TATAKAU★SALSA CLUB

楽しく見えるその状況とは裏腹に、実際は踏んで蹴られて肘打ちされて…。結構これってツライのよ。

アルゼンチン逃亡記~その4(毒アリ)

2008-08-31 08:59:04 | 旅・たび・旅行記
今回はちょっと毒アリ。


ブエノスアイレスのミロンガでは踊りたい相手を誘う時
カベセオと呼ばれる「目配せ」をするのが基本的なルール。

ミロンゲーロ(ミロンガで踊る人たち)は席にいる時はもちろん
踊っている間、誰かが自分の近くを通る時、もんのすごい勢いでヒトのことを見ます。
そんで「こいつは誘う価値があるか、ないか」ってのを判断するの。(たぶん)
レーザービームのような視線です。

で、カベセオ。
これが慣れないと厳しい。つか、アタシには厳しかった。
アタクシ、シャイなハポネッサですので、ガン見とかは慣れないんですよ。
(今、疑ったでしょっ!)

でもね、踊れないのはもっと嫌なのでガン見するわけです。
(そう、やっぱりするの)

でもね、同席してるジョーディーのおばさまがたは
とりあえず席に着くと喋るわけですわ。
で、ずーっと喋る。
止まらない。
その相手を始めてしまうと対岸にいる男性を見ることが出来なくなる。
結果、そのタンダ(3~4曲が1タンダ)も踊れない。ってことになる。
でね、「あー、アタシ誘われないわ」とか言うんですよ、あいつらは。

「黙って前向いて対岸の男をじろじろ見ろっ!そんで自分の方向いてる男をGETせよっ!」

と説教したくなりました。



んでね、誘われる時も「踊りたくない相手とは眼をあわせない」っていうルールがあって
普通眼をそらされたら違うヒトにアタックするわけですよ。
でもね、時たまそのルールを無視するおっさんとかいてさー。
とことこ歩いてきて誘うわけ。
で、大体こういうヒトって上手いためしが無し。
ほぼ100%の確率でアタシは断ります。
だって「踊りたくなければ断ってよし」とLilianaに教わったんだもの。
アタシが意地悪なわけじゃないの。
そーゆールールなのよ、おほほほほ。



「すいません、足が痛くて」とかうそつくわけ。
で、その断った10秒後とかに違うヒトと踊ったりする。
そーゆー、人間のやなとこ丸出しの部分もあり。
欲望丸出しって言うの?
「美味しいものしか食べませんから、わたしっ」みたいな。
せっかくBsAsに来てるんだから上手なヒトと踊りたいじゃない?
「踊りたくないな」と思ったヒトってのは自分で何気に見てて
ちゃんとリードできてないヒトだったり
だれかとクラッシュしたりしてるヒトだったりするのよね。
見てないようで何気に見て覚えてるものなのよね。



それにしてもねー。
ゼッケン制を導入してほしいものよ。
おっさんたちってさー、何気に似てんのよ。
特に「このヒト上手い!」とか思ったおっさんは。

女性軍は「他のヒトとかぶらないように」ってのが基本でおしゃれしてくるんだけどさ。
おっさんたちは黒っぽいスーツとか着ててさ。
わかりにくくておぼえにくい時があんのよね。
それにアタシの記憶力は2分くらいしかもたないし。
それにおっさんが勝手に席移動してるときとかあるともう最悪。
どこ見て「踊って!」光線出していいのかわからんくなるもの。
だから見た目、特徴的な上手なヒトしか見れなくなんのよね。

次はメモ帳もってって
「めがね、黒スーツ、ストライプシャツ、トンスラ」とか
踊りたいヒトの特徴をメモっときたいものだわ。


あ!今一個思い出したのが
「カベセオのルールを守らぬオヤジは着てるものがスーツじゃない」率ほぼ100%だ!
そっか、だから覚えやすかったのね。

アルゼンチン逃亡記~その3

2008-08-29 20:18:06 | 旅・たび・旅行記
ミロンガ(タンゴのだんすぱーちー)。
「ブエノスアイレスでは300のミロンガがある、といわれてる」といわれますた。

その中でもアタシが今回好きだったのは
Club GricelとSalon Canning。

Gricelはジイサン系の日(?)、金曜日に行ったんだけど
これがあなどれないのよ。
ジイサンといえど、アルゼンチン男。
夜中の3時だってガンガンに踊るわけ。
(この国にビューティースリープって言葉はきっと無いに違いない)
しかもミュージカリティーのある人はめっちゃ上手い!
ステップもリードもきっちりしてんの。
ほんと、こんなジイサンをイギリスに輸入したいくらい。
もう、ジイサンなんて呼べないくらいパワフルですわ。


んで、Salon Canning。
今まではあまり踊れない「負け」な場所だったんだけど
今回は一人で何回か行ったのでようやく「五分五分」くらいに持ち越せたわ!
中でもうっとりだったのがジム・キャリー似のバルセロナ人。
(名前を訊くの忘れた)
すんごい背が高くて
「今度サタデーナイトフィーバーのコスプレパーティーやるから」
って言われた用意したの、っていうようなクルクルの髪(本物)。


それはさておき、この彼の踊るタンゴがすんごいの。
もう、トリップしました。
どうって言いようが無いんだけど、とにかく良かった。
操り人形になったようにフォローしてました。
いやはや。びっくり。
自分で無理に動く事は全く無く
音楽を聴いてたら終わってました、みたいな。

そんでファビアンも踊ってくれたんだけど
もね、これは夢のようでしたわ。
だって「ファビアン・ペラルタとオーケストラの生演奏をバックに踊る」のよ?
ハンマープライス(そんな番組、あったわねぇ。ナツカシや)ならば
50万円はくだらない商品よ!(アタシ的にはね)
例えて言うなら…ああ、だめだ、良い例えが出てこない。
なんだ?!「ラーメンズとネタあわせ」か?!

ラーメンズ<不思議の国のニポン>





とにもかくにも、Youtubeと雑誌の中だけだったヒトと
実際、それも生演奏の音楽にあわせて踊るって、信じられん状況だもの。
ビデオカメラ持ってなかったことがほんとに悔やまれまっす。

それにそれに!
Salon CanningでMihoさんにいろんな人を紹介してもらえたのもすごくラッキーでした。
紹介してもらった人からまた違う人を紹介してもらったりして。
どんどん知り合いの輪が広がりました。

Hiroshi & KyokoのHiroshiさんとKyokoさんとか。
(Kyokoさん、ちょー顔ちっさくてほっそい!)
メンピンタンゴのKenさんとか。

HiroshiさんとKyokoさんはブログを拝見させていただいて
「Fabianのタンゴは正統派タンゴ」って言葉にひかれ
今回Fabianのレッスンを取ろうと思ったのでした。
そのHiroshiさんとKyokoさん(実物)をFabianから紹介してもらい
なんだか「原因と結果」がごっちゃになって現れて
かなりへんてこりんでオモロイ状態でした。

Kenさんもやっぱりブログを拝見させていただいて
今回、どこのミロンガに行こうか参考にさせてもらったり
どんなダンサーがBsAsにいるのか、どんなダンサーが旬なのか
っていう情報をGetさせてもらってました。
本物のKenさんはKumitaさんが言うようにほっそい!
全然お話しする時間が無かったのがとても残念です。


アルゼンチン逃亡記~その2

2008-08-25 22:57:48 | 旅・たび・旅行記
ファビアンと現在のパートナー、ビルヘニア。



最初にファビアンのクラスを受けにSalon Canningに行った時(8月7日)
その日はちょうど彼らがデモをやる予定だったのよ。
でもね、ビルヘニアが足を痛めてしまいデモは中止。
なので彼らがデモで踊ってる姿は一度も見れず。
残念。
アタシがイギリスに帰った後、8月16日にSunderlandでやったそうよ。
むっき~。くやしい。

ビルヘニアに最初に会ったのは
リリアナとフィルポがデモをやった8月9日のSunderland

Liliana Tolomei & Jorge Firpo


ファビアンのクラスにきてた彼のアシスタントみたいなことをやってるカップルがいたので挨拶に行ったら
一緒にいたのがかわいらしいお嬢さん。
「このヒトがビルヘニアよ」と紹介された。
まぁ~!びっくり。
この人もいたってふっつー。
(ミロンゲーラのおばちゃんのほうが貫禄あって近寄りがたいくらい)
「足、大丈夫ですか?」と訊いたら
「ええ。月曜日のクラスには出るわ」って返事。
そのクラスには絶対行かなきゃっ!と即決。

月曜のクラスは3時間の長いもの。
最初の1時間は男女別れてエクササイズ。
足を痛めていてもビルヘニアが履くのはやはりピンヒール。
足首を重点的にバランスを確認しながらアドルノ(オーナメント)の練習。
それに加えて「出っ尻にならぬよう、腹は開くんじゃなくて引っ込めるの」と。
ほうほう。ピラティスの先生がよく言う姿勢ね。

その後、男子クラスに合流。
別れてやってたパートをあわせる。
若い男の子と試しに踊ったんだけど、この子がまた!すごいのよ!
ファビアンのクラスに来てるヒトだからてっきりサロンスタイルかと思ってたら
バリバリのヌエボ。
でも、リードをちゃんとしてくれるのですんごい踊りやすい!
ボレオってちゃんとリードされるとこんなにやりやすいのね!って再確認。
(ボレオ:軸足の膝の後ろまたは前で反対側の膝下をクルンと回したりするようなステップ。)

その若いお兄ちゃんが踊ってたのはこんな系のタンゴ



その日にやったことはヒロ(モリネッテとも言う。詳しい事はここ参照
フォロアーはヒロ。ひらすらクルクルまわる。
リーダーはその時々でアドルノを入れる。
入れ方はサロンでもヌエボでも、いろんなスタイルあり。

ほへ~。

次に2人のレッスンが受けられると思って14日にSalon Canningに行ったら
「ビルヘニア、こんどは首を痛めて来れないのだよ」といわれた。
大丈夫なのか、ビルヘニアよ!

んで、ミロンガ中、オーガナイザーのMihoさんが教えてくれた事は
Miho:「ファビアンねー。先週大変だったのよ。
    今踊ってるヒト(スペイン人のミロンガオーガナイザー、S嬢)を口説いてさ~。
    もう、周りが苦笑してたのよ」
アタシ:「ん?ビルヘニアって彼女じゃないんすか?」
Miho:「さぁ~。それは本人に聞いて頂戴」

…さすがのアタシでも本人にそれを確認する事はできませんでした。
残念。

Mihoさん曰く
「アルゼンチン男のオンナ選びは1に尻、2に胸、3に顔の優先順位なのよ」とのこと。
確かにファビアンが狙ってたS嬢も立派なお尻をしてましたわ。
ほへ~。


アルゼンチン逃亡記

2008-08-24 08:41:46 | 旅・たび・旅行記
ってタイトル書くと、ほんとに
「会社の金を5千万円横領し、アルゼンチンに逃亡しました」
みたいに見える…。

横領はしてませんが、アルゼンチンに行ってきましたよ。
ホリデーですわ。

今回は去年のアタシのタンゴ修行に感化されたヌーキャッスルのヒトタチ(15人?)と
「個人的グループ旅行」みたいな旅でした。

が、基本的にアタシは「一匹オオカミ」派。
(つか、一人旅しすぎてグループ旅行に適応できない)
みんなの「ねえねえ、あなたはどうするの?」
「一緒に行かない?」という皆の親切が重荷になり
早々にドロップアウト。

「あ、アタシその前にレッスン受けてから現地で集合します」
とかなーりアウトサイダー。

英語とスペイン語しか周りで話されていないって状況もかなーりストレス。
しかもあのヒト達は英語といってもかなーりキッツイ方言
じょーでぃー
しか話さない。
もね、話半分くらいしかわからんですよ。

無口で自分勝手な行動をする東洋女を
皆は「痛いな、こいつは」と思ってたに違いない。
みんな、ごめんよ。
そして、日本の皆さん。
へんちこりんな「日本人像」を一部のイギリス人に植え付けてごめんね。


何はともあれ、今回の修行の目的は
・ミロンガ(タンゴぱーちー)で沢山踊る
・レッスンをできるだけ沢山受ける
・牛肉を沢山食べる
・タンゴ靴を買う

でしたからね。
観光とかは、余り重点置かなかったですよ。
なぜならカゼひくから

去年ブエノスアイレス(以下BsAs)に来たときは
「タンゴ」と「観光」両方したくて
外出しすぎてカゼひいて
イギリスに帰ってきても長引き、医者に行く羽目になりましたからね。
それだけは絶対に避けたかったのよ。
(イギリスの医者はほとんど抗生物質を処方してくれないんだけど
アタシの肺の異音にその時は処方してくれたんす。
そんだけひどいカゼをひいたのよ。)

グループで予定していたスケジュールの他に
個人的に取りに行ったレッスンは
ファビアン・ペラルタとナターチャ・ポベラフ。

この2人、今はペアじゃないんですけど
2006年のタンゴサロンチャンピオンですわ~。



見てお分かりの通り、この時ナターチャ、妊娠してます。
おなかおっきくても、すんごく美しく踊ってます。
はぁ~、すてき。
そしてファビアン。
もね、脚の動きがすごい!にもかかわらず軸がぶれない。
はぁ~、かっちょい~。

最初にとったのはナターチャのクラス。
タンゴチャンピオンのタイトルを持つ女の先生なんて
「とがった怖い人かも…」
とびびってましたが、実際は全く心配なっしんぐ。
「はろ~。私ナターチャよ。よろしくねん」とものすごい普通。
しかし、スタイルは抜群!
その日は寒かったにも関わらず超ミニスカート。
(推定膝上30cm)
脚がすんごい長くて細くて真っ直ぐ!
はぁ~、うっとり。
顔も小さくて背が高い。(推定8.5頭身)
そんな外見に「チャキチャキ姉さん」気質ですから
かっちょいいんですよ。
話すこととかも全然気取ってないの。
ふっつーなの。

レッスンは「カミナンド(歩く)」が中心。
「膝は曲げずに脚は真っ直ぐ伸ばす」
「足は必ず床に着ける」
「前に出した足はカカトから着地する」
と、リリアナ(イギリスで習ってるタンゴの先生)がいつも注意する事と同じ事。
でもイギリスで取ってるクラスでこれがメインになることは皆無。
だってほら、見た目が魅力的じゃないでしょ。
「歩くだけ」なんて。
でもこれが実は一番大切なことなのよね。
タンゴの基本は歩く事だから。

歩く事&バランスを取る事&ミュージカリティーは
アタシが一番習いたい事なんだけど
イギリスでやってるクラスじゃそこまで細かくやってないのよね。
やっぱり見た目が派手なステップを習う方が面白そうでしょ?
だから他の人はステップを習いたがるのよ。
で、アタシが習いたい事は習えないわけ。
それをBsAsで習えてよかったわ~。

ファビアンのクラスも「カミナンド」中心。
脚と足の内側の筋肉に注意を払わなきゃいけないってことがわかりますた。
あとはね
「自分がワインボトルに詰めてあるコルクのように感じる事」
これは姿勢の注意になるのかしら?
胸骨から上は上方向に伸びて
胸骨から下は下方向に伸びる。
そうすると自然と重心は下方向、ただし姿勢は伸びる。と。
ふむふむ。

あ、ファビアンもナターチャに劣らずふっつーのイイヒトでびっくり。
レッスンの後、「みんなで食事に行くけど、一緒に来る?」と誘ってくれました。
もっち、「Si!」と答え、一緒にピザ屋へ。
ピザ屋でも全くふっつーで、ピザを皿に盛ってくれたりしましたよ。
ファビアンとはレッスン後、2回一緒にピザ屋に行きましたが
2回目に行った時に
「あなたはタンゴセレブなのに、なーんでそんなに気取らないのですか?」と
ぶっちゃけ質問をしてみました。
(アタシは空気を読もうとすると読み間違えが多い為、読むの止めてます)
そしたら
「自分はタンゴダンサーである前に自分だから」
哲学的(って言う?)なお答えが。
いやはや、人間的。
(しかし、4時間後にもっと人間的な面も知る事になったけど)


驚くほど長くなったので続きます。
読んでくれてありがとねん。

BUEN VIAJE!

2008-08-01 00:19:12 | 旅・たび・旅行記
明日、8月1日から16日まで夏期休暇。

ちゅーことで、南半球に行ってきます。

カンガルー王国でもキウイ王国でもありません。

タンゴと牛肉の国ですよん。

はい。

今回は微妙に個別団体旅行ってかんじっす。

集合時間とか、守れるんだろうかアタシ…。

なにはともあれ、行ってきま~す。