10万光年+α

子供の頃からの夢を叶えるべく始めた天体観測・・・

望遠鏡パーツの機能

2007-02-14 14:16:46 | 機材
天体観測を続けると、色々解らなかった事が解ってます。

1)暗視野ガイドアダプター
望遠鏡購入時に一緒に買ったのですが使い方がわかりませんでした。ビクセンの担当者は、「追尾を正確にするにはこれが必要」との事だったので、これがあれば自動追尾の誤差を勝手に修正してくれる優れた機械なのか! って思っていましたが、スコープを覗くと赤いスケールが表示されるだけ・・・どうやら、スケールのセンターに星を導入して、そこからどちらにずれていくか、を確認する道具だったんですね。自動追尾の誤差は微妙なので、レンズを覗くだけでは即座にはどちらにずれているか判断が難しいのです。しかし、これを使えば星がずれていく方向がすぐにわかるので、その都度三脚を動かしたり、高度計を調整したりして星が動かなくなるポイントを見つける訳です。結構アナログなパーツだったんですね。

2)フィリップミラー
中を覗くと鏡が一枚ついています。真上にある星などを観察する場合、これを使うと横から楽ちんな姿勢で観測できます。しかし、使っていると本当の使用目的?がわかってきました。 写真のように倍率の違うアイピースを2個装着できます。まず、倍率の低いアイピースで星を確認し、そのまま倍率の高いアイピースを覗くことができる・・つまり、第二のファインダーとして使用できるんですね。しかし、このように装備を付け足していくと、その部分がどんどん重たくなります。さらにここにデジタル一眼が尽きます。重量的にすっごくバランスが悪いです。(望遠鏡の重心位置はこれ以上変えられないのです)

3)ドローチューブ(焦点を合わせる可動式チューブ)のネジ
このネジの存在を最近まで知りませんでした。ピントを合わせるときダイヤルを回してチューブを前後させるのですが、どうもがたがたする・・・高い望遠鏡なのに、安っぽい造りだな!って思っていましたが、このネジで止めなければいけなかったんですね。

コンポジット

2007-02-12 23:40:53 | その他
他の方の天文サイトなどを色々見ていると、どうやら1枚だけの写真で「完成」とはならないようです。暗い星を明るく写すにはある程度の露光が必要ですが、感度を上げて露光時間を増やすと、ノイズだらけになります。その上赤道義の設定が甘いと、星が流れてしまいます。それをデジタルでなんとかしょう、と言うのが「コンポジット」らしいのです。

コンポジットは、同じアングル同じ時刻の写真を何枚も撮って、加工ソフトでレイヤー状に重ねてノイズを低減し、明るさなどを再現する試みという事になるのでしょうか。人によっては、何千レイヤーもの写真を重ねてコンポジットする人もいます。どうやって短時間で何千カットもの写真を撮るのでしょうか・・・・どうやら動画撮影しているようなのです。なるほど、動画なら24/秒コマや30/秒コマだったりしますから、あっという間に何百何千ものカットを撮ることになります。

私はまだそのような設備や技術もありませんから、今回5枚の連続写真で試してみました。

上の写真は、ISO1600.60秒露出で撮ったオリオンです。下の写真は同じアングルで、ISO1600.10秒露出を5枚撮影し、Photoshopのレイヤーモードを「追焼き」にした上でトーンカーブで処理したものです。上の写真がノイズだらけなのに対し、下の写真は比較的きれいに見えませんか? 

今回、さらに60秒の露光でほとんど画像が流れない、と言う収穫も得ました。今後さらに精度を増していきたいと思います。

土星に挑戦

2007-02-11 23:05:18 | 惑星
今日は久々に晴天となり、さぞ星も良く見えるだろう・・・と思っていたのですが、やはり結構ガスが多くそれほどきれいな星空ではありませんでした。

それでも、とりあえず観測に臨んでみました。

今日は初めての惑星「土星」です。惑星も肉眼では金星以外ほとんど点にしかみえません。ですので、土星の輪などは写真でしか見たことがないのです。今土星は獅子座の首のあたりにいます。ファインダーで狙いを定めて25mmアイピースを覗くと、かすかに「楕円」をした天体が見えました。「これか!」今度は倍率の高い6mmのアイピースに差し替えてピントを合わせます。

ついに土星のその姿を捉えました。初めての土星はまるで空の天井に描かれた絵のようにそこに張り付いていました。しかし、白くしか見えない・・・なんとか写真に納めましたが、さらにピントの甘さからこの程度の仕上がりとなりました。とても土星の色や縞模様まで見えません。この望遠鏡ではこれが限界なんでしょうか。

1)土星:07.2.11 22:10
望遠鏡:ED81S 6mm接眼レンズ
ISO感度:800
露光時間:5秒
加工:Photoshop レベル補正

2)オリオン座:07.2.11 22:40
撮影:一眼レフのみ
ISO感度:800
露光時間:60秒
加工:Photoshop レベル補正

3)オリオン座大星雲:07.2.11 22:20
望遠鏡:ED81S 25mm接眼レンズ
ISO感度:800
露光時間:10秒
加工:Photoshop レベル補正

オリオンの大星雲はレンズを覗く限り、もっときれいに見えます。しかし、カメラにはほとんど写りません。何十秒も露光すると星が流れてしまうので、今のところこれが限界です。写真には星が数個写っていただけですが、画像処理でレベルを上げると、ノイズだらけですがこのような星雲の形状が現れて来ました。

red moon

2007-02-07 23:17:35 | 
今日も天気は薄曇り・・・
しかし夜になって東の空から赤い月が昇ってきました。昇ったばかりの月の光は大気の層を斜めに通過するので、その分大気の通過距離が長くなり、夕日と同じように赤くなる事が良くあります。シーイングも期待できませんでしたが、比較的きれいに撮れたのではないでしょうか。前回ISO感度800で撮影すると、ノイズが結構気になりました。今回は200で撮影しましたので、ノイズはまったくありません。

撮影日時:07.2.7 22:50
接眼レンズ:25mm
露光時間:3秒
ISO感度:200

自動追尾とピント合わせ

2007-02-06 11:36:46 | 機材
私は天体観測も写真撮影も素人です。ですので、解らないことだらけ・・・モータードライブの自動追尾も視野から外れにくくなったとは言え、下の写真のように10秒も露光すれば、星は迷走してしまいます。また、一眼レフのピント合わせもうまく行かない・・・目で接眼レンズを覗いている限り、ピントは結構きれいに合います。しかし、そこに一眼レフを取り付けると、再びピントを合わせ直す必要があります・・・・今度はカメラのファインダーを覗きながらのピント合わせです。目で見るのに比べてカメラのファインダーは遙かに画像が暗く、しかも液晶?のドットがもろに見えているような荒い画像で見えます・・・・どこでピントが合っているのか判断できないのです。まず、ピントが合わないと話になりません。

<写真の上:月>
撮影時間:2.6, 22:20
接眼レンズ:LV25mm
露光時間:自動(夜景モード)
カメラ感度:ISO800
画像処理:PhotoshopCS2
今回の月は比較的きれいに撮れた方だと思います。目でアイピースを覗くと、月の全景がきれいに収まっているのに、カメラを取り付けると月が視野からはみ出してしまいます。

<写真の下:シリウス>
撮影時間:2.6, 22:40
接眼レンズ:LV6mm
露光時間:10秒
カメラ感度:ISO800
画像処理:なし
まず、ピントが全然合っていません。レンズを高倍率にしすぎたのかもしれません。赤道義をもっと厳密に合わせる工夫が必要かも知れません。

チープな赤道儀構造

2007-02-05 17:02:19 | 機材
本格的に天体観測ができる最低限の機材・・・と以前書きましたが、使っていると色々不満が出てきます。

まず、赤道儀・・・厳密に星の位置を探すために不可欠な機材です。私が買ったのはビクセンGP2(¥38325)。がっしり頑丈には出来ていますが、肝心の方角と高度合わせは・・・? 一番重要なコンパスが付いていない! 水準器(水平を計る)は1cmほどのおもちゃのような物しか付いていない! 高度計は目分量で合わせるような単純な構造・・・これでどうやって正確な方向と高度を合わせるんでしょうか。(極軸望遠鏡を使用しないという前提で書いています)

<写真の1> コンパスが付いていなかったので、カタログにあった「GP2純正コンパス」を購入しました。商品が届いてびっくり! これまた1cmほどしかない、おもちゃのようなコンパス。これがなんと¥1575。
<写真の2>水準器。赤い丸の中に泡が入れば良いという事だが・・・ちゃんと水平が合わせられるとは思えない。
<写真の3>見えにくいのですが、ここに「N」の表示があります。これを正確に北に合わせろと・・・矢印もなければコンパスと連動した方角合わせの機材もなし。無理でしょう、これは。
<写真の4>高度メモリ。赤丸の所に▼印があります。これを観測地の緯度と合わせろと・・・肝心のメモリは2度づつの表記です。しかも▼印から5mm以上離れている・・・どうやって、きっちり34度54分に合わせるんでしょうか。

もちろん、高級な赤道儀にはGPSが付いていたりして、すごく厳密な合わせ方ができるんでしょう・・・でもそれは赤道儀だけで何十万もします。38000円の赤道儀で贅沢は言えないって言われるかもしれませんが、でも、38000円もするんですよ? もう少し設計に神経をはらってくれたら、この値段でももっと良い物ができそうな気がしますが・・・・

モータードライブの自動追尾

2007-02-04 15:07:57 | 機材
なかなかモータードライブによる天体の自動追尾ができません。
しかし、前日月を撮った時に気がつきました。基本的に望遠鏡の極軸方向が北を向いていなかった・・・・どうやらベランダで方位磁石を使うと10~20度西を指すようなのです。原因はわかりません。

星の追尾方法は以下の通りです。(間違いがあったらすいません)
1)モータードライブの赤経・赤緯の配線に間違いがないか確認する。(これを間違えると逆方向に望遠鏡が動きます)
2)水準器で望遠鏡の水平を合わせる。
3)赤道義の極軸を天の北極(北極星の近く)に正確に向ける。
 ※本来は極軸望遠鏡をセットし、それを覗いて北極星を探せば単純なのですが、北極星が見えないロケーションでは別の方法を取らなければなりません。
4)北極星が見えない場合、極軸方向を北に向け、高度メモリの数値を観測地域の「緯度」と同じにする。
5)ターゲットの星をファインダーで探し、モータードライブのリモコンスイッチを入れる。

コンパスの指す北が実はずれていた事がわかり、正しい北に(目測で)望遠鏡を合わせました。
その結果、以前は1分ほどで月などが視野から外れていたのが、10分経ってもちゃんと視野に収まっているではないですか! これは大きな進歩です。通常暗い天体を露光撮影するにしても、10分も20分もするのはめったに無いことらしいです。どんな高性能の追尾装置でも、どうしても天体の円運動などが起きてしまい、長時間の追尾は難しいそうです。(ビクセン担当者談)
ですので、1分以内の露光を前提にするなら、この程度のあわせ方で大丈夫かもしれません。

次回シーイングの良い日に月以外の天体で試してみます。

最近のファインダーは・・・

2007-02-03 21:56:47 | 機材
子供の頃、おもちゃのような天体望遠鏡にも小型望遠鏡型のファインダーは付いていました。ただ、3カ所のネジで固定されているだけだったので、ファインダーの向きと望遠鏡の向きを正確に合わせるのは至難の業でした。

今でもファインダーは低倍率望遠鏡を天体望遠鏡の子供のように取り付けた状態のものが多いようです。しかし私が買ったED81Sにはスポットファインダーという物が付いていました。最初、あれ? この望遠鏡ファインダーがない! 不良品か?っておもいましたが、どうやら、この近未来的?な代物がファインダーだったんですね。

ファインダーの手前からはレーザー光線みたいな光が前方へ照射され、それを凹面鏡を兼ねたレンズが反射する仕組みになっています。不思議な事に目を近づけて覗かなくても、どんな角度から見ても、この赤い点が同じ位置を指して居るんです。結果、この点にターゲットの星を合わせれば望遠鏡を覗いてもそこにその星が入っている・・・と言う事になっています。

最近のファインダーってすごい。

一眼デジタルを使って・・・

2007-02-03 21:44:40 | 機材
私が使っているPENTAX ist DL2です。
なぜ一眼レフにしたかですが、安いデジカメでも撮影できるよう、オプションパーツが販売されています。しかし、通常のデジカメではバルブ撮影(シャッタースピード解放)ができないんです(できるものも中にはあるかもしれないが)。写真を撮るなら、ちゃんとしたカメラで・・・と思ったわけです。一眼レフであればオートフォーカスの他にマニュアル撮影もできますし、自分の好きな露光時間で撮影ができます。

写真は望遠鏡にカメラを取り付けた所です。ジョイントとして、別売りのTリングとカメラアダプターSXを使っています。

月に再挑戦

2007-02-03 21:35:36 | 
先日失敗した月の撮影に再度挑戦しました。
結果、惨敗・・・要因は、やはりシーイングでした。写真がぼけているような、波打っているような感じに見えますが、大気の揺らぎがひどく、写真が撮れるような状態ではありません>< 風が強いのも揺らぎを大きくしている原因かもしれません。
月がゆがんで見えますが、これは満月を少し過ぎ、月が欠けてきているためです。