二個の樫(かし)の実を 一つは深い森の中に落し
一つは寒風吹きすさぶ禿山(はげやま)の上に植えておいたと仮定せよ。
二つの樫の実は同時に発芽するかも知れないが、
深い森の中に発芽した樫の苗は、森林に蔽われて強い日光にも強い風にもさらされないでいる代りに
それを繊弱な姿にしか成長しないのである。
禿山の頂上に植えつけられた樫の苗は、常にはげしく吹きすさぶ風と戦いながら、
深く根を張り、成長は徐々であるが幹は一そう強固に太くなり
遂には亭々として天をも摩する大樹となるのである。
『 生長の家 』 誌 昭和二十四年七月号
「 困難の受け方に就いて 」 八日の法語 谷口雅春先生
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