OWARI NO HAZIMARI

HYOUGENSURU

夕陽と青年

2018-11-05 10:08:46 | 日記
図書館に行き、本を読んでいた。
連絡が止まらず、あまり集中できずにいた。
もう帰ろうと思い席の後ろの窓をみると、夕陽が見える。時間をみると5時過ぎ。
高台にある図書館でその隣には墓地があり、その向こうには夕陽。
墓地の向こうには1本の路地がある。そこからならもっと夕陽が綺麗に見えそうだと思い、その路地に向かった。

左手に墓地、右手には急な長い下り階段がいくつかと見上げなくても夕陽が見える。
その路地を歩いて進むと、1人の青年が夕陽を眺めながらタバコを吸っている。
歳は10代半ばに見える。

「ここええなぁ。」
「ええやろ、ここ。今日はちょっと曇ってるけど、いつもはもっと真っ赤かなんねん!」
「そうなんや。初めて来たわ。この辺住んでんの?」
「あっちの方住んでる。お兄さんどこ住んでんの?」
「俺はあっちの方や。近いで。」
「ほなまた会うかもしれんな。俺ほな行くわ。またな。」
「おう。ほな最後に写真撮らしてや。」
「ええで。」
「おっしゃー、オッケー。ほなまた!」
「また!」

そして青年は自転車にまたがり、少し離れた所で振り返り、手を振った。