ディープ・パープルが1972年に発表したアルバム。左が国内盤、右がUK盤のジャケット。色味がまったく違います。不思議とこの色味が音にも反映されていす。聴き比べると、以外にもUK盤より国内盤の方が轟音でロックっぽい。でも、UK盤の音作りとハードロックの解釈の違いと見ました。特にロジャー・グローバーのベース(リッケンバッカー)の繊細で硬質な音色は、UKオリジナル盤ならでは。リッチーのストラトの音色もまさにこれぞ、という音で鳴っています。新たな発見、「レイジー」は実にジャジーなハードロックでした。
ちなみに、振り返るとこの年は、札幌冬季オリンピックや連合赤軍によるあさま山荘事件がありました。歌謡曲も全盛期、ちあきなおみ「喝采」を先頭に、ぴんからトリオ「女のみち」、小柳ルミ子「瀬戸の花嫁」、よしだたくろう「結婚しようよ」、天地真理「ひとりじゃないの」、山本リンダ「どうにもとまらない」、平田隆夫とセルスターズ「悪魔がにくい」、青い三角定規「太陽がくれた季節」、南沙織「ともだち」、和田アキ子「あの鐘を鳴らすのはあなた」、トワ・エ・モア「虹と雪のバラード」、奥村チヨ「終着駅」、麻丘めぐみ「芽ばえ」、ペドロ&カプリシャス「別れの朝」、郷ひろみ「男の子女の子」、上條恒彦「だれかが風の中で」森昌子「せんせい」「同級生」ガロ「学生街の喫茶店」、森田健作「友達よ泣くんじゃない」、BUZZ「ケンとメリー~愛は風のように~」、アグネス・チャン「ひなげしの花」、金森勢・杉並児童合唱団「ピンポンパン体操」などなど、次から次へとヒット曲がラジオから流れてきました。
そんな時代に、「ハイウェイ・スターだ」「スモーク・オン・ザ・ウォーターだ」と言われても、中学生にはついて行けませんでした。僕は、高校生になって有名な72年8月の大阪フェスティバルホール、武道館でのライブを収めた「ライブ・イン・ジャパン」でディープパープルを知りました。
1972年の作品 UKオリジナル盤。3000円(385)