場所柄もあるでしょう。
「3次元形状を活用する会:3D-GAN」の性格もあるかも知れない。
なので、安易にこれが全体傾向だ、とは申しません。
が
最近とても増えております。
「STLというファイルで納品されたのですが、加工現場はIGESでくださいと言ってます。変換できませんか?」
これ。一社や二社ではない、そんな状況。STLだけでなくobjで、というのもあるね。
どちらもB-repのデータ(CAD)ではなく、ポリゴンのデータ、だ。
結論からいえば、可能です。出来ます。STLからIGES、OBJからIGES。
ただ、いろいろと制限や条件が付いてしまう。
どうして制限や条件が付いてしまうのか?… ということについては
以前「3次元形状を活用する会:3D-GAN」の会員さん向けに実施した
「忙しい人のための3次元データ講座」
で詳しくお話しした。(これ、またやろうと思います…もっと上手にやろうと心に誓ってます…)
ぶっちゃけ、STLからIGESのフォーマットにするのは「変換」とはちょっと違う。
なんだろ…?
「近似生成」
かな?そんな感じ。
例えるならば、昔むかしのモノクロフィルムを着色してカラーにする試み…そんな感じだ。
だから、正確には「変換」じゃなく、もっと高度な処理をパソコンでさせることになる。
え?あ、具体的には、そういう機能を持ったソフトを使って
「IGESに変換!」 ってするんですね。
このソフトをお試しになりたい方は、毎度お馴染み「3次元形状を活用する会:3D-GAN」事務局に
お越しください。
会員企業さんは、事務局でお使いになる分には自由にお使いいただけます。
これも、会員さんの特典です。
STLをIGESにしたい方は
3次元形状を活用する会:3D-GAN」事務局へ!
(あとがき)
STLからIGESに変換したい… ということは、CGのデータが製造の対象として扱われている
ということの証明だ。
CGとは、ある意味コンテンツ世界のことでもある。
ほらね、
「モノづくり」と「コンテンツ」は3Dのデータを介して
動き出してる。
…もうすぐだ。
#少しイヤミったらしいかな?(^^ゞ
話題としてあまり深く突っ込んでおりませんが...
コンピュータで立体を定義する、という同じ目的のスタートから
なぜCGとCADとが分化して行ったか?を考えると、何となく見えて来ると
思うのですね。
つまりフォーマットの問題だけでは、なさそうです。
以前は、データがデカイ、重いというのは今よりもずっと深刻な問題で、
それを回避するために行われた工夫が、今のCPU、メモリ、HDD、そしてOSの
性能と値段をもってすればまるで意味が無かったことのように見える、
ということがあるでしょう。
(もちろん、今でもあるにはありますけどね)
前提が変わってしまった、というわけです。
前提が変わったのに、昔の前提に立った構造と市場状況になっている、
というのが、3DのCGとCADだと思われます。
点とそれを結ぶ直線の集合に近似させた曲線、曲面を作ることにいかほどの合理性があるか?
は、まぁ置いておきまして。
ただ、微小な面が気が遠くなるほどの数集まったIGESというのも
これまた、使えないものなのだと、思います。
(もちろん、程度問題でしょうけれども)
正解は分かりませんが、ワタシが信じていることがあります。
それは、来るべき時代は、技術的な合理性や、業務上の提案性では牽引出来ないだろう...
ということです。
(頭皮が透けて見えてるのは短い髪が頭皮の法線方向に立っているから)
STL→IGESの変換は何度かやりましたが,思うように近似してくれなくてパラメータをどんどん追い込んでいくうちに,結局ポリゴンの集合体になってしまうことがよくあります。
でも工場とかはこういうデータ嫌がるんだろうなぁ。
本当の意味で、何が「無駄」なのかは各所に問いたいっ!!
コンピュータの性能はムーアの法則を引き合いに出すまでもなくどんどん高速化する。
ボクセルの大きさを分子レベルまで小さくしても扱えるようなリソースが実現されれば、物理世界をそのまま完全にシミュレートできるようになるんじゃね?
しかも、そう遠くない未来に…
ムーアの法則にも限界があるとか言われていますし、分子レベルというのはまだまだ先だとは思いますが、私はこういう先見性を持ちたいと思いました。
合目的的、という意味では、もうその通りですね。
そもそもSTLは製造用のフォーマットですし、
基本、断面の全情報があればモノは作れるわけですから
「変換」とか「近似」とか要らないんですよね。
それには、ポリゴンやボクセルといったデータの構造と
B-rep(CAD)のデータ構造がどう違い、どういう相関になるのか?
を、一回理解していただいて、
「…そうか!じゃあ、変換しなくてもいいじゃん」
と、気付いていただく、という段階を踏む必要があると思います。
(これ、実は製造業に携わる人も、CAD屋さんも意外と分かってないですよ)
じゃ、なぜ今、それがほとんど行われていないか?
という話と、
では、どうやってそれを実現して行くのか?
という話ですね。
そうやって、世界を変えて行くですよ。
「オレぁ先に行くぜ」
という方は、もちろんガンガン進んでください。
大きく応援いたします。