*落語の方にはよくお蕎麦の話がでてまいりますけれども、
これは紀州は熊野の浦に住んでおりましたくじら、
江戸見物と洒落込んで品川の沖までやってまいりますってぇと、
大勢の江戸前の小魚たちが集まってまいりまして・・・・・
小魚「オイ、見てごらんよ、えゝ? あすこに大きなのがいるよォ。大きくて向こうが見えねえやな。ちょいと、声かけてやろうじゃねえかな。もし、もし、あのォ、この界隈見かけませんが、どちらさまです?」
鯨「あぁ、これはこれは恐れ入ります。あたくしは紀州は熊野の浦から参りました、くじら と申します」
小魚「くじら。 はぁぁ、あなたのような大きいしとが、あっしらの仲間なんていうのは心強いですよ。えゝ、江戸見物、それはそれは、ようこそいらっしゃいました。じゃァ旅の疲れもございましょうが、われわれで何かご馳走しますんで、好きなものをそう言ってください」
鯨「あッ、これは恐れ入りますな。では、江戸の方が好みます、お蕎麦とやらを・・・」
小魚「蕎麦。あ、なるほど。上方じゃうどんなんてェことを申しますからね。江戸一番のお蕎麦を誂えてきますから待っててくださいよ」
*なんてんでね、江戸前の小魚たちがお蕎麦を誂えにいく・・・・
その後姿を鯨が呼び止めまして・・・・・
鯨「あぁもしもし、あのォお蕎麦もけっこうでございますがな、
くれぐれもモリだけは勘弁してください」
安呑
これは紀州は熊野の浦に住んでおりましたくじら、
江戸見物と洒落込んで品川の沖までやってまいりますってぇと、
大勢の江戸前の小魚たちが集まってまいりまして・・・・・
小魚「オイ、見てごらんよ、えゝ? あすこに大きなのがいるよォ。大きくて向こうが見えねえやな。ちょいと、声かけてやろうじゃねえかな。もし、もし、あのォ、この界隈見かけませんが、どちらさまです?」
鯨「あぁ、これはこれは恐れ入ります。あたくしは紀州は熊野の浦から参りました、くじら と申します」
小魚「くじら。 はぁぁ、あなたのような大きいしとが、あっしらの仲間なんていうのは心強いですよ。えゝ、江戸見物、それはそれは、ようこそいらっしゃいました。じゃァ旅の疲れもございましょうが、われわれで何かご馳走しますんで、好きなものをそう言ってください」
鯨「あッ、これは恐れ入りますな。では、江戸の方が好みます、お蕎麦とやらを・・・」
小魚「蕎麦。あ、なるほど。上方じゃうどんなんてェことを申しますからね。江戸一番のお蕎麦を誂えてきますから待っててくださいよ」
*なんてんでね、江戸前の小魚たちがお蕎麦を誂えにいく・・・・
その後姿を鯨が呼び止めまして・・・・・
鯨「あぁもしもし、あのォお蕎麦もけっこうでございますがな、
くれぐれもモリだけは勘弁してください」
安呑
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