ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

The Secret Life of Bees : 12

2010-03-25 22:13:40 | BookClub
The Secret Life of Bees: (Penguin Essential Edition)The Secret Life of Bees: (Penguin Essential Edition)
価格:¥ 1,530(税込)
発売日:2005-10-04

Lily、Daughtersが帰るのを待ち、Augustを待ち伏せ。
ようやく部屋に戻ったAugustを前に、ついにLilyは決意。Augustに長年持っていた母の写真を見せます。すると、Augustが発した言葉は、ななななな~~んんと、某英会話学校の某レベルのテキストですっかりおなじみのあの表現。。。。。
You are the spitting image of her.

はい、それでは、もう1度、声に出して言ってみましょう。(爆)
You are the spitting image of her.


「spitting image of~」とは、辞書を引けば「~と生き写し」の意味でございます。おおお~、実践で使っているのは初めて見たぞ。なんだかハリー・ポッターの例のあの決まり文句を思い出してしまいました。
You have Lily's eyes.

これもまた親子が似ている事を意味する定番の表現でしたね。

さあ、Lilyのお母さんについて何がわかるのでしょう? わくわくですね。

Augustは、この家に来る前に、何とリッチモンドでLilyのお母さんDeborahの実家で働いていたと言います。今のLilyは同じ年頃だった時のDeborahに全くの生き写しで、Lilyに会ってすぐにDeborahの娘とわかったのだそうです。

しかしDeborahの事を話す前に、まず、Lilyが何故ここに来たか、から。Lily、それを話せば、せっかくこの家に来て得る事ができた愛を全て失う、と、覚悟していたんですね。それだけに、涙ながらに告白。

そして、Augustの番。

ついにDeborahの秘密が明らかに。

AugustはDeborahが子供の時から約9年間彼女の面倒を見てきました。Deborahは少し変わった子で、空想のお友達を持っていたそうです。Deborahの母、つまりLilyのお祖母さんはそれを心配していたようです。

Augustは、Deborahが19才の時に暇を頂いて、Tiburonで教師の仕事を始める事になりましたが、Deborahは泣いて泣いて、泣きまくったとか。ある時、Deborahが電話をかけてきたそうです。長い電話で、Deborahの語る所によれば、母が亡くなりSilvanに移り、T.Rayと出会いました。最初はうまく行っていたようですが、やがて性格不一致。DeborahはT.Rayのプロポーズを断り続けていたようですが、ある時承諾。どうもその理由は「妊娠」。。。。

その話が、Lilyにササります。私は望まれた子じゃない‥‥!!

しかし、Deborahは生まれた娘はかわいいと手紙に書いていたそう。殆どLilyの事ばかり書いていたそうです。
ある年の8月、Deborahから、T.Rayと別れる事を決意したので、しばらくAugustの所に住みたいと電話。Deborahは1人でAugustの家に来たそうです。Lily、さらにショック。Augustの部屋を飛び出します。
August、Lilyを追い、続きを話します。Deborahは普通の状態ではなかった、骨と皮だけに痩せていた、彼女はうつを患っていたらしい。病院へ連れていくと、精神病院に入る事をすすめられてしまいました。しかしそれは違うと思ったAugustは彼女を連れて帰ったと矢継ぎ早に話します。(Lily、精神病院に入れれば良かったのに、と)
3か月の滞在でようやく少し落ち着きを取り戻したDeborahは、Lilyを迎えにT.Rayのもとへ行ったそうです。

その後何が起きていたかもちろん正確に知っているLily。一部始終をAugustに話します。Augustは、当時帰ってこないDeborahを心配して電話をかけたそうですが、隣人、T.Ray、警察、いずれもDeborahは事故で死んだと言い、誰も事実を語らなかったそう。真実を知ったAugust、驚いた様子。


The Secret Life of Bees : 11

2010-03-25 22:13:05 | BookClub
The Secret Life of Bees: (Penguin Essential Edition)The Secret Life of Bees: (Penguin Essential Edition)
価格:¥ 1,530(税込)
発売日:2005-10-04

August、Mayの死後しばらくハチの世話を休んでます。JuneはついにNeilとの結婚を決意。一方、LilyはAugustに母の事を聞きたい。またその一方でAugustの家を去ってRosaleenと新しい人生を模索する事も視野に入れてます。

Mary-Dayというパーティの日、Juneは指輪をもらってとても嬉しそうです。ようやく女性らしいJuneを見る事ができました。Lilyは今日が「告白の日」と決意。Mary-Dayのパーティには、August、June、Daughters of Maryのメンバー、Neil、Otis、Zach、Rosaleenが出席。

(お母さんに関する仰天事実って一体何でしょうね、ドキドキ)

ところで、Mary-Dayの行事って、ハニーケーキを一切れずつ「これがOur Ladyの体ですよ」と言ってそれぞれの口に入れる行事です。これはきっとローマ法王が見たら卒倒するだろなと想像するLily(笑)LilyにケーキをくれたのはJuneです。「最初、辛く当たってごめんね。」に思わず赤面のLily。

Our LadyをHoney Houseに運んで最後の儀式です。Augustの講話の後、Our Ladyに鎖を付けます。

Lilyは儀式の途中で抜け出し。Zachも後を追います。2人はMayの壁から川へ。Mayが亡くなった川ですが、Lilyにとっては、心が浄化される川。ふとLilyはZachに幼い頃の苦い思い出を語ります。小さい頃、家の近くの池で、近所の男の子に、魚を首の周りに括り付けられてしまいます。魚達はまだ生きていて、Lilyが池に入れば生きる事ができますが、怖くてできず、結局そのまま魚が死ぬまで待つ事になったそうです。男の子に懇願したけれどダメ。

実は男の子は何かに怒っていたのだそう。今のZachも警察に捕まったりとかで、何かに怒ってます。どうか同じようにならないでと頼むLilyに、頷くZach。そして2人はキス。Zachは、今は無理だけど、いつか大物になって君を迎えに来る、約束だよ、と、言って、銀のペンダントをかけてくれました。


The Secret Life of Bees : 10

2010-03-25 22:12:22 | BookClub
The Secret Life of Bees: (Penguin Essential Edition)The Secret Life of Bees: (Penguin Essential Edition)
価格:¥ 1,530(税込)
発売日:2005-10-04

皆でMayの捜索開始。なかなか見つからず、警察も出動します。
川辺でMayのライトを見つけ、August、固まります。
そして、ついにMay発見。川の中に上向きで沈んでいました。引き上げられたMayを見て、Lily思わず絶句。何と彼女は石をしっかり握って、体が浮かないようにしていました。新しい親友を失ってしょげ返るRosaleen。闇にAugustの悲痛な嘆きの声。

警察がいろいろ(余計な事まで)質問攻め。Lily、うっかり饒舌になります。耐え難いウソ(笑)なので適当に読み飛ばして。。。
しかしおまわりさんのこの余計な一言が気に障りますな。「ここは君のいる場所じゃない。早く(Lilyの架空の訪問先の)おばさんに電話しなさい。今度僕が回ってくる時までには立ち去りなさい。(意訳)」

8/5、司法解剖を終え、Mayが帰ってきます。August曰く、これから「お通夜」だそう。実はLilyの世界(ってか普通のアメリカ?)では、亡くなった人はfuneral homeという所から直にお墓入り、が当たり前だそう。ってか、死者が家に帰ってくるという事態が、彼女にとって大変な驚きなのだそうでございますよ。

あ~れ~? そうだったんですか、一般的にキリスト教。。
通夜がないというのはうすうす知ってましたが、住み慣れたわが家に一旦帰るという事がそんなに異例だったんだ。あ~~~、確かに、アセルスタンの世界でも、そうでしたっけね。しっかし、レクイエムという、死者への最後の祈りを捧げる文化に、死者とお別れする習慣がない、っつのには、私の方こそ、超びっくらでございます。

あああ~~~、それでか。それで、おくりびとに、驚きの反応するのね西洋の方。

まあとにかく、Lilyはこの「変わった」習慣に、すぐに馴染みました。JuneはOh! Susannaを演奏。この粋なはからいに、思わず皆和みます。

とその時、Zachが帰ってきました。結局本当の事がわかって解放されたのだそうです。既に事件を知ってるZach、自分がさっさと真実を言っていれば、牢屋に入れられる事もなくこんな事は起きなかったと謝りますが、August、私が電話を取れば、Mayが外に行くのを止めれば、起きなかった。これはMayがやった事だ、と、きっぱり。

しかしそれを聞いてぐっさりのLily。

Augustは、ハチの「draping」という儀式にLilyを誘います。家族が亡くなった時、ハチが逃げないよう巣箱を覆う儀式です。ギリシャ神話?で、人類史上初めてハチを飼った男性が、ある時ハチが全部死んでしまい、神のお告げにより、生贄を捧げて9日後戻ってみると、生贄からハチが出て来たそうです。それ以来、ハチは蘇りの象徴となり、歴代ギリシャ王は墓を蜂の巣型に作り、カタコンベにはハチの絵がたくさん彫ってあるそうで。。。。

・・まぢっすか?! ありましたよねぇ、バチカンに、ハチ。それが理由だったのか?! 本当? ダン・ブラウンも何も言ってないぞ。(笑)

・・と、いろいろ驚きが目白押しの10章でございました~。

August、Mayの遺書を発見。そこには、2人の姉宛てに、世の中の重さに耐えられない、今度は私が死ぬ番、あなたが生きる番、と書かれてました。


ジャックと豆の木原書を読んだ

2010-03-16 00:29:45 | Kindle
Kindle+Gutenburgで、子供の時以来、久しぶりの本を読んでみました。英語は平易で、英語学習を始めたばっかりの方でもOKそうです。お馴染みのお話ですが、これって、他人のモノを盗んで楽な暮らしをしているけしからん奴の話じゃん? 一体何の教訓があるんだろう?って、考えてしまいましたが、ようやくわかりました。(^^v) 普通の人なら気にもしないつまらないモノ(豆)から、すごいモノ(木)ができて、ちょっとの勇気があれば、お金儲けできるよって事なんですね~。納得。


The Secret Life of Bees : 9

2010-03-16 00:27:28 | BookClub
The Secret Life of Bees: (Penguin Essential Edition)The Secret Life of Bees: (Penguin Essential Edition)
価格:¥ 1,530(税込)
発売日:2005-10-04

ついにKindleぽちっとな。(笑) 紙があるのに初購入本になりました。でも、思いのほか使いやすいです。なにせ厚い紙本持たなくてよいので、スピード上がったか?も。

it hit 94 ...何の事かと思いきや、温度。温度が高過ぎ、ハチを冷やさなくてはなりません。何でも、ドアノブを握ると3度の火傷を負うので怖くて握れないとか。。(日本とアメリカの文化の大きな違いの1つは、ドアノブだと思う。日本では握って回すタイプのドアノブは、個人の家やホテル以外ではもう絶滅危惧種(笑)だよね)しかし、テレビでは、猛暑の話より、レンジャー7号とか公民権運動とかベトナム戦争とか、もっと大きなニュースが目白押しの時代。

お昼時、庭の噴水でRosaleenとMayが大はしゃぎ。AugustとLilyも巻き込まれます。そこへJune。Lily、まるで当たり前のようにJuneに水ぶっかけ。取っ組み合い。やがて、あれほどかたくなだったJuneの態度がついに氷解。

午後、ゴキブリを殺さず餌でおびき寄せて外に出す仕掛けをせっせと作るMay。(私も虫殺せないんでめちゃ共感だわ)Lilyはふと母の名前DeborahをMayにぶつけてみます。するとMay、何の不思議もなく

She stayed out there in the honey house.
She was the sweetest thing.

あまりのあっけなさに、出鼻をくじかれた?Lily。続きを聞こうかと思う間もなく、Oh! Sussannaを歌い出してしまうMay。しかもこの後「壁」に行ってしまいました。

その後、母がゴキブリになった夢を見たLily。。Augustと話をしたいのですが、何か用事がある模様。仕方なく、Zachの誘いで町へ買い物に行きます。

映画館の前に人だかり。この日は例の映画俳優が黒人の女の子とデートの日でした。そんな中、Zachの友人が、集まっていた白人にビンを投げ付けケガを負わせます。警察はあっと言う間に、Zach含め、周りの黒人の少年達を連れ去ります。

途方に暮れたLily、ようやく1人で徒歩で帰宅すると、Zachのお友達で師匠の弁護士Forrestさんが来ていて、Zachを牢屋から出してもらえるよう頑張ってくれるそう。Augustはこの時点で、事件をZachを弟のように愛するMayに知らせないと決断。(実はこの時MayはLilyの母の名を聞いての「壁」で疲れてお休み中。)

その後LilyはAugustと一緒にZachに面会に行きますが、かける言葉が出てこないLily。張本人の黒人の少年は反省の気配もなく、ZachとLilyを冷やかしております。

数日後の夜の事。それはまだZach変換まで数日残しての事でした。皆でテレビを見ていた時、電話のベル。Mayが電話を取りました。顔色変えて戻って来たMay、ただならぬ気配。電話はZachのお母さんからだったそう。1人で「壁」に行くと言って、出て行きます。


Story Layla and Majnun : 感想

2010-03-07 12:01:20 | 読書
Story Layla & MajnunStory Layla & Majnun
価格:¥ 1,140(税込)
発売日:1996-02

‥という事で、怒涛のようにブログ投稿終わりました。(笑)実際読んだのは、先月の後半でしたけどね。

前半は主人公Majnunのヘタレぶりに全然共感持てないし、もうイライラさせられっぱなしで、呆れまくりましたが、後半、盛り上がって参りましたね。最後までヘタレのままでしたけど(^^;)、動物が集まってくるようになってちょっと救われた気がしました。それに最後は墓。ロミオとジュリエットのようにまとまりました。

Shahnamehもそうでしたが、この本でも杉とザクロは美しい物の象徴なんですね。そして美しい女性は、「太陽」とか「月」とかに譬えられます。特に月に譬えられる事が多いですね。千の輝く太陽:A Thousand Splendid Sunsのタイトルロールともなった、カブールを讃えるあの詩、
One could not count the moons that shimmer on her roofs
And the thousand splendid suns that hide behind her walls

の意味もさらに深く理解できますね。

A Thousand Splendid Sunsと言えば、この本は、2人の女性主人公のうちの1人、Lailaが騙されて結婚させられたろくでなしの夫Rasheedの愛読書?(笑)として登場、Rasheedは、幼馴染カップルLailaとTariqを、LaylaとMajnunに譬えて、執拗に揶揄しておりましたが、このおっさん、この話を最後まで読んだ事あるのでしょうか?(爆) だって、この本の中でLaylaは無理やり結婚させられた夫Ibn Salamとは最後まで床を共にせず、挙句にIbn Salamは原因不明の熱病で不慮の死を遂げてしまうんですよ。で、死後とはいえ、LaylaとMajnunは、めでたく仲良く一緒にお墓。まあ、Rasheedって、ホントにおバカですねぇ~~。(笑) あまりにおバカなんで、憎々しさを通り越して、むしろかわいい奴だなあと思えて参ります。このお話を知っている人は、おそらく笑っていたでしょうね。さすが、どんな伏線も無駄遣いしないKhaled Hosseini氏。(笑) 副読本まで、しっかり伏線に使っておりました。

副読本まで、と言うと、Hosseiniさん、The Kite Runnerでは、Shahnamehを伏線として上手に使っていました。RostamとSohrabのお話を知っていた人は、やっぱり気付いたのではないでしょうか。Hassanは。。。。という事。

話が逸れてしまいましたが、このお話の中で、男性が女性に「あなたの足元にひれ伏します」とか「あなたの足は私の冠」とか言うシーンが結構多かったです。イスラムの世界は男尊女卑なのかと思っていたのですが、単純にそうではないという事ですね。(昔の)日本だったら、男性が女性の足元にひれ伏すなんて死んでも言わなかったと思います。案外女性の地位は日本よりむしろ高いのかも。もっとも、Laylaは父と夫がいる間は、全く自由はなかったと言っているので、‥‥やっぱりわからん、フクザツなんですねぇ。。。


Story Layla and Majnun : 45-52

2010-03-07 11:25:50 | 読書
Story Layla & MajnunStory Layla & Majnun
価格:¥ 1,140(税込)
発売日:1996-02

一方Layla、彼女はMajnunの手紙を読んで、一層苦しい思いをしていました。彼は疑った事を許してくれと書いている、彼は自分と違い自由だと思っていたのに、彼もまた愛に囚われた身。。。

ある夜、不思議な声に誘われるまま外に出ると、何という偶然! 手紙を送ってくれた男です。彼は神の遣いKhizrなのか? Laylaは男に宝石を渡して、Majnunを連れてくるよう頼みます。そして、いよいよ、Majnun、やってきました!!!

Laylaは魔法に阻まれMajnunに一定の距離以上近付く事はできませんが、それでも幸せ一杯。。。Majnunは、‥幸せのあまり、気を失ってます(笑) 男がMajnunを起こして、Majnunは長い間の思いの丈を、詩で表現します。....


バグダッドのSalamという男は報われない恋に悩んでいました。彼はMajnunの詩が好きで、ある時決意して、Majnunを探し出します。SalamはしばらくMajnunと一緒に暮らしたいと申し出ますが、結局、彼とは意見が合わず、食事や生活も合わず、失意のまま山を下ります。。。。

Laylaの夫、Ibn Salamは不可解な熱病で病死。Laylaは夫を愛しませんでしたが、彼女の言う事をきいて夜を共にしないで我慢してくれた優しい人だったし、ちょっとはかわいそうに思いました。しかし、2年間喪に服さなくてはなりませんが、これでLaylaは完全に自由の身に。。

秋がきました。寒さの訪れと共に、Laylaは体調を崩します。ついに死期を悟ったLaylaは、母を呼び寄せ、今までずっと秘密にしていたMajnunへの想いを語ります。そして、母に、彼女は終生Majnunを思い続けた事を伝え、おそらくMajnunが墓を訪ねてくるだろうから、手荒な扱いはしないようにと伝えて、この世を去りました。

Majnun、Laylaの死を聞き、予想通りに墓にやってきます。動物を引き連れ、何度も何度も訪れた為、人々は恐れて墓に近付かなくなりました。そして、Laylaの墓の前で嘆き続けたMajnunも、ついに力尽きます。

動物達はしばらくその場に残りましたが、Majnunの体が朽ちると、やがて1匹また1匹と去って行きました。残ったのはMajnunの骨。両家の人々はようやく2人の想いを理解して、MajnunをLaylaの傍らに埋葬しました。

その後どうなかったかって。。。

Zaydという男は、LaylaとMajnunの物語が好き。しかしある日ふと彼らはその後どうなったのだろうかと心配になりました。Majnunは果たして暗い地の煉瓦になったのか、神の椅子の銀の飾りになったのかと。。
すると、ある日の夢の中、美しい庭園の中で、ワインを手に幸せそうなカップルがいました。この人達は誰なのですかと訪ねると、老人が、彼らはこの世でお互い想い続けたが一緒になれなかったLaylaとMajnunじゃよ、と、答えたそうです。


Story Layla and Majnun : 34-44

2010-03-07 08:46:39 | 読書
Story Layla & MajnunStory Layla & Majnun
価格:¥ 1,140(税込)
発売日:1996-02

この頃からMajnunは不思議な力を発揮するようになります。彼はどんなどう猛な動物と打ち解ける力を持っていました。あたかも動物の王になったかのように、動物達は彼に従い、肉食獣は殺生をやめ、Majnunを守るようになります。

昔、ある王様が恐ろしい犬を飼っていて、気に入らない家来を襲わせるという事をしていたそうな。ある王様のお気に入りの家来は、いつ王様の寵愛が失われるかわからない、と、犬達を手なずけます。するとある時ついに王様の怒りに触れ、犬達の中に放り込まれてしまいます。しかし努力の甲斐あって、犬達は彼を助けます。数日後、後悔した王様が覗きに来た所、お気に入りの家来は無事で、再会を喜び合いました。。。とさ。その後、事実を知った王様は、犬を使うのを止めたそうな。

さて、Majnunと動物の関係はいかなものか。。。

Majnunは(動物と暮らす事で幾らか癒されそんな余裕ができたのか)、金星と木星にお祈りをささげます。そして全能の神にも。

すると、小鳥が小石を届けてくれる夢を見ます。

しばらくすると、見知らぬ男がMajnunを訪ねてきます。以前、黒い駱駝に乗った男からもたらされた、Layla結婚の知らせのせいで、今もMajnunの心は傷付いたまま。しかし、今度の男は悪い奴ではなさそう。。。

男は、何と、Laylaからのメッセージを持っていました。
何でも、ある日あるテントの前を通りかかると、庭園に、美しいけれど悲しげな女性。あなたは誰? 何がそんなに悲しいの? と尋ねると、それはLayla。Laylaは、カラスの父とハゲタカの夫の囚われの身。逃れる事ができず、ずっと苦しんできたと告白。すると男は、有名なMajnunの詩を聞かせます。Laylaは彼を信用し、手紙を託してくれました。

Majnun、手紙を見て(まだ読んでない)、狂喜乱舞。(笑)

Laylaからの手紙には、あなたを片時も忘れた事はない。夫と床を共にした事はない。お父様の為に喪に服している、。。。などなど。

Majnun、早速返事。

Laylaを讃える言葉、どんなに君を想っていたか、すまん疑ってしまった、でもやっぱりダンナにはちょっと嫉妬している。君の周りを飛び回る蚊のような(笑)ダンナに。。

場面変わって、Majnunの家族。Majnunには、Salimという母方のおじがいました。Salimおじさんは、密かにMajnunを助けたいと思い、常日頃サポートしていましたが、ついに、Majnunが住む山へ向かいます。

ようやく見つけた甥は気狂いでこそありませんでしたが、裸で幽霊のようにやせ細っています。心配して服や食べ物を差し出しますが、Majnunは断ります。

そんなMajnunに、おじさんはこんな話を。。
ある王様が、ある隠者に出会います。従者が隠者に、何を食べているのかと尋ねると、隠者は草を食べていると言います。驚いた従者は、ウチに来ればもっといい物食べれるのに、と、言いますが、隠者はこれは草ではない、蜜の花だ、と、言います。これを食べたら、王のお供などしたくなくなる。これを聞いた王様、感銘を受けます。自由に勝る喜びはない。

Majnun、この話、結構気に入ります。
おじさんといろいろ話をしているうちに、母を懐かしく思い出すMajnun。それを見て取ったおじさんは、彼をこの生活から救う為に母を連れてくる事を思いつきます。

。。。そして洞窟までやってきた母と再会。
母は、涙を流して喜ぶ一方、父が悲しみにくれたまま亡くなったと言い、いつまで他の男から隠れているのだ、蛇や蟻の中に踏み込めぬのだ、と母ならではの苦言を呈します。しかし、魂を拷問するのは止めなさい、お前の心は鉄ではありません、とも。

さすがのMajnunも、母よ、あなたの足は私の冠、私は(貝に例えて)あなたを苦しめる真珠です。と、反省しますが、結局これが自分の道と断ります。母は仕方なく帰宅。ほどなく、夫のもとへ旅立ちます。

Majnunは母の死を知ると、またその墓前で嘆きます。


Story Layla and Majnun : 26-33

2010-03-07 08:43:25 | 読書
Story Layla & MajnunStory Layla & Majnun
価格:¥ 1,140(税込)
発売日:1996-02

一方、Laylaはどうしていたか。
Laylaの父は戦に負けたのに嬉しそう。気違いMajnunを退けた事が嬉しくて仕方ないのです。Layla黙って話を聞き、密かに涙。

その後、Laylaの家は牢屋のよう。Majnunの歌は相変わらず巷に流れ、Laylaの父は相変わらず頑なに娘を嫁に出す事を拒んでいましたが、1番の求婚者Ibn Salamの弁舌爽やかさに負け、ついに結婚を許す事にします。

いよいよ結婚式。周りは幸せ一杯ですが、Laylaは1人悲しみに沈んでいます。テントを移って来たLaylaをIbn Salamは優しく迎えますが、Laylaなんと夜伽を拒否。Ibn Salamは我慢強く待ちます。ある時力でもぎ取ろうとしましたが、それでも拒否。Laylaを愛するIbn Salama、怒らずじっと待ち続けます。

その頃Majnunは世界を彷徨い、1年が過ぎてもLaylaが結婚した事すら知りませんでした。ある時、黒い駱駝に乗った男に出会います。彼をMajnunと認識した男は、LaylaはMajnunを裏切って結婚したと告げますが、あまりの彼の落ち込みように、詫びて本当の事、Laylaは尚もMajnunを待っていると教えます。

(ここで男がウソをつき通したら、Majnun救えたかもしれないのにねぇ。。。)

一方、Majnunの父。そろそろ天命を悟るお父さん、息子を最後に一目見たいと、驚異的な力を発揮して、砂漠に山に、海の近くも歩いて息子を訪ね歩きます。ようやく遊牧民から情報を得て彼が出会ったのは、・・・he writhed like a serpant, bare-headed, naked, expect for a scrap of leather round his loins....何か、これじゃまるで某ファンタジーで一世を風靡した某キャラクタ状態でございます~。

最初、父を識別すらできなかったその魔物のような生物、声を聞いてようやく認識。泣いて再会を喜びますが、正常な暮らしに戻る事はきっぱり拒否。父を一人帰してしまいます。

父はどうしても正常な世界に戻る事を拒否するMajnunを理解。ではこの世で会う事はもうなかろうと帰宅後、すぐに亡くなりました。

父が亡くなったと聞いて、墓に駆けつけ、一人で帰した事を大後悔のMajnun。泣くだけ泣いて、また山に帰ります。


Run!Run!Run!