写真は、東京湾岸地域に建つ33階建ての高層マンションの9階のバルコニー外側にある梁の上面です。ご覧頂くと、梁の上面にひび割れが生じているのがお分かりになると思います。このひび割れ幅を測るため、クラックスケールをひび割れに沿って置いてみました。ひび割れの幅は、広いところで0.4mmほどあります。
このひび割れは、3月11日の東日本大震災により生じてしまいました。この梁は逆梁と呼ばれるものです。逆梁とは、通常、床スラブの下に付けられる梁を、床スラブの上に付けたものです。このようにすると、窓の開放感が増しますので、最近のマンションではよく見受けられます。また、このマンションは高層ですが、一般の耐震構造で、免震構造や制震構造ではありません。
このようなひび割れが生じてしまった原因は、建物の規模の割合に対し、一般的な耐震構造であった、という点かなとも思います。また、逆梁であるため、梁の上面にひび割れが入ってしまっています。
この程度のひび割れであれば、梁としての構造的な問題は大きくはないだろうと思われます。ただ、問題は、雨水が浸入し易くなってしまっている、という点です。梁の内部には鉄筋が入っています。この鉄筋が荷重を支えています。梁の内部に雨が入れば鉄筋は錆びやすくなります。コンクリートは、内部の鉄筋が雨や外気に触れないようにするためのものでもあります。
梁などの構造体はマンションの共用部になりますので、このようなところに写真のようなひび割れが生じてしまった場合には、管理組合に連絡すべきです。建物の耐久性を減らさないためにも、管理組合が主導して補修すべきと思います。(11.4)
このひび割れは、3月11日の東日本大震災により生じてしまいました。この梁は逆梁と呼ばれるものです。逆梁とは、通常、床スラブの下に付けられる梁を、床スラブの上に付けたものです。このようにすると、窓の開放感が増しますので、最近のマンションではよく見受けられます。また、このマンションは高層ですが、一般の耐震構造で、免震構造や制震構造ではありません。
このようなひび割れが生じてしまった原因は、建物の規模の割合に対し、一般的な耐震構造であった、という点かなとも思います。また、逆梁であるため、梁の上面にひび割れが入ってしまっています。
この程度のひび割れであれば、梁としての構造的な問題は大きくはないだろうと思われます。ただ、問題は、雨水が浸入し易くなってしまっている、という点です。梁の内部には鉄筋が入っています。この鉄筋が荷重を支えています。梁の内部に雨が入れば鉄筋は錆びやすくなります。コンクリートは、内部の鉄筋が雨や外気に触れないようにするためのものでもあります。
梁などの構造体はマンションの共用部になりますので、このようなところに写真のようなひび割れが生じてしまった場合には、管理組合に連絡すべきです。建物の耐久性を減らさないためにも、管理組合が主導して補修すべきと思います。(11.4)