珊瑚の時々お絵かき日記

夫と二人暮らし、コロナ自粛するうちに気がついたら中国ドラマのファンになっていました。

パリ3区の遺産相続人、何なのかな~

2016年12月01日 | 映画 ドラマ 観劇 その他 観る

パリ3区の遺産相続人」を観た。

マギー・スミスの家族再生の物語だというので、録画してあった。

 

50代後半の男性がニューヨークからパリへやって来る。

父親の遺産であるパリ3区のアパルトマンにやって来たのだ。

負け続きの人生を送って来たらしい彼は、

遺産のアパルトマンを売り払って再出発するつもりだった。

ところが、来てみると、そこには90歳の老婦人とその娘が住み着いていた。

そのアパルトマンは、ヴィアジェという契約物件だった。

ヴィアジェとは、リバースモゲージに似た制度だけれど、違いは、

売却価格が低いこと、売主が死ぬまでその家に住み続けられること、

月々のローンを売主が生きている限り、払い続けなければならないことだ。

契約後に売主が早く亡くなれば買主はラッキー、長生きすればアンラッキー、

一種の賭けだ。

彼が相続したのは、老婦人付きのアパルトマンだったのだ。

彼女が死ぬまで、売ることができないばかりか、

毎月2400ユーロのローンまで払わなければならない。

 しかも、その老婦人は彼に滞在中の家賃まで要求する。

行く先のない彼は、それに従うしかない。

 

不本意ながらもそこで暮らしているうちに、

父親とその老婦人の関係がだんだんとわかってくる。

かつて、彼らはともに配偶者のあるW不倫の関係だったのだ。

それを知ってなじる彼に、

「それがそれほど悪いことなのかしら」

開き直る老婦人

まあ、そこまでは良いとして、

「私は夫と結婚するしかなかったのよ。あなたのお父様は当時お金がなかったの。」

あんたはお宮か!

 

パリの愛人に心を奪われた父に愛された記憶のない彼、

自分の子ではないのではないかという疑惑で、父に愛されなかった老婦人の娘。

同じ境遇に二人の心は通い合う。

これは、お決まりの結末に行きついてハッピーエンドなのだろうなと思わせる。

でも、二人は、自分たちが同じ父親を持つ兄妹ではないかという恐れで

前へ踏み出せない。

娘は、自分の本当の父が誰なのか、母に問いただす。

その時の老婦人のセリフがスゴイ。

「私にだってわからないのよ。

そうだとしても、気にすることないじゃないの、その年では子供もできないんだし。」

唖然、でも、この人なら言うと思ったわ。

だけど、そういう問題か!

画面の前で思わず突っ込んでしまう私。

 

しかたなく、彼らは意を決して遺伝子検査に臨む。

その結果、二人に血縁はないと判明する。

ついにめでたしめでたしだ。

やっぱりね。

3人はこのアパルトマンで仲良く暮らすのだろう。

二つの家庭に不幸をもたらした女は、こうして幸せな老後をおくるのだ。

これって、家族再生と言えるのかしらね~。

したいことをした者勝ちだということなんじゃないのかな~。

 

 書き忘れていたけれど、老婦人はもちろんマギー・スミス。

ニューヨークから来た男性はケヴィン・クライン。

老婦人の娘はクリスティン・スコット・マーティン。

3人ともアカデミー賞俳優だそうです。

 

 

 

 

 


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