先日のギュスターヴ・クールベの展覧会 (17 avril 2005) でこの絵画展のことを知る。南仏モンペリエのファーブル美術館 (Le Musée Fabre de Montpellier) 所蔵作品が展示されているという 「誘惑の17-19世紀フランス絵画展」 を見に、新宿の損保ジャパン東郷青児美術館へ出かけた。もう杉の花粉は終わり今はヒノキとのことだが、さっぱりよくならない中、Tété の À la faveur de l'automne (NHK-TVのフランス語講座で紹介されていた)を聞きながら。。
今回の展覧会のポスターに、クールベの「出会い、こんにちはクールベさん (La Rencontre ou Bonjour Monsieur Courbet)」 が取り上げられているのも興味を引いた。また、モンペリエといえば、フランスで訪れたことのある3都市のひとつであることも繋がりを感じたのかもしれない。もう18年も前になるのかと驚いているが、地中海に面した La Grande Motte というところで開かれた会に参加する前に立ち寄った。清潔で、歴史を感じさせる大学都市とともに、地中海沿岸の開放的な雰囲気が今でも忘れられない。何を思ったのか、読めもしないフランス語の専門書をこの町で買っていた。ちなみに、他の都市はパリ (juillet 2003) と7-8年前にドイツから入ったストラスブール (Strasbourg) である。パリ以外は英語を話す旅行者であった。
今回の美術館は42階にあるので見晴らしがよく、東京の街が眼下に広がる。気持ちよく中に入る。静かに日曜の午後を楽しもうという人や何かの課題でも与えられているのか、メモを取りながら見ている若い人などがいて、なぜか気持ちが清らかになる。この展覧会では、人物画より風景の中に描かれた昔の人の生活や神話の物語などに思いを馳せながら見ていた。その風景の中に入っていこうとしていた。こうして見ていくと、以前には全く興味を引かなかっただろう絵も楽しみながら見ることができた。また、絵の題名をフランス語で軽く発音しながら見て回るのも密かな楽しみになることを発見。
帰りに作品集を買う。クールベ展の時 (17 avril 2005) とは異なり、本のプリントは実物に到底及ばないことを感じた。これが普通だろう。その時の体調が関係していたのかもしれない。
昨日この展覧会行ってきました。
クールベがどうして天使を描きたくなかったのか
なんとなく流れから分かったような気にさせられました。