リリアの『Buon appetito♪』

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キャッサバ・レポート♪

2006-10-19 23:48:42 | 【リリアのレシピ帳】
こんばんわ、リリアです。

昨日の『マニソバ』の材料の「キャッサバ」。

リリアが知っていたのは、
「毒素を含んでいてそのままでは食用に向かない品種もあり、
南米のある地方では収穫してから足で踏んで、水分を出し、
数日間『凍み豆腐』のように夜の寒さで凍結・乾燥させて
「毒抜き」してからいただく」
…ということ。

せっかくだから、もう少しだけ「キャッサバ」について調べてみました♪


■キャッサバって?
学名は「Manihot esculenta」。
「マニホット」「マンジョーカ」
「イモノキ」「マニーバ」などなど、たくさんの別名を持っています。

原産はやはり、南米地域。
今では太平洋地域を初めとして世界各国に広まっていて、
お芋の中ではジャガイモに次いで世界第二位の生産量…
確か年産1.5億トン(!)…を誇ります。

サツマイモみたいな根…塊根を持つものから、3m以上に茂ったりする品種、
まるで背の低い普通の草のような外見のものまで、多くの品種が確認されています。

■毒があるって、食べられるの?
お芋には「青酸配糖体」の毒素が多かれ少なかれ含まれています。
ほとんどが皮をむいて加熱して食べられるレベルなのですが、
キャッサバの中にはちょっと問題な量を含むのがあります。

で、仕方ないので、すりおろしたりした後に水洗い。
ひたすら洗うか、上澄みをすくって、デンプンだけ取り出して、使う。
…なんか、めんどくさいですね^^;

でも、苦労してでもキャッサバを育てて毒抜きするのにはワケがあります。
この植物、ものすごく強いんです。
乾燥にも強いし、土地が痩せていてもOK。
枝を折って、挿し木するだけで根付く…だからあちこちで作られています。

ちなみに、苦労して取り出したデンプンは
こんな名前で呼ばれています…「タピオカ」♪
ね、聞いたことあるでしょ^^

■もう少しだけ「キャッサバ」
この「キャッサバ」。
『マニソバ』のところで、ちょこっと書いた「スイート」と「ビター」について。

日本語では「甘味種」「苦味種」などとも呼ばれています。
これは毒素の少ない品種が「スイート」で多い品種が「ビター」だそうで
通常食べるのは「スイート」のほうです。
「ビター」はデンプンを取るのに使われ、製紙向けの工業用や飼料、果てはエタノールの抽出や
植物由来のプラスチックの原料など…「ホント?」というような幅広い用途に使われているそうです。
スイートキャッサバは、収穫量でビター種に劣り腐りやすいといいます。

同じく『マニソバ』のところで触れた、「葉っぱ」についても調べてみました。
青酸配糖体が葉っぱに多く含まれる品種もあるとかで、更に問題ありそうなのですが…
いました。食べている方々が。
スイート系の品種の若芽をサラダや炒めたりして食べるというらしいです。
おそらく、『マニソバ』にも使われることがあると。

む~なんだか、植物学か地理のレポート状態ですねw
ちなみに、キャッサバは連作には向きません。地力を大きく吸い取るようですね~。


■補足の補足・青酸配糖体って?
化学の世界ですね~(笑)

「梅の実の中には青酸系の毒素が…」というの聞いたことありませんか?
それです。杏仁とかにも含まれていて、酵素などとくっついて反応すると、
青酸ガス(シアン化水素)を発生する、物騒な物質。
アーモンド系の実の中とか、アジサイにも含まれているとか。
含むだけなら、1000種以上の植物が持っているらしいです。

果実の中で熟すると分解されてしまうものもあるらしいですが、
出来れば、含むとされる「実の中身」などは食べないに越したことはない、といいます。
(命に危険があるほどの量は1個の実には含まれていないようですが…)

ふ~。
調べ終わって、読み返して…だいぶ脇道に逸れている気がしますが、
逸れたままで、今夜は「お開き」とします~(笑)