人育てるために、こっそり社長と月1回、
しかも仏壇の前で・・・・・・みたいなことを妄想しちゃうわたし。
どんだけ桜木紫乃に影響されてるんだか・・・。
こちらの対談を読むと、桜木紫乃さんのひととなりがすこしわかります。→
コチラ