デカダンとラーニング!?
パソコンの勉強と、西洋絵画や廃墟趣味について思うこと。
 



二ヶ月ほど前、村上春樹の『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』を読んだとき、作者がジョン・アーヴィングの小説を訳したのがきっかけとかで、小説の一つの可能性を見出したみたいなことを書いていた。また、初ウクレレ演奏のとき、小説好きな方と話したときにもアーヴィングのことが話題になったので、お薦めのあった短編集『ピギー・スニードを救う話』を読んでみた。
全体の感想となると私には難しい。多くが日常卑近なことをテーマにし、作中でアフォリズムになるようなことを混ぜてはいるけれどそれに固執せず、さらっと流してしまうような、私にとっては「苦手」なタイプの作品だ。でも詰まらない話かといえばそうではなく、話題性に乏しいわけではないので、読んで楽しい小説であるとは思った。
気に入ったのは「ピギー・スニードを救う話」「インテリア空間」「ペンション・グリルパルツァー」「小説の王様」の4編。小説の秀逸は「ペンション・グリルパルツァー」だと思う。
私は作者の思いが綴られている「ピギー・スニードを救う話」「小説の王様」の方に注目してみたくなった。人がものを創作する動機が語るとき、私はそれこそが大切な機会で、のちのち自身の心に残るものに通じるものがあると思っている。ディケンズについて書いた「小説の王様」の内容も、アーヴィングの熱い思いが端々に読み取れて印象に残った。いつかディケンズも読んでみようと思った。

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