ざっきばやしはなあるき  

雑記林花或木 Since 2005-01-01 
美術とか映画とかなんとなくぶろぐ 

大東京建築ツアー(代々木上原編)

2015-09-29 21:56:02 | イベント
みんなの大東京建築ツアー

 アートテラーとに~さん主催の、みんなの大東京建築ツアー(代々木上原編)に参加した。講師は建築家の照内創さん。代々木上原は高級住宅街というイメージが昔からあったので、一度は住みたいと思っていたけれど、いまだに実現していない。現時点で実現してないということは、今世紀中は実現しないということだろう。

 長谷川逸子、ヨコミゾマコト、吉阪隆正、清家清、坂茂、青木淳、鈴木エドワード、高松伸、篠原一男などの手がけた物件を見学、その途中で立ち寄った巨大な建物は、東京ジャーミイ・トルコ文化センター。

 東京ジャーミイはイスラム教のモスクで1938年からあったようだが、老朽化のため今の建造物に建て直されたのは2000年。小田急線で代々木上原が近づくと窓から見えた丸い屋根。一度は行きたいと思っていたが、他に用が無いためか、なかなか途中下車してまで行く気にはならなかった。だから今回は長年の懸案事項が解決したのだ。



 1階では土産物やイスラムの書籍なども売っている。2階には礼拝場があり、ドーム状の天井がきれいだった。女性はストールかスカーフの着用が求められているが、誰でも自由に見学することができる。礼拝場の中の写真は無い。



 もうひとつ印象深かった物件は、ワールド・インターナショナル・グループという会社の事務所。三角形のとんがった排気口みたいなヤツが3本立ち並んでいる。いったいこれのどこが事務所なのだ?と思えば、地下4階建てになっているらしい。大江戸線飯田橋駅入り口を見た時と似たようなインパクトのある物件である。


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モネ展

2015-09-22 20:09:47 | 美術[ま]
「マルモッタン・モネ美術館所蔵 モネ展」@東京都美術館

 印象派の呼称の由来となった「印象、日の出」が21年ぶりに東京に来たそうで、この絵だけスポットライトが当たってオレンジに輝いていた。小船の浮かぶのどかな朝の海ではあるけれど、背景にはガントリークレーンみたいな産業機械が立ち並ぶ、ぜんぜん田舎ではない活気あふれる直前の港町。

 当時は正確にきっちり描くのが常識だった絵画。モネだってそのことは痛いほどよく知っていたはず。最初はタイトルを付けてなかったようだが、記者に問われたモネは困った。このぼんやりした風景画を「これはル・アーブルの港の朝の景色である!」と、胸を張ってきっぱり言い出しそこねて、「えっ?あ、う~んと、ねぇ・・・あ、そだそだ、い、い、印象! 港のね、日の出のね、朝のね、い、い、印象だぉ!」と言ったかどうだか知らないが、それで「印象、日の出」というタイトルが付いた。

 それを聞いた記者はモネがあっちのほうへ行っちゃうと、「印象だとよ!聞いたかよ?印象、物は言いようだよなぁ。夢だとか想像だとか印象だとか、適当な事言っちゃってさ、こんな下書きみたいなものをwww」と物凄くバカにして笑ったのだろう。これがきっかけで下書きみたいな作品を描くこいつらのことを「印象派」と揶揄して呼ぶようになったというのだから、今思えば重要な作品だったのだ。
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ニキ・ド・サンファル展

2015-09-21 20:16:16 | 美術[な]
「ニキ・ド・サンファル展」@国立新美術館

 フランス人アーティスト、ニキ・ド・サンファルの野外展示作品は、ファーレ立川、多摩センター、直島など、いろんな所で見たことがあり、あの原色バリバリの立体物がニキ・ド・サンファルの全てだと思っていた。あのニキ・ド・サンファルしか知らなかった。でもこの展覧会を見ると、それ以外にもニキ・ド・サンファルの別の顔があったことがわかる。

 最初は精神を病んだことがアートの道へ進むきっかけだったようで、絵具を詰めた物体を石膏で固めたものをライフルで撃ってベロンチョとなったものを作品とする「射撃絵画」を発表。なんか病んでいる雰囲気はぷんぷんした。でもこの頃のニキはやたら美人である。

 その後は、妊娠した友人に感動して作風を変えたようだが、それでも最初の頃は病んでいる雰囲気がぷんぷんした。それからあとは、あのよく知っているパブリックアートに見られるようなほのぼのとしたものを作るようになった。

 栃木県には「ニキ美術館」があったというが、残念ながら2011年に閉館してしまった。イタリアには「タロット・ガーデン」という観光地図にも載ってないニキの立体物が立ち並ぶマル秘スポットがあるらしい。ガウディのグエル公園に影響を受けたニキが20年かけて造ったのだ。行ってみたいなぁ。

 一番のお気に入り作品は、画像はないけれど1mくらいのガネーシャの像。右足を上げて踊っている。あんなにお茶目で頭の悪そうなアホガネーシャは初めてだ。二度見、三度見してしまった。一周廻って四度見してしまった。会場では特定の2作品のみ写真撮影可能になっている。


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春画展

2015-09-20 23:00:17 | 美術[さ]
「春画展 SHUNGA 大英博物館特別出品」@永青文庫


 「安心してください、履いてません!」


 というわけで、本家の日本をそっちのけにして、2年前に大英博物館で開催された春画展がついに元祖の日本でも開催。大きな美術館では尻込みしていたので、細川家が乗り出して永青文庫で開催されることになった。この機会に初めての永青文庫訪問。すぐ近くには丹下健三の東京カテドラルや講談社野間記念館もあり、そっちは行ったことがあるのになんで永青文庫は行かなかったのだろう?というくらい近い。

 建物は白亜の洋館でオシャレな雰囲気。階段を上って4階、3階、2階が展示室となっている。初日はけっこう込み合っていて、こんなに大勢来るとは想定していないような狭い館内なので、これからもっと混んだりしたらどうなるのだろう? 半分くらいは女性客なので、見に行こうかどうしようかと迷っている18歳以上の人は安心して突撃しよう。普通の美術展の春画コーナーなどよりは入りやすいと思う。せっかくのオシャレな洋館なのだが館内は展示室以外も全部撮影禁止になっている。

 展示は前期・後期合わせて版画や肉筆画など全133点、うちにも春画関連の本が5冊くらいあるので、見たことのある物件もちらほら。春信、歌麿、北斎その他いろんな絵師が春画も手掛けていたわけで、浮世絵を知る上では春画も、なかったことにはできないモノなのだろう。絵の中でやってることはエロいのだが、できあがったその絵がエロいかというと、そうでもないモノのほうが多い。ちょっと笑っちゃうモノも多々ある。その最たる原因は、米国人も目を剥いて「おーまいが」と驚くほどの巨大なちんこ。マンガかよ! 現実がそうでないことは皆さんご存知の通り。

 図録を買おうかと思ったら、あまりにも分厚すぎるうえに4000円もするのでやめた。装丁も懲り過ぎで、ちょっと見、何の本なのかわからないようになっているのだが、内容がどうであれ、高いよ・・・

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『テッド2』

2015-09-06 15:36:45 | 映画[た]
『テッド2』

 よいこのみんなお待ちかね、あのエロックマのテッドくんが帰って来たよぉ!!ジョンのおともだちのテッドくんが、にゃんと人間ガールと結婚しちゃうんだよ、すごいよね? でもおまえクマじゃんか!とかゆっちゃダメだよ。いやおまえクマじゃなくてぬいぐるみじゃんか!なんてのもゆっちゃダメだよ。だってだって、しゃべって歩き回るぬいぐるみなんて、まずそっからおかしいじゃん。それはゆわないでそっとしておいてあげようね。

 さてそんなおかしなクマが結婚したからって幸せに暮らしてるだけだったら映画なんてやめちまえってなるよね?だからさ、やっかいなことが持ち上がるんだよ、それでなくちゃね、映画だもん、金返せってゆわれちゃうもんね。その問題ってのが人権問題ってやつで、いや熊権問題かな? おまえなんか人間じゃねぇ!ってゆわれちゃうんだよね。そりゃ確かに人間じゃないけどさ、困るよね、人間ガールと結婚してるっちゅうのに、そんなこと今頃ゆわれても、ってね。そーゆーおはなしだよ。楽しみだよね、うん!

 あっ、でもね、よいこのみんなは見ちゃダメだよ、こんなエロい映画。なんかね、無理してエロくしてる感じもするんだけど、しょうがないよね、エロックマだから。ってゆーかてゆーかぁ、よいこのみんなは見られないんだからね、パパといっしょでもダメなんだよ、R15ってやつであーる!なんちてなんちて・・・んじゃおやすみ~。むふっ!
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オスカー・ニーマイヤー展

2015-09-05 19:30:17 | 美術[あ]
「オスカー・ニーマイヤー展 ブラジルの世界遺産をつくった男」@東京都現代美術館

 オスカー・ニーマイヤーについて知ってる事と言ったら、ニテロイ現代美術館というUFOみたいな建築を造ったことだけ。いろいろな建築雑誌などで紹介されていたので印象に残っていた。しかし他にもブラジリアに沢山の物件を建てて、ブラジルの名を世に知らしめた結果、ブラジリアそのものが世界遺産に登録された。会場には建築模型の他に、縮尺30分の1で作られたイビラプエラ公園の模型があり、観覧者は靴を脱ぎ、模型の上を歩き回ることができる。建築展のくせに子供でも楽しめそうな展覧会になっている。一部を除いて写真撮影も可能。ニーマイヤーは2012年に104歳で永眠。建築家って長生きするのだなぁ。
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村野藤吾展

2015-09-05 19:28:14 | 美術[ま]
「村野藤吾の建築 - 模型が語る豊饒な世界」@目黒区美術館

 先日参観した迎賓館赤坂離宮の改修も手掛けた建築家、村野藤吾の建築模型が大量に展示してある。建築学研究室の学生が製作した真っ白い紙でできた模型が80点。実物の大きさによって、50分の1、100分の1、200分の1に造られた建物を、新劇の虚人になった気分で見下ろしたり、エサはいないかという気分で窓から中を覗いたり。「目黒区役所」「横浜市庁舎」「日生劇場」「有楽町のビックカメラ」など、見たことのある物件も少しだけあった。村野藤吾は1984年に93歳で永眠。建築家って長生きするのだなぁ。
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