OWARI NO HAZIMARI

HYOUGENSURU

大馬鹿者

2019-01-21 13:11:03 | 日記
「この写真を親父にあげたいんすよねー。金できたら買うんで、置いといてください。」
2年前にそう言ってくれた。

1週間や1ヶ月の区切りだと日々の過ぎ去ることが早く感じてしまうが、2年の月日だと遠い昔を思い出しているような感覚だ。

一昨日お前の実家に写真を届けた。
届けに行くことを決めてから、何かずっと落ち着かなかった。
写真を額に入れるときに、黄色の衣裳を着たお前から目が離せなくなった。まるで金縛りのような感覚で、全く何も出来なかった。

俺はお前がまだどこかでいると思っている。どんな宗教の話や神様の話で説かれたとしても、心の中でそれは変わらない。
お前の実家には、お前の仏壇がある。
揺るがない心が、自分の意思とは別に振動を始め、摩擦を起こし、パチパチと火の粉を出す。

お前にはいつも迷惑をかけられっぱなしだ。
終電集合の撮影に出発直後に「始発からにしてもらってええっすかー?」と連絡をしてきたり、俺のパーティーをいきなり徳島1泊2日ツアーにかけたり。
今回も買うはずの写真を金も払わずに徳島に届けさせる。大馬鹿者だ。

こんな大馬鹿者にたまに会いたくなってしまう。
たまには物音を立てろよ。たまには夢にでも出てこい。

こんなところにこんなことを書いても伝わらないだろう。でもこんなことを書かなければ、感情の波がおさまらない。