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差し迫る危機、そなえよ

”世の中の危ない行動、事象、主張を 「
わたくし素人」 が警告し自分自身の欲求不満のはけ口とする勝手な言い分”

欧州全体を覆う移民問題

2005年11月06日 | その他

このパリの暴動事件、すぐに終わるかと思いきやフランス全土に拡大しているようだ。テレビでも暴動発生箇所を示していたが、まさに広範囲に起きている。
それぞれの規模は、たいしたものではないのだろうが、全土で起こるというのは、フランスの稚拙な政治力をあらわしているのであろう。
まあ欧米人には、根底に人種差別意識があるから問題の解決はなかなか難しい。
ただ あのフランスでこうも簡単に暴動が拡大するという(移民の?)民度の低さ、あるいは、教育の稚拙さ(か?) は、驚くべきものがある。
フランスってEUの統合を目論む宗主国で、尚且つ国連の常任理事国なんだからあきれてしまう。
このような暴動の拡大が中国で起こったら目も当てられない。
差し迫る移民暴動の拡大、注意しておこう。

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パリ暴動、地方に拡大 移民隔絶、憎悪の悪循環

強行策も融和策も、欧州八方ふさがり

【パリ=山口昌子】アラブ、アフリカ系の移民が多いパリ郊外で二人の少年が感電死した事件をめぐる当局の処理への不信感を引き金に起きた暴動は、失業や貧困、教育稚拙や文化の相違などに対する不満や不平を一気に噴出させつつ、フランス各地に拡大してきた。荒れる若者たちによる焼き打ちの炎は、欧州全体を覆う移民問題という難問をあぶり出した形だ。

 「おれたちも暴動にはひどい目に遭わされているが、長い目で見れば、これは(フランス政府への)警告だ」。暴動現場の一つ、パリ郊外のクリシー・ス・ボワで、アフマドと名乗るタクシー運転手はBBCテレビにこう話し、「今回の暴動に対し政府が何もしなければ、次はもっとひどくなるだろう」とも語った。

 一帯では若者たちが職を求めに行っても、移民と分かる名前や住所を口にしただけで、求人はなくなってしまうという。仏国内のアラブ、アフリカ系社会には、失業率が30%(国内失業率約10%)に達する所もある。

 欧州は第二次世界大戦後の復興事業の労働力として旧植民地出身の移民を受け入れており、フランスも伝統的に移民受け入れには積極的だった。

 「自由、平等、博愛」の共和国精神や、フランス生まれはほぼ自動的に国籍を取得できる生地主義に基づき同化政策を進め、人口約六千万の約9%をアラブ系などの移民が占めるようになった。

 昨秋、イスラム教徒の女性を対象に施行された「スカーフ禁止法」に象徴されるように、フランス的価値観を迫る性格が強く、出身国ごとの文化的背景を尊重する、英国の「多文化主義」とは一線を画してきている。

 だが、異なる文化を持つ異なる民族をいかに社会に同化させるかをめぐる試行錯誤は続き、イスラム教徒の移民が多数を占めるにつれて、人種差別問題や文化の相違といった軋轢(あつれき)も生じてきた。

 移民大国であり、多民族国家である米国も、中南米からのヒスパニック系移民の大量流入などに直面している。欧州の場合はしかし、移民が在来社会と隔絶した場所に押し込められ交流が希薄である傾向が強く、移民の不平、不満を増大させる一方、不法移民などへの取り締まりも強化され、憎悪を増幅させる悪循環になっている。

 移民らが多く住む低賃金者用集合住宅のあるパリなど大都市の郊外が失業や貧困、治安悪化などの象徴となり、“郊外問題”と呼ばれ始めたのは九〇年代初頭から。移民の若者による暴動事件も十年来、年中行事化しており、今年に入り焼き打ちされた車両は四日現在、約七万台に上る。

 九五年の大統領選で、シラク大統領は「社会格差」という表現を使い、“郊外問題”の解消を公約した。だが、社会の中に移民をどう位置づけていくかの論議は先送りにされてきた感がある。

 二〇〇二年の大統領選で、極右政党、国民戦線のルペン党首が社会党のジョスパン氏を抑えてシラク大統領と決選投票を争ったのも、高失業率や治安悪化という社会不安を背景にルペン氏に支持が集まったからだった。

 七月に起きたロンドン地下鉄同時爆破テロは、異文化に最も寛容とされてきた英国の移民政策に衝撃を与え、今またフランスの暴動が、不法移民などへの強力な取り締まりを行ってきた手法の問題点も浮き彫りにした。パリ発行の国際紙、インターナショナル・ヘラルド・トリビューンは「八方ふさがりだ」と、欧州の窮状を指摘している。

                                                           (産経新聞) - 11月6日2時50分更新
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