法則は材料であり、人間が創造者である。
だからどんな物質でも、それ自身は法則の現われであって、
毒になるとか薬になるとかというような自性(じしょう)はないのである。
砒素(ひそ)といえども それは必ずしも毒薬ではないのである。
それはその使いようによっては強壮剤ともなるし、害虫の駆除剤ともなるのである。
物質は自分自身で 「 自分は毒薬だ 」 と自分自身の本性(ほんせい)をきめることはできない。
人間がそれを毒薬にもし、強壮剤にもするのである。
だから物質には自性はなく、人間が主動者であるのである。
『 生長の家 』 昭和二十五年三月号 四日の法語 谷 口 雅 春 先 生