初めてみすゞの詩に出会ったのは 次女が小学校3年生の時です。シスターが父母会の時に 教科書にも採用されているみすゞの童謡のほかに いくつかの詩も紹介してくださり その優しく祈りのように心に響く詩に感動したのです。それからというもの 金子みすゞ展 が開催されるたびに訪れています。数年前山口県の仙崎を訪れた時もあちらこちらで みすゞの世界と出会えて感動したのでした。家にある童謡詩集は全部読んだはずなのに展示会では 月日貝 という詩に また みすゞのこころの宇宙を感じました。
みすゞコスモスの世界はやっぱり素敵♪ みすゞの童謡詩集は何冊も持っていますが、矢崎節夫氏監修の「生誕100周年 金子みすず」という本を今回も購入しました。ビデオライブラリーでは 矢崎氏と今は70代になられる みすゞのお嬢様のふさえさんとの対談を見ることもでき、3歳で母親を亡くしたふさえさんの思いや、矢崎さんがよみがえらせくれたことによって、それまでは あまり話題にすることもなかった母親の才能や、娘である自分への思いや優しさに出会えて心から感謝しています。というようなお話も聞けて涙がでてしまいました。みすゞの世界である みすゞコスモス が 今日、多くの人に親しまれることは、みすゞ自身にとっても信じられない奇跡なのでは・・と思うのでした。そして もしみすゞが現在に生きる女性であったら あんなに悲しい最期になることもなかったのでは・・と思わずにはいられません。
みすゞ(本名テル)は、1903年(明治36年)山口県仙崎町(今の長門市)に生まれ、大正末期に優れた作品を発表し、西條八十に「若き童謡詩人の巨星」と称賛されながら、26歳の若さで3歳の娘を残して自らの命を絶ちました・・。半世紀を経て、童謡詩人、矢崎節夫氏の努力により、現在、再び注目されるようになったのです♪
代表作は、「みんなちがって、みんないい」という言葉が素敵な わたしと小鳥とすずと―金子みすゞ童謡集
「見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ」
と見えないものの本当の美しさ、大切さをうたった 星とたんぽぽ
どんな小さなものにも 命のある大切さをうたった 大漁
などなど・・・どの詩からも優しい祈りのこころ、さびしいこころ、など心の愛にあふれ、祈りのうたのように心に響くのです。