珈琲貴族の31文字の酔ひ綴り__≪酔ひ月和歌集≫

珈琲貴族の31文字の酔ひ綴りを、和歌(うた)としてお月さまに描くことができたら・・・酔ひ月(よひづき)として・・・

和泉式部(3)

2014年12月27日 | 和歌

 


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和泉式部(3)

第三回となり、ふと気づいたことが・・・。
和泉式部って、どんな素性で、どうしてそんな名前なんだろうかと思う人がけっこういるのではないだろうか!
事実、紫式部、清少納言、小野小町が、平安時代の女流文学家のペンネームだと思う人がけっこういるのである。

今回は、和泉式部の思わせ薬について書いていこうと思っていたが、それはまた今度にして、彼女の人生の大まかなことを書いていこうと思う。

平安貴族の時代、もちろん、生まれてきた女性には名前があったが、貴族世界の文壇では、女性の下の名前を呼ぶという慣習はまったくなかったのである。
「蜻蛉日記」の作者にしても、藤原道綱母となっている。
「更級日記」にしても菅原孝標(たかすえ)女(むすめ)となっている。

 

まず男ありきなのである。

 

 


「式部」や「少納言」「伊勢」「和泉」などは官職名であり、「枕草子」の清少納言も苗字が清原であったために清と官職の少納言をくっつけただけの名前なのである。ただ、清少納言の少納言は、親族に少納言の官職に就いたものがいないために、何故、少納言となったかは、未だに不明なのであるが。
紫式部に至っては、父が式部省の式部大丞の藤原為時の娘であったために、当初は、藤式部と呼ばれていた。それが、「源氏物語」を執筆したことで、その中の登場人物である「紫の上」の「紫」を採って紫式部と呼ばれるようになったと言われている。
だから、紫式部と世間が呼ぶようになったのは、ずっと後のことなのである。

ここに、話を和泉式部に戻すと、和泉式部は、そこそこ身分のある家の出であり、しっかりとした教育はされてきた女性である。
最初の結婚相手が和泉守橘道貞だったから、和泉守の和泉を、そして父親の官職が式部であったために和泉式部と呼ばれるようになったのである。式部省とは、今の文部科学省のような仕事だったと思われる。

それから、道貞と離婚をして、幾人もの男性と愛を重ねていくのである。

和泉式部にはその道貞との間にできた娘がいた。それが、小式部内侍(こしきぶのないし)である。
母親と同じ、中宮である彰子に出仕したために、母親の名前と区別するために小式部と呼ばれた。
この娘もまた、母親と同じように歌の才はあった。そして、母親と同じように位の高い多くの男性と浮名を流した。
血筋であろうか。

ただ、悲しいことに、小式部内侍は20数才の若さで母親よりも先に逝ってしまったのである。

このときに、母親である和泉式部は、後拾遺和歌集に載っているが、あまりにも哀しい歌を詠んでいる。

「とどめおきて 誰をあはれと 思ふらむ 子はまさるらむ 子はまさりけり」

※ 娘の小式部は、親である私と自分の子供をこの世に残して死んでいった。娘は、いったい誰を一番不憫に思っているでしょうか。やはり、自分の子供を思う情の方がまさっているでしょう。私自身も自分の子供を思う情の方がまさっていると分かりましたから。

どれほどのショックだったか、娘が死んでからのことは、いつの間にか居なくなったようで、どの文献に目を通してもあまり詳しく出ていない。

その後しばらくして、出家をして、京都中京区の新京極にある「誠心院」の初代住職となって往生したことはわかっているのだが、その没年もわかっていない。戒名は誠心院専意法尼となっている。


ただ、それでも、晩年に詠んだとされる歌が残っている。
それは、あまりにも有名な百人一首の歌である。
「あらざらむ この世のほかの 思ひ出に 今ひとたびの 逢ふこともがな」

※もうすぐ私は死ぬでしょう。この世での思い出として、今もう一度だけお会いしたいものです。

死の瀬戸際まで、女としての強い魂が泳いでいたのである。
しかし、この歌を誰に贈ったのかは、未だ不明である。

確かに女としての執念はあったが、私には、これが、多くの人が言うような「浮かれ女」とか「男好き」とはやはり違うように思えてならないのである。

それにしても、私は、彼女のどの歌も、当時の女流の詠い手にはない、生身の体当たりを感じてならないのである。
だから、恋歌にしろ、哀傷歌にしろ、生々しく艶かしく思えるのかもしれない。


保田與重郎の「和泉式部私抄」では、「和泉式部の歌は、あの時代に輩出した紫式部、清少納言、赤染衞門、相模などなどの稀代の才女、天才の中にあっても、それらの才女を容易に凌ぎ拔き出るものであった。」とある。


次に続く^^!
和泉式部(4)は、思わせ薬の歌に入っていきたいと・・・・さて、どうなりますことやら^^!
そして、いつになりますことやら^^!!

乞う、ご期待です!



「生身見せ 歌に残した 人生に 艶かしくも 生々しいかな」

「恋渡り 恋上手には 程遠く 世間の噂に 違う絵を見る」
 


おいおい^^和歌
「何思ふ この世のほかの 思い出に もう一度だけ あと一度だけ^^」(おいおい^^)!!

 



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