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DoaU444日目_Part6_中華そば萬福(ラーメン/銀座)

2010-05-23 13:29:46 | 食べ歩き
医学部の学生は6年の学生生活を送った跡、医師免許を取得、
その後、大学病院で臨床研修をしなければならない。
このとき、自分が専門としたい診療科目だけを研修するわけではない、
たいていの場合、他科へ里子へ出される。
所属は内科だけれど、産婦人科や小児科で勤務することだってある。
だから内科医だからといって、婦人科の知識がないなんてことはない。

ただし、クスリの処方に関しては制限がある。
自分で自分を診察して、処方してはいけないのである。
向精神薬やモルヒネを勝手に出せる、それが問題だからである。
ただし、抜け道はいくらでもある。
同期の研修医、医師に診察を受ける、という形式をとる訳である。
こうすれば、どんなクスリだって処方できる、ほぼ無償で。

朝、市販薬ではないロキソニンを飲めたのも、そんな理由から。
医師の知り合いがいれば、クスリはいくらでも手に入る。

そして、その医者とよく銀座で飲んだり喰ったりした。
ただ、アホみたいに高いフレンチとかではない。
昭和通りの銀座二丁目交差点を渡って築地方面へ向かう。
築地二丁目交差点の手前、魚竹という小料理屋だったりする。

その手前に恐ろしく歴史のあるラーメン屋がある。
オレのオヤジすら生まれていなかった、1929年のオープン。
大正時代は屋台だったらしい。

銀東一歩道橋を下りて200mぐらい進む。
銀座二丁目交差点を左に曲がる。
300mぐらい進めば右側に魚竹はあるけれど、
13時半近い、昼ごはんはほぼ確実にない。
曲がって50m、2ブロック目の角にその店はある。



中華そば 萬福
三角形に切った薄焼き卵が特徴の老舗である。
当然、食券機なんて無粋なものはない。
暖簾をくぐって右側にテーブル席、正面にカウンターとテーブル席。
こじんまりとした作りだけれど、30人ぐらいは入れるかもしれない。
ただ、昭和レトロを狙ったような内装になっていて、これはどうにも。

1時半ぐらいだからさすがに空いている、先客は3組ぐらい。
何年ぶりだろ?ココに来たのは。なので、当たり前のものを注文する。



中華そば(650円)
ほぼ中央通りから離れているとはいえ、ここはれっきとした銀座2丁目、
それでも、この値段で出しているんだから立派すぎる、ホントに。
中華そばの必須アイテム、ナルトがちゃんとのっている、コレがうれしい。

スープは鶏や魚介、野菜が渾然とうまくまとめたもの。
だから、最近のカツオや煮干しが極端にたったような下品な味ではない。
カツオなど、そのベースを感じさせない出汁がホントにウマい出汁だと思うので、
当たり前のことを当たり前に出してくれるこんなラーメン屋が好きである。

麺はいたって普通。
てか、噛めないんだ、ホントに。
飲み込むようにして食べるしかないので、
小麦の風味がどうの、歯ごたえがどうの、
そんな御託、わかる訳がない。
チャーシューはもも肉なので、噛めない。
前歯で切り裂いて前歯で噛む、情けない。
メンマもほうれん草も同じだ、もったいない。

食後にロキソニンを飲む、後味をぶち壊すかのように。
万全の体調で来たい、そう思いながら店を出る。


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