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人々が寝静まったり都の夜更け、表の戸をこじ開けて盗人が入ったのを、亭主が見つけて「盗人が入った」と叫んだ。
盗人は驚いて逃げ、亭主は逃さじと追っかけて行ったが、夜も早や明け渡り、追い疲れて、ある茶店へ腰をかけて休み、ふと見れば、かの盗人も同じように茶店へ腰をかけており、
「私もたびたび、追っかけられました事もござりますが、お前さんほど執拗に追っかける御人もござりませぬ。御足は、痛みは致しませぬか」
と言う。亭主、
「いやいや、五里十里追っかけたとて、くたびれる事ではない」
と答える。さて、互いに茶も煙草も呑んで、盗人が
「さて、休んだら、日が高くなる前に逃げようか」
と言えば、亭主も、
「それでは又、追っかけようか」
と言った。
<蛇足>仕事は仕事、休息は休息
人々が寝静まったり都の夜更け、表の戸をこじ開けて盗人が入ったのを、亭主が見つけて「盗人が入った」と叫んだ。
盗人は驚いて逃げ、亭主は逃さじと追っかけて行ったが、夜も早や明け渡り、追い疲れて、ある茶店へ腰をかけて休み、ふと見れば、かの盗人も同じように茶店へ腰をかけており、
「私もたびたび、追っかけられました事もござりますが、お前さんほど執拗に追っかける御人もござりませぬ。御足は、痛みは致しませぬか」
と言う。亭主、
「いやいや、五里十里追っかけたとて、くたびれる事ではない」
と答える。さて、互いに茶も煙草も呑んで、盗人が
「さて、休んだら、日が高くなる前に逃げようか」
と言えば、亭主も、
「それでは又、追っかけようか」
と言った。
<蛇足>仕事は仕事、休息は休息