山と葉っぱと猫が好き

ヘタレなりに独学で女性単独登山を楽しんでます。
悩んでくじけて、いつも一人で起き上がる。
山がわたしを育ててくれる。

明神ヶ岳~金時山 ヘトヘト縦走(前編)

2007年03月09日 | ◇山 登 り(コースガイド)

[2011年11月再編集]

【明神ヶ岳編】
神奈川県の箱根外輪山、明神ヶ岳(1169m)と金時山(1213m)を縦走して来ました。
暖冬の今年は登山道のどこにも雪がなくて、ぽかぽかあたたかい登山となりました。

前回の陣馬山以来なんだかんだと忙しく、気付けば3週間。日頃ろくにトレーニングもせずに過ごしてきたから足腰すっかり軟弱者です。(元々軟弱だっていう噂も…
サボってきた分を山で鍛えようと思って選んだこの縦走コースは以前、現地レポーターさんのブログ『晴れ、ときどき山登り』で素敵なレポを拝見して以来ずーっと機会を狙ってました。

コース距離も累積標高差も、今までの登山を遥かに越えたレベルだったので不安だったけど、気持ちのよい尾根道を今歩かずしていつ歩く!と気合を入れて臨みました。

▼明神ヶ岳/金時山コースデータ

▼明神ヶ岳・金時山縦走 標高断面図
 

▼明神ヶ岳・金時山縦走コース概念図
明神ヶ岳・金時山縦走コース概念図

  【行程】
金時神社駐車場→[バス移動]→バス停宮城野橋→明星ヶ岳登山口→明神ヶ岳→金時山→金時神社
箱根登山バス(時刻・運賃)

登山ガイドブックによると明神ヶ岳側(明星ヶ岳登山口)付近には駐車場がないので、現地レポさんのブログと同じく、金時山の登山口(金時神社)の駐車場を利用して、バスで“宮城野橋”まで移動しました。
※ちなみに明ヶ岳と明ヶ岳は違います

朝陽を背にして歩いた方が順光で景色も美しく空も青く、常に富士山を前方に見ながら歩けそうだったので、こちらから歩く方がいいコースだと思いました。
 7:55バス停金時神社入口(始発)
~バス移動~
 8:15バス停宮城野橋 登山開始

バスを降りて民家の間の舗装路をテクテク歩くこと数十分、時折道標があるので助かります。
(明星ヶ岳方面を目指せば明神ヶ岳に行けます)

●明神ヶ岳登山口

 8:33明神ヶ岳(明星ヶ岳)登山口

関東だし、低山だし、きっとしばらくは杉の植林の薄暗い道なんだろうなぁ…と覚悟していたのに、いきなり明るい竹林と照葉樹の道に突入しました。 気分ルンルン。なんだか雰囲気が千葉の山に似ています。

明るい道。お日様ポカポカ、笹と落ち葉。
落葉樹と照葉樹が入れ替わる雑木林がずっと続きます。

久し振りの山がうれしくて、時々木に抱きついてみました。
待っててくれてありがとう。
なんつてー





 

登り始めてすぐ、落葉した樹林の間から富士山が見えました。今日は最高の天気だなぁ 富士山の雪がペカペカに光ってます。

●富士山が見える大文字焼

 9:30大文字焼 一時間も登って行くと大文字焼の場所に出ました。いい眺め~
よく見ると足元の切り開かれた草地が大の字になっているのがわかります。

神山(箱根山)


大文字焼(看板より転写)
箱根の3大祭りのひとつに数えられている大文字焼は、毎年8月16日、この明星ヶ岳(大文字山)で行われます。
この行事は大正10年避暑客の慰安の為に始められたものですが、併せて全山の有縁無縁の諸霊を慰める、うら盆の送り火としても行われています。
当日は乾燥したシノダケ約350束が並べられ、夜7時過ぎ花火を合図に一斉に点火されると、「大」の字が夜空に赤く浮かび上がり見事な夏の風物詩となります。



富士山かっこいいなぁ…
ヶ岳の山頂は分岐から分かれた外れにあり、展望がないという話だったので、やり過ごして明神ヶ岳へ向かいます。






ここから少し薄暗いマツやヒノキやスギなど針葉樹の雑木林に入りました。
針葉樹は苦手なのに、植林とは違った雰囲気でそんなに嫌じゃありません。
淡い陽の光を浴びた苔や葉っぱをうっとり観賞。

しばらく苔を楽しんだあと、尾根道へ出ました。



 11:04 宮城野分岐
コース中には分岐がたくさんありますが、ほとんどに道標が設置されているので迷わず進んで行けます。
ちなみに写真の道標に載っているコースタイムは、健康な成人男子を基準にしているそうです。
プカプカは健康な成人女子以下の脚力なので、全く参考にならない…




●明神ヶ岳と笹原の道



目の前に明神ヶ岳が見えている、広々とした笹原の尾根道です。すんっごい広い道! 
10人位が横並びに手をつないで歩けそう。左手にはいつでも富士山が見えてます。

明神ヶ岳と富士山


どうですか、この眺め。白く輝く富士山があるのとないのとでは、全く違いますよね。ここからずーっと長い間尾根歩きが続きます。
時々眺めがなくなってしまう場所もあるけど、次から次へといろいろと変化していく道の様子が楽しくて、全然飽きません。

明神ヶ岳の登山道



●明神ヶ岳山頂

富士山と金時山の山体がよく見えるようになると、右手の笹と樹林越しに相模湾が見え始めます。間もなく明神ヶ岳の山頂に到着。
 11:50 明神ヶ岳山頂(1169m) 【休憩30分】
ひらけた広い山頂にはすでに登山者が10人ほどいました。ここに来るまで誰とも会わなかったので、ちょっと驚きでした。別のルートがあるんですね。どこから登ってきたんだろう。

この山頂で、富士山を眺めながら昼食をとりました。

よーく見ると富士山の右裾に、南アルプスが見えてます。
北岳が見えてるのかな?うれしいな

明神ヶ岳から見える相模湾


明神ヶ岳山頂のはずれ、草むらの向こうに隠れた展望地から相模湾が見渡せます。

  12:20明神ヶ岳山頂出発

山頂を過ぎてもまだこんな眺めがつづくのです。最高です。
いつもだったら山頂に着いたら景色を眺めて一時間くらいのんびりするプカプカですが、今日はこの後金時山まで長距離を縦走するつもりなので、あまり休まず出発しました。

この縦走を終えてつくづく思ったんですけど…行程が長すぎるせいで、せっかくの展望をのんびり眺める暇もなく、サクサク歩かなければならない登山って自分には向いてない。どんどん先を急がなくちゃ、という感覚が少しストレスでした。
自分のペース、自分の楽しみ方に合った山を選ばないといけないな(って前編ですでに反省 笑)

●金時山と富士山の眺め


おお~ 金時山と富士山が、絶妙のバランスです。
明神ヶ岳だけを目指す人は、山頂から少し金時山方面まで歩いて、この景色をぜひ見てくださいね!明神ヶ岳の上からはこの眺めになりません。

丹沢山塊


丹沢山塊の眺めもすばらしいです。

しばらくはひらけた尾根道をズンズン下っていきます。(また後で登り返すんだな…)
高度が低くなるごとに、富士山が金時山の向こうに隠れてしまう。
※富士山がよく見えるのはこの先、金時山の山頂だけです。

軽快な足どりも、お天気も、この後じわじわと重くなり…


花粉症のせいで飲んでいた鼻炎薬の副作用で、さっきから喉がカラカラで、水分補給してばかり。
どんどん飲み物が減っていくんですが、実は今日は水を500mlしか持って来ていない事実に、この時はまだ気づいていません。

汗も結構かいてます。あぁこの状態で12km。
一体どうなる、無謀登山。

(後編・金時山へつづく)
←後編【金時山編】はこちらから

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14 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (へっぽこ山ちゃん)
2007-03-09 12:39:56
私が行った時は逆コースでしたが、こちらからの方が富士山を見ながら歩けて良さそうですね。
葉っぱの色も私の時より生き生きしてます。
もう春ですね。これから新芽がでて山はどんどん綺麗になっていきますね。

このロングコースで500ml。金時山の売店まで水場は無かったのでは、どうなる後編。
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Unknown (ぽてと。)
2007-03-10 11:54:39
プカプカさん、こんにちは。
富士山と一緒に登山!ってよいですねぇ♪
私はすっかり体力なく、若干デブになってるこの時期に、
プカプカさんは標高差1500mの12.5㌔登山かぁ。( ̄へ ̄)ゝ
こちら組ももうすぐ活動開始しますんで、またよろしくお願いします。

花粉症プラス空も重くなり・・・どうなる後編。
#↑山ちゃんさんのように、うまくまとめられへんかったです。;(^.^);
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もうすぐ春ですね (現地レポ)
2007-03-10 17:59:00
プカプカさん、こんにちは

本当にお疲れさまでした。年末に行ったときを思い出しながら、思わず何回も読み入ってしまいました。写真いっぱいの緑、目に染み入るようで眩しく感じます。もうすぐ、(もう)春ですね~、ウキウキ・・・

私も、箱根だから・・・な~んて、ちょっとナメてたんです(ブログには書かなかったのですが、本当は乙女峠まで行く予定だったんですよ、←遠すぎ、というか無謀)。
明神頂上では風が強かったので、そのまま縦走し続けたら、途中、稜線ではエスケープルートがなくて、ランチを食べる場所がずっ~と無く、あせりました でも、プカプカさんは水が無い??

プカプカさん、一体、辿り着けたのか!?
そして、プカプカさんを待ち受けているものは・・・!? (←映画予告?)
気になるぅ、目が離せない・・・・。
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すてき!! (mimi)
2007-03-10 21:44:24
もううらやましいくらいいい天気!
富士山みながら歩けるなんていいなぁぁぁ・・・

それにしても水500mlって・・・・
無謀ですよ プカプカさんっ
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こんばんは (あき)
2007-03-10 22:00:00
なかなかよさそうなところですね 変化のある登山道も楽しそうです でも12㌔で500mlでは厳しそう‥ あまり無理なさらないように

後編も楽しみにしてますね
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プカプカより (◆コメントありがとうございます◆)
2007-03-12 00:36:54
> ◆へっぽこ山ちゃんさんへ◆
山さんのレポも拝見しました。私の知っているコースとは違う所から始めたんですね。葉っぱの色がまだ残っていたり、新しい新芽が出ていたりするのは本当に暖冬のおかげですよね~
春はもっときれいになって、夏はもっともっときれいになるんですよね。楽しみですねー

どうなる後編。


> ◆ぽてと。さんへ◆
そうそう、富士山と一緒最高です~
私もこの冬は体なまりまくりですよ。なまってるくせにほんとによくあんな長距離やったもんだと思います。
数日間体中筋肉痛で苦しんだし…
ぽてとさんの始動ももうすぐですか!楽しみですね~。ポテトさんが昨年登った山に今年は私も挑戦しますねっ。また今年もいい山レポを見せて下さいね。

どうなる後編パートⅡ。(笑)
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プカプカより (◆コメントありがとうございます◆)
2007-03-12 00:38:43
> ◆現地レポーターさんへ◆
現地レポさんどうですかどうですか、懐かしい感じでいっぱいだったのではないですか?

私も…実は少しナメてたんですよねあそこまでヘロヘロになるとは思わず。アップダウンもあんなにあるとは…。現地レポさんは相当健脚なんだなぁと思いました。

乙女峠まで!は、かなり体力的にトドメを刺されるかもしれないですねー
明神ヶ岳から先は矢倉沢峠まで休憩できそうな場所がなかったですよねー。確か現地レポさんは矢倉沢峠でランチって書いてあったから、峠に着いてみて初めて「ここまで休憩しなかったのかぁ」と思ってとても驚きました。でも事情があったんですね。うーん、ご苦労様です!

水がないのは最悪でしたほんと。やっちゃったー!って感じで青ざめました
一体辿り着けたのか!?プカプカの身に何が!?
なんつって
なんかみなさん盛り上げてくださって、現地レポさんまで…続きをどううまく書こうか考えてしまうーーー!
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プカプカより (◆コメントありがとうございます◆)
2007-03-12 00:40:05
> ◆mimiさんへ◆
いやぁ、あの天気はそれまでの我慢へのご褒美…というか、天気予報が良くなかったら行ってなかったので狙ったようなものだったんですよー。
ひらけた尾根道で富士山見ながらの登山ってほんとに最高ですよねぇ…mimiさんもそういう山を見つけたら是非教えてくださいね!

無謀なプカプカ、さてこの続きはどうなることやら。


> ◆あきさんへ◆
よい所でしたよほんとに!あきさんの所からは思いっきり遠くなってしまいますが、先日も筑波まで足を伸ばしたあきさんのことですから、いつか行ってしまうのでは?なんかそんな予感が…

水不足ってほんと深刻ですよね。のたれ死ぬところでした。
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気持ち良さそう! (まるち)
2007-03-12 19:46:04
やっぱりいいなぁ~。稜線♪ こういう伸びやか~な感じの稜線は大好きなんですよね。
それにそれに、大好きな富士山もあって、もうたまりませ~ん。
「行きたい、行きたい」と言っているのですが、ずっと歩いていないし、体力なしなので「歩けるの?」って言われてます。4月に行けるかなぁ、と不安です。
今からちょっとずつ、歩き慣れておかなくっちゃですね。
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私も縦走して来ました (toru0298)
2007-03-13 03:40:26
 箱根が気に入ってしまい、先日、縦走してきました。
 コースは箱根町から外輪山を歩き、金時山を経て宮城野までのルートです。
 今度は逆コースを歩いてみようと思っているので、参考になりました。
 私は公共交通機関オンリーなので、車で行く人をみると凄いなと思います。早起きして運転して、登って、また運転して・・・と。
 これからも頑張ってください。
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