かみいた落語塾

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やさしい「なぞかけ」のつくり方

2005年08月02日 | なぞかけのつくり方
まずはなぞかけの定義から。

『なぞかけ』
(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

なぞかけとは、なぞなぞの一種と言える言葉遊びである。なぞなぞを「単式なぞ」と呼び、このなぞかけを「複式なぞ」と呼ぶこともある。

なぞかけの形式は「○○とかけて××と解く。その心は□□」というもの。 ○○と××という一見なんの関係もなさそうなものを提示し、共通点として□□を示す。 やりとりとしてこのなぞかけを行う場合、下記のような形式になる。

A「○○とかけて何と解く?」
B「○○とかけまして、××と解きます」
A「○○とかけて××と解く。その心は」
B「□□」

この○○という題を与えて、即興で答えさせることが多い。落語家などが大喜利などで余興として頻繁に行っている。また、言葉遊びという性質のためにラジオ放送の企画として、聴取者の投稿を募ることもある。
この共通点(□□)は、多くは駄洒落であるが、教養や知識を必要とするものもある。
(以上引用終わり)

さて、ではここから実際のつくり方ですが、まず、お題は与えられているわけですから、そのお題から連想できるものを考えます。
実際につくりながら考えてみましょう。仮にお題は「ビール」とします。

・ビールから連想するもの
泡、夏、枝豆、麦、ホップ、ジョッキ、ビアバーetc。。。

ここでは「泡」を選択したとします。
この「泡」の同音異義語・連想できる語を考えます。

・泡の同音異義語・連想できる語
粟、阿波、阿波踊り、アワーetc。。。

ここでは「阿波踊り」を選択したとします。
さて、次にこの「阿波踊り」を連想するものを考えます。これが先ほどの例で言うと、××の部分になります。今回は「夏祭りの踊り」というのを思いつき、以下のようにつくりました。カッコの中の記号は、先ほどの例と対応しています。

「ビール(○○)とかけまして、夏祭りの踊り(××)と解く。その心は、阿波(泡)がうまい(□□)」

繰り返しになりますが、面白いのは、最初にお題から直接連想したものは「心」の方にまわる、ということです。陳腐な発想を防ぐ、ちょっとしたコツと言えるかもしれません。
アナロジー(類推)という、あまり日常的でない方法を使ってつくるので、頭の体操ということでは、とても効果があると思います。

他にも製作例として、
「枝豆とかけて、木刀と解く。その心は、サヤはいりません」
「葬儀屋とかけて、ウグイスと解く。その心は、泣き泣き(鳴き鳴き)埋めに(梅に)いきます」

落語塾では、毎回なぞときをやっています。
塾生日誌にはその時の作品が紹介されている(こともある)ので、そちらも是非参考にしてください。

かき麿