パリから帰って、まだ時差ぼけが続いている。そのお陰で、普段は見られないような深夜・早朝の番組などを見ることがあり、ひとつの楽しみにもなっている。今回はNHKで安藤忠雄(建築家)と奥田碩(経団連会長)がイタリアの都市を訪ねて、都市づくりについて語り合うという番組を偶然に見た。お話の内容は余り新しいことはなかったが、今回の旅行で気付いた空の澄んだ蒼と雲の美しさに改めて目を引かれた。
番組では地元に根付いた活動をする人、地元を愛する人などを紹介していた。経済成長が国家目標となっていた時代に、人は都会に流れその根を失い、家庭は崩壊せざるを得なくなったが、今その反動が来ているのだろう。人間の幸せのひとつのあり方が、その対極にもあるのではないかと考える余裕が出てきたのだろうか。私の若い時には到底考えられなかったが、親子代々同じ職に就き一緒に仕事をしている姿を見ると、そういう生き方もまた楽しいからずや、などと想像することが最近よくある。
日本に帰った日の夕方(?)には、うとうとしながら「食彩浪漫」という番組でステラ・マリスの吉野建の生き生きした姿を見る。つい最近パリで会っていたので不思議な気持ちになった。
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今日の写真には、中世の町での週末の結婚式の集いが写っている。