「Il mago del mandolino (マンドリンの魔術師) Nino catania」(副題:ニーノ・カターニア生誕100年記念 幻のマンドリニスト ニーノ・カターニアの音楽)と題する2枚組の貴重なCDを友の協力によりこの度入手することができました。

ニーノ・カターニア(1907-1985)はシチリアのカターニア生まれ、マンドリンのパガニーニとまで言われた天才マンドリニストですが日本ではほとんど知られておらず、ネットに音源もまったくありません。
2014年タオルミーナで共演したOrchestra a Plettro Citta di Taorminaのコンマスが自国のbest mandolinistと称賛した同じカターニア出身のGiovanni Gioviale (ジョヴァンニ・ジョビアーレ、1885-1949)についてはYouTubeにかなりの音源が見つかるのと対照的です。
Giovanni Giovialeのことはこのブログのこことここで紹介致しました。
このCDはJMU副会長で、チルコロ・マンドリニスティコ・フローラを主宰、ニーノ・カターニアと親交のあった仙台の高橋五郎氏が2007年ニーノ・カターニア生誕100年を記念して200セット限定でリリースされました。
ニーノ・カターニアについてはチルコロ・マンドリニスティコ・フローラのHPに簡単な紹介があります。
CDの収録曲は
[DISC 1]
01 ソナタ ニ長調(スカルラッティ)
02 パストラーレ(スカルラッティ)
03 ミヌエット(バッハ)
04 ラルゴ(ヴェント)
05 ソナタ ト長調(レガーティ)
06 アレグレット(ベートーヴェン)
07 アダージオ(ベートーヴェン)
08 アレグロ(ベートーヴェン)
09 ラルゴ(ヴェラチーニ)
10 ミヌエット(ミュール)
11~13 二つのマンドリンのための協奏曲ト長調(ヴィヴァルディ)
14~16 マンドリン協奏曲ハ長調(ヴィヴァルディ)
[DISC 2]
01 ロンダ(アマデイ)
02 スラヴ舞曲第6番 作品46(ドヴォルザーク)
03 ジョスランの子守唄(ゴダール)
04 アニトラの踊り(グリーグ)
05 クーベリックのセレナータ( ドルドラ)
06 スイスの羊飼い(幻想曲)(モルラッキ)
07 愛しのカルメラ(カンニオ)
08 海に来たれ(作者不詳)
09 お母さんどうしたの(ガンバルデッラ)
10~13 組曲「ナポリの風景」(クロッタ)
14 愛しい人(マルグッティ)
15 失われし黄金(作者不詳)
16 ワルツ・スケルツォ(モシュコフスキ)
17 舟歌(メンデルスゾーン)
18 ワルツ第1番 作品64(ショパン)
Giovanni Giovialeが自身で作曲した優れた作品を華麗なテクニックと表現力で聞かせるのに対して、Nino cataniaはCDには自作のオリジナル作品こそないもののイタリア、フランスの佳曲小品をオリジナルレベルにまで昇華して自分のものとした素晴らしい演奏で聞かせてくれます。
関連ブログ:
・Giovanni Giovialeのこと(つづき) (2014.07.03)
・Giovanni Giovialeのこと(2014.06.28)
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