衣裳屋の製作日記

衣裳制作を楽しむ日々を綴っております

マスクを商品化しました!!

2020年03月25日 | 衣裳に関すること
先日、自分使い用に試作品を作っていたマスクですが、
欲しがってくれる人に気楽な感じで配っているうちに、
衣裳とは全然関係ない意外な方面からリクエストがありまして、
既に数百枚単位の正式注文を頂き、商品化しております♪♪



ここ数日間でクオリティーとご満足度を上げられるための試行錯誤と、
お買い求め頂きやすい価格設定に合わせて妥協点を探っていく試行錯誤を繰り返し、
やっと自信を持って量産に入れる状態になりました!

前回公開した試作品を何度か修正し、最終的なパターンはこんな感じに!



プリーツを折る作業までは大体一緒なのですが、
商品化をするにあたり、より多くの人が機能的でかつ簡単に使えて、
より長持ちするように、アレンジを加えていきました。



マスクの耳にかけるゴムの他に、上下に2本ゴムを渡すように縫います。



マスクの鼻のところに入れるワイヤーも、調べたところ品薄らしいです。

色々考えましたが、しょーもない素材のワイヤーを弊社で用意して入れるよりも、
お買い求め頂いた方々の手元に残っている使い捨てマスクの貴重なワイヤーを、
捨てずに抜いて入れて頂くのが良いと思いましたので、
ここにワイヤーが入るように縫製をしています。

※ワイヤーは洗濯しても大丈夫っぽいので、一度入れたらそのままほったらかしできます!



試作品の段階では、ペーパータオルを使ってみましたが、息苦しくて不快でした。
色々な紙をルーペで見つつ、実際に使用した結果、ユニ・チャームのクックアップがベストでした!
素材感も、タオルっぽくてサラっとしてるのが素晴らしい♪
こちらはアスクルで40枚入り¥250ぐらい(※オーケーで買うともっと安い?←女子力低めの藤田調べ)
1箱で80回使えます!



こんな感じで四か所をホチキスで留めて使い、
本体は洗濯機でジャボジャボ洗い、ペーパー部分をコマメに取り替えながらお使い頂くことをお勧めしています!!



初回購入されるお客様には、一応こんなご案内も同封する予定!
今日はやっとこのご案内が完成したので、仕上がったものからどんどん納品を進めていきま~す!!



手作りのマスク、私も驚いたのですがなかなか需要が高いみたいですね~

マスク効果が有る無し論争をよく耳にしますが、あれってなんなんでしょうね?
効果云々よりも、してないよりした方がいいに決まっているからしたいんですよね。
結果効果が低かったとしても、できる限りの予防努力をしたいのは当たり前の感覚です。

それに、今は職場でもマスクをすることをマナーとして義務づけられている会社が多いみたいです。
実は今回のマスクはそういった方々向けに考案しています。
真っ白ではなくアイボリーにしたのは、対面で受ける印象に柔らかみが出るからなんですよね~

で、いくらで売ってるの?早くそっちを教えてよって方が多いと思いますが・笑

試作品を作る前に、いくらなら洗えるマスクを買いたいかというアンケートを多方面で行った結果、
¥500~¥3,000という幅広い回答を頂いておりました。

私なりに考えた結果¥1,000を目標価格設定にして作ってみようと思い、
色々タイムトライアルをしながら作っていますが、
制作時間から計算すると、利益が結構ギリギリな感じなんですよね~

でもこういう時期ですし、今のところは普段私がお世話になっている方々からのご注文が殆どですので、
経済を回しつつも社会貢献ができればという気持ちがあり、
今の段階では¥1,000(税別)で販売しています。

弊社も通常の業務を行いながら、平行してマスクの制作をしておりますので、
いつかは私の心の奥底に秘めている秘密の希望販売価格¥1,500で販売しないといけない時期がくるかもしれませんが、
今のところは¥1,000でできる限り沢山のマスクを作っていきたいと思っています。

ということで、ズバリ¥1,000(税別)で、ご注文お待ちしておりま~す♪♪

ウチのマスクが普通の手作りマスクと大きく違う点は、
やはりポリエステル製であることだと思います。

手作りマスクの素材はガーゼが当たり前だと思う人が多いと思いますが、
それって昔のマスクの思い出からくる固定観念ではないかと思うんですよね。
ガーゼがイマイチだったから不織布に取って替わられたわけで。

実際にルーペで生地を見てみると、弊社で使っているポリエステル生地よりも、
ガーゼの方が目が粗いんですよね。
これは呼吸するには快適ですが、マスクとしての機能性が低い事を意味します。

あと、ガーゼや綿素材はすぐにヘタれて縮みます。
洗える手作りマスクを買ったのに、すぐにヘタれたら結局何度も買い替えなくてはいけませんし、
マスク面が洗濯時に縮むということは、その分ゴムの耳のところがきつくなっていくので、
長く使いにくいということになります。

私もゴムの長さを決めるのには苦戦しました。
最終的に弊社は18.5㎝を基本設定にすることにしたのですが、
このゴムの長さも5ミリ単位のオーダーメイドで対応できるようにしています。

平均的に一つ目は18.5㎝のものをお勧めしておりますが、
頭の大きさに自信をお持ちの方は初回から19.5㎝とかにチャレンジして頂いたり、
小顔自慢の方は17.5㎝でいいのかもしれません。

これは今後、使って頂いた方の統計をとっていかないといけない課題ですね。

ゴムも試作を作る段階ではそこまで考えておりませんでしたが、
実際にゴムを洗うと数パーセント縮みました。



↑その為、ゴムを反物の状態で洗って縮ませてから、
それをアイロンで整えた後に裁断という非常に手間のかかる作業をしています。

でも、このやり方で制作すれば洗濯した後も同じ耳の感覚を保っていけるので、
結果的に一人の方に何枚も続けてご注文頂く機会が増えるのではないかなと思っています。

私は衣裳屋ですが、 ビジュアル面でもなかなか良いものが出来たと思っているんです。
可愛い手作りマスクを作って販売している人も沢山いらっしゃいますが、
私は、手作りだとはバレにくい、自然なマスクを作りたかったんです。

ビジネスの場において、手作りのメッセージ性の強いマスクやショボいマスクをされたら、
その人が発している仕事のメッセージが頭に入ってきませんよね。
商談の後に、実はこれ手作りマスクなんですよ、気付かなかったでしょ?的な会話が成立すれば、
衣裳屋としてバッチリな仕事が出来たと思いたい、そういう感じで制作しています。

東京の外出自粛が出たようですが、
今はひとりひとりができる限りやるべきことをやり、この困難を乗り切っていきたいですね!!

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お仕事の場でも使いやすい半使い捨ての洗えるマスク♪

2020年03月07日 | 衣裳に関すること
世界中でマスク争奪祭が始まっているようですね~

弊社でも社内の備蓄品としてある程度確保しておりまして、
これを使い切る頃までには、きっとまた店頭にマスクが並ぶだろうな~
と思っていたのですが・・・

とうとう買い占めるなと言っていた政府による買い占めが始まるらしいですね。
その情報を受けて、備蓄していた限られたマスクはハイリスクな人に優先的に使ってもらい、
私のような基本満員電車に乗らず、引きこもりながらでも仕事ができる人間は、
手作りのマスクで対応していくのがベストと考えています。

そんなワケで、今日はマスクの試作品を!!
これを使いながら、バージョンアップしつつ完成度を高めていく予定!!

衣裳屋なので、オシャレ感のあるマスクを考案するべきなのかとも思いましたが、
今回はそんなちょっとした楽しみは置いておき、見た目的にも多くの人が使いやすく、
丸洗いできつつ、気になる部分は使い捨てできる合理的なマスクを作ることにしました。

今後手作り派の方も増えてくるかと思いますので、
少しでも参考にして頂ければと思い、作業工程を掲載していきます。

■ファーストパターン
市販のマスクをいくつか採寸し、ファーストパターンをひいてみました。
仕上がりサイズはほぼ正方形のようです。



■工業用パターン
縫い代を付けた裁断用のパターンがこちら。
上にはワイヤーを入れるので2.5㎝の三つ折り縫い代、
下は2センチの三つ折り縫い代を入れています。



■裁断
綿やガーゼ派の人が多いようですが、綿やガーゼは洗うと縮みますし、
色落ちも激しく、生地自体がヘタりがちですので、
私はあえてポリエステルでいきます。

プリーツを織るならこのブッチャーが最適!
色は真っ白や水色ですと、硬い感じがしますので、
アイボリーにしています。
真っ白よりも、人とお話をする際には柔らかい印象を与えられる色だと思います。



■ノッチ入れ
ハサミでプリーツの位置にノッチを入れていきます。



■プリーツアイロン
プリーツを加工します。
意外に時間がかかる作業ですが、ここでしっかりプリーツを入れておけば、
洗っても折り目が落ちません。
この作業は大変ではありますが、後々ラクができます。



■プリーツを固定して縫う



■周囲をロックミシン



■ワイヤーを入れてコの字に縫う

今回、ワイヤーは市販のマスクから取り出すことにしました。
マスクの鼻に添わせるのにこんなに適した素材を捨ててしまうのは勿体ないです。






■ゴムを表側に縫います。
この段階では、上端と下端の縫い代は縫いこまないように、避けておきます。



■両脇を縫います。
この段階では、上端と下端の縫い代は一折だけしておきます。



■赤い部位分を縫います。
この時、再度ゴムを返し縫いします。
この工程を行うことによって裏のゴムの縫い代を隠すことができ、ゴムの強度も高くなります。



ここまではフツーの洗えるマスクです。
普段使っているマスクに比べて、通気性が良く、
これでは本来のマスクの機能としては不十分ですよね。

そこで、半分使い捨てできるマスクというのを考えてみました。

■マスクの幅に合わせてキッチンペーパー等、
今手に入る素材の中から、自分的に一番マスクの効能に近いんじゃないかな~という素材を選びます。
マスクの幅に合わせてカットしましょう。(脇を折ってもOK)



■マスクの中心に素材を置き、縦の幅に合わせてプリーツを折ります。
プリーツを固定しつつ広がりやすくするために、画像の位置でホチキスで止めると良いですね。






■マスクの上端と下端の中に、不織布を挟みます。
毎日の時間に余裕のある人は上下を両面テープで止めても良いし、
余裕の無い人も、着用時に気を付けて着用すれば、これで充分イケると思います。





■完成



想定内でしたが、ゴムはもう少しユル目がいいですね~
次回はゴムの長さを少し長くして再チャレンジしてみます。

実際に着用してみましたが、手作りだという事は全然バレませんでした!
見た目も違和感無しで、これならビジネスの場でも自然に使えますね。

しかも丸洗いができるし、不織布の効果も得られるし~!!

このマスクを10枚ぐらい作っておいて、毎日ジャボジャボ洗いつつ、
ちょっと空いた時間に不織布で折り紙をして何枚も準備しておく!

長時間出掛ける日でも、経るものではないのでマスクを何度も取り換えられるし、
くしゃみが出る時は不織布だけこまめに取り換えてもいいし、
私が理想とする機能的なマスクに仕上がってきています♪♪

今回のはまだ試作品ですので、
何度かジャボジャボ洗ってみて、ワイヤーの長持ち具合なども検証していこうと思っていま~す♪


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