LOVE AND GLORY

-サイキックの眼-

映画「ゴースト/ニューヨークの幻」を観て

2014-06-21 14:12:09 | サイキックの眼

           
                
映画「ゴースト/ニューヨークの幻」を観て
       
      
1990年製、名作の映画。
だけれども・・一度も観たことはなかった。
観たのは、高速バス「ウィラー・エクスプレス」乗車の際のシートモニターのプログラムで。
飛行機の座席と同じく、高速バスに設置されているモノ。
新旧作品が随時12本ほど観ることが出来る。
東京から京都までの長距離昼移動に、映画3本観れば目的地に到着する所要時間。
         
言わずと知れた名作で・・、あえて説明も要らないと思います。
ストーリーを上手に説明出来ないのも理由ですが。笑
端的に言うと、結婚間近の男女が主人公で、その男性が死んでしまい・・幽霊になって。
死んで・・肉体を失うことになって初めて解ることがある。
その事実から・・自分の死の原因をも知ることになり。
それが、彼女をも巻き込むことになる危険を知らせようとするも、肉体のある人間と、肉体を失った魂だけになった存在とがコンタクトを取れないことへ苦悩する。
そんな中、第三の登場人物として、エセ霊能者が登場する。
死んでしまった男性は、このエセ霊能者の女性に協力を求めるが・・。
         
雑誌などに掲載されているような新作映画のあらすじ紹介だと、こんな文面でしょうか?笑。
          
1990年当時のヒット作ですが、僕は興味無かった。
単に・・空想恋愛劇くらいに思っていたのだ。
心のどこかで、「死と生って、そんな単純じゃないよ!きっと」・・と、そう思っていたのでした。
ですが、「幽霊も生きた魂を持って、生きた意思をもって生きている!」というストーリーと映像表現としては、当時では先駆的だったようでした。
       
僕は、当ブログとホームページとにおいても、一般的にいうオカルト的なことは一切触れず述べてきませんでした。
これからも同様ですが。
例えば、「旅先のホテルでのこと・・・」
というくだりの出来事もよくあります。
別に怖くはないのです。
何故なら、その理由とカラクリが視て解るからです。
或いは、何か理由があると思って視て留める。
肉体があるか・・無いかの違いだけで、意思と感情は変らないのだ。
実際に、カウンセリング依頼者の方々にも、意思と感情を透視します。
そして・・肉体無き存在に対しても同様に視るのです。
      
映画の話しに戻します。笑
      
登場人物はザックリ言って4人
      
●サム  (ゴーストに・・)
●モリー  (サムの恋人)
●カール (サムの同僚)
●オダ・メイ・ブラウン  (エセ霊能者?)
                   
僕が「ゴースト」を観て一番感心したのは、エセ霊能者の女性。
オダ・メイ・ブラウンという黒人女性の役柄で、演じるのはウーピー・ゴールドバーグ。
      
ストーリーによれば、オダ・メイ・ブラウンというペテンのエセ霊能者は、先祖代々に霊能者の家系なのだそうだが・・自分には霊感が全く無くて、それがコンプレックスであって・・詐欺師まがいの霊能者を生業としている。
(僕自身も数えられないホド、このような風な方々を見てきました・・。)
劇中。適当な鑑定?で人を騙し続けているメイ・ブラウンに、肉体を失った主人公の男性サムが助けを求める。
この時、エセ霊能者のメイ・ブラウンが初めて死者の声を聞く。
この時からメイの霊感が本当のモノとなるのだが。
      
劇中の演出として、僕が興味深く思えたのは。
もともとエセ霊能者だったメイ・ブラウンは、人を人とも思わないような性格の持ち主で、詐欺犯罪歴もあり、とにかく平気で人を騙すことに何の躊躇もなかった。
なのに。ゴーストとなった主人公男性のサムの声を聞いてしまってからは、物事に対して謙虚になるのだった。
嘘はつけなくなってくる。
お金に対しても・・傲慢になれなくなって。
       
肉体無き魂の声に初めて触れて、自分の魂に対しても触れてしまったのだろう。
魂と魂が触れてしまって、声が聞こえてしまったのだ。
つまり。自分にも謙虚になってしまったのだ。
      
なぜ、謙虚になるのか?。
何に対して謙虚になるのか?。
         
それは、『尊さ』です。
       
『尊さ』
      
計り知れないコトの範囲であり、測れるスケールも持ちあわせてはいない。
それを目の当りにし触れると、人は謙虚になるんです。
       
ウーピー・ゴールドバーグ演じるエセ霊能者のオダ・メイ・ブラウン。
もし恐ろしいゴーストと触れ合うようなコトになっていたりしたら、また話しは変っていたろうなぁと想像も出来る。
恐ろしい霊体験の話し・・とかよくあるでしょう?。
テレビとかでもよく。
恐ろしいような霊との関わりのある人は、何かしらそのような共通点があるものなのです。
         
この映画の中のメイ・ブラウンは詐欺犯罪歴はあるものの・・憎みきれないキャラクターなのは既に有名。
でも・・ゴーストになってしまった男性のサムは不幸な死だった。
真面目に仕事をこなしていたが、不真面目な同僚の犯罪の巻き添えをくらってしまったのだ。
だが映画の中の話しとはいえ、サムにも不注意があったと思える。
その仕事の範疇には、クライアントと危険な取引きもある。
それに対してもっと強く賢くなければならなかったろう。
つまり・・同僚のペテン仕事の犠牲になってしまった。
そして結婚相手だった恋人女性のモリーも、サムの同僚に騙され命を狙われる。
その後に、ゴーストになってしまったサムは、何故かペテン霊能者とコンタクトを取り。笑
ストーリー中盤では、サムの同僚のつく嘘と・・・エセ霊能者?の訴える真実と、どちらが正しいのか?恋人のモリーは苦悩する。
    
僕の勝手な想像ではあるが。きっとサムは、もともとがペテン師に弱い人生だったと裏付けが出来る。
信じていたペテンの同僚と、決着をつけ。
逆に、ペテンの霊能者の本能を開花させて!笑。
最後に、光の中へ行ってしまった。
成仏出来たのだ。
ペテン師に対し強くなって成仏した。
         
すんません。汗
感動の名作恋愛ストーリーを「詐欺師との対決と決着」みたいに言って。笑
これでは良い作品でも・・ヒットはしませんよね。
でもね。この切り口で考えることの方が、現実にあることなんです。
目には見えない、魂レベルの深い「クセ」があるんです。
それを解消しなければ、同じクセの苦悩が来つづけるのです。
       
劇中の話しですが。笑
例えば逆に考えたら、エセ霊能者のメイ・ブラウンは詐欺師で、会社同僚の詐欺師に命を絶たれた幽霊のサムと出会い。
そしてメイ・ブラウンは!もっと凶悪なサムの同僚を相手に戦うハメに遭遇し、それを乗り越えて・・ホンモノの霊能者になれたワケです。
       
ちゃんと意味が繋がってます。
詐欺師は詐欺師と出会うんです。笑
そこからどう乗り越えるかが!人生の仕事です。
なので、出逢いとは・・自分に似ている人としか出逢いません。
自分が成長しない限り、同じ苦悩や同じクセをも持った人しか出逢わないのです。
         
ゴーストになってしまったサムは、客観的に現世を見ることになり、何が正しいのか?ナニが間違っているのか?に困惑する。
このような類のストーリー作品にも、よく用いられているシーンだ。
僕にとっては・・産まれてから毎日が困惑の日々だったのですが、映画の中では2時間余りのストーリー展開で、ある結果に到達していますが、実際には理解するまで相当な時間を費やします。
僕はそう実感します。
      
幻想的なハッピーエンドの中で、この映画の「とある結果」が演出されています。
先程にも書いていますが、それは『尊さ』です。
         
詐欺。ペテン。は、人を人とも思ってはおりません。
自分の事しか知らないのです。
自分の事以外のモノに触れた時、その『尊さ』に気付き始めます。
ウーピー・ゴールドバーグ演じる、エセ霊能者のメイ・ブラウンが、その『尊さ』に触れて、困惑し・・逃げたくなる姿や、ペテンのままの方が楽だったと後悔しているようなサマが、ホントにそうだな!と笑えてくるのです。
そして最後には、『尊さ』の重さに負けなかった感慨深い想いをする登場人物の姿に・・深く安堵する。
      
人の奥底に在る『尊い領域』は、宗教などの言葉の数々も黙らせてしまうでしょう。
どんなモノサシや方程式で測ってみても・・人の一生では時間が足りません。
そして何よりも、精神力が耐えられないのです。
         
            
映画「ゴースト/ニューヨークの幻」を観て、僕なりの感想を纏めてみました。
      
当ブログ内「サイキックの眼」においても、映画のような・・ゴーストとの触れ合いについて綴ったものがあります。
ご参照・ご閲覧下さい。怖くはありませんから。
         
■⇒ 在宅訪問介護~もうひとつの命の存在~
    
■⇒ 金田一温泉「緑風荘」
         
       
ご依頼下さるカウンセリングのケースとしては、この映画の脚本が何本も書けるほどの人生のストーリーに、実際に触れて参りました。
無論。公言は出来ませんので、ブログでは掲載は致しません。
ですが、『尊い』ほどの点と線をたぐい繋げていく作業であることは、知っておいて下さい。
人の各々が・・その点と線の見極めを知った時、自分の『尊さ』の一部を理解するのです。
            
             
サイキック 山本 浩二
         
            
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