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元ゲームプランナーという、しがない肩書きだけが取り柄のゲームブログ。生ラジオの告知が中心で、たまにテキスト対談を更新中!

DS『無限のフロンティアEXCEED』 ファーストインプレッション

2010年02月25日 17時33分44秒 | 【旧】購入・レビュー話
 

無限のフロンティアEXCEED(エクシード) スーパーロボット大戦OGサーガ
対応ハード : DS
発売元 : バンダイナムコゲームズ
開発 : モノリスソフト
発売日 : 2010/02/25
希望小売価格 : 通常版 6,279円・限定版 9,429円(共に税込)
ジャンル : RPG
プレイ人数 : 1人(セーブデータ3つ)
CERO : B(12歳以上対象)

※約3時間ほどプレイしてのインプレッションです。


●無限のフロンティア、EXCEED(限界を超えて)進化!
今作は、2008年に発売された『無限のフロンティア スーパーロボット大戦OGサーガ』の続編となるタイトルです。
バンプレストの『スーパーロボット大戦OG』シリーズと関連の深いシリーズ作品で、簡単操作でアクション制の高いバトルが特徴のRPGです。

元々は、次元の壁によってさえぎられ、複数の世界が存在した「エンドレス・フロンティア」。その次元の壁を唯一行き来できる「クロス・ゲート」を暴走させようとしている存在がいました。しかし、前作の主人公ハーケン・ブロウニング達の活躍によってそれは阻止され、結果として「クロス・ゲート」は崩壊。次元の壁も消滅し、複数に存在していた世界は混ざり合って、1つの世界に融合しました。(ここまでが前作の話)
1つの世界となった「新生エンドレス・フロンティア」。そこで、新たな物語が始まります。


●基本的なゲームの流れ
内容自体は、王道なRPGです。グラフィックは全て2Dで、古き良きシンプルな構造です。ゲームの進め方も王道で、シナリオを進めつつ、戦闘でレベルアップしたりお金を稼いだりしていきます。

Aボタンを押すと、話しかけたり調べたり出来る他、破壊できそうな岩などを破壊することができます。たまにアイテムが獲得できる時もあるので、できるだけ壊せるものは壊していきましょう。
また、ハシゴなど掴(つか)んで登れるものについては、Aボタンを押しっぱなしで掴んで移動することができます。Aボタンを離すと落ちます。わざと落ちて、下にあるハシゴに掴まるということもできます。


●戦闘について
このシリーズ作品の大きな特徴で、操作は簡単ながらアクション制の高いバトルです。バトルの流れ自体は、アクティブターン制(敵味方入り混じって、順番に行動)ですが、戦闘はAボタンによる通常攻撃で「攻撃を繋げていく」ことや、「他のキャラクターとの連携」を上手く取ることが大切になります。

◆通常攻撃について
あらかじめ通常攻撃技のリストを設定しておき、戦闘時はAボタンを押すごとに、設定した順に攻撃を繰り出します。相手を地面に落とさないように連続で攻撃を当てれば、コンボとなりヒット数が増えていきます。攻撃に必要な「COM」というパラメータが増えるなど地味にいいメリットがあるので、できるだけ多くのヒット数を出しましょう。(「COM」についてはもう少し下で説明)

今作からは、攻撃のリストをA~Cの3種類まで作成しておくことができるようになりました。
攻撃する前にYボタンで、どのリストの順番で攻撃するかを選ぶことが出来ます。慣れてきたら、敵のタイプによって対応を変えられるよう複数のコンボリストを利用するといいでしょう。もちろん、面倒くさいという人は1つだけ利用しても問題ありません。

そして、攻撃には「COM」というパラメータが必要になってきます。それぞれのキャラクターは戦闘開始時に「100%」のCOMを持っており、攻撃するたびにそれに応じてCOMが減ります。COMは出番が来たときに50%回復しますが、COMを多く消費する攻撃ばかり使用していると、COMが足りなくて2回目以降の攻撃回数が少なくなったりしてしまいます。注意しましょう。「防御」で攻撃をしないようにしてCOMを溜めるという作戦も、アリです。

◆フロンティアゲージを溜めて、必殺技!
攻撃を当てたり、特定の条件でフロンティアゲージがたまっていき、満タンになると攻撃中にYボタンで必殺技を使用できます。(物語が進むと、Xボタンでも使用できるそうです)
今作では、単体に対しての必殺技だけでなく、新たに複数の敵に対しての必殺技があるようです。

◆前衛キャラ・後衛キャラ・サポートキャラ
「前衛」のキャラクターは、いわゆるメインで戦闘を行うキャラクターです。「後衛」のキャラクターは、メインでは戦いませんが「援護攻撃」「援護防御」などを行えます。(※戦闘中、後衛キャラを前衛キャラと交代することもできます)
「サポート」のキャラクターは、前衛のキャラクターの誰かに設定しておくことで、サポート能力が付加したり「支援攻撃」として攻撃することができます。

◆様々な連携
Aボタンで攻撃をしている途中で、メインで攻撃する前衛キャラを変えたり、後衛・サポートキャラによる援護攻撃ができます。

・十字ボタン左…現在攻撃しているキャラと、次の出番である前衛キャラが入れ替わり、さらなる攻撃が可能になります。(ただし、次の出番が敵キャラの場合は不可)
・十字ボタン右…(援護攻撃するキャラの)「SP」というパラメータを消費して、後衛キャラによる「援護攻撃」が行われます。援護攻撃は、後衛キャラの並んでいる順番に行われ、1回目は1番の後衛キャラが。2回目は2番の後衛キャラが…援護攻撃を行います。SPがない場合は援護できません。
・十字ボタン上…サポートキャラによる「支援攻撃」が行われます。あらかじめ、前衛キャラに対してサポートキャラを「支援」として設定しておき、その前衛キャラが攻撃している時に、支援攻撃ができます。支援できる回数は限られています。

◆アイテムや精神コマンドを活用
プレイヤー側の出番が来たら、攻撃を行う前に、アイテムを使用したり精神コマンドを使用したり出来ます。精神コマンドには各キャラクターごとに様々な能力のものがあり、使用するには「SP」というパラメータを消費します。アイテムや精神コマンドは、1度に何度でも使用できます。
また、攻撃技の確認やコンボリストの設定をし直したりも出来ます。

◆援護防御について
後衛キャラがいる状態で敵キャラの出番になった時、「援護防御」を使用するかどうかの選択肢が出てきます。使用すると、攻撃を受けようとしていた前衛キャラと、後衛キャラが入れ替わり、代わりに攻撃を受けます。
ここでポイントが1つ。援護防御が終わっても、入れ替わった状態はそのままになるため、後衛キャラで援護防御として出てきたキャラが、今度は前衛キャラとして戦うことになります。防御したら引っ込むわけではないので、勘違いのないように。

◆強制回避について
前作をプレイしていた人なら、きっとウザかったであろう「強制回避」。こちら側が攻撃中に敵キャラを地面に落とすと一定の確率で「強制回避」が発動し、こちら側の攻撃を強制的に終了させてしまいます。
今作では少々システムが変わりまして、「Eゲージ」というものが出てきます。Eゲージは様々な条件で増えたり減ったりして、これが満タンになってしまっていると、敵キャラが一定確率で「強制回避」を使用する…という感じになりました。つまり、Eゲージがたまらない間は安心というわけです。また、確率は敵キャラの強さによって異なり、その確率もEゲージの上に表示されるので、分かりやすくなりました。
連続攻撃を行うとEゲージが減るようなので、そこらへんを上手く利用して、満タンにならないようにできれば、GOODです。

そしてもう1つ。今作からは、こちら側も「強制回避」ができるようになりました。
攻撃を受けているキャラクターの「HP30%以下」になり、かつ「フロンティアゲージが50%以上たまっている時」にAボタンを押すことで、フロンティアゲージを50%消費して「強制回避」を発動できます。ただし、必殺技など一部の攻撃では強制回避できないので、一瞬の判断力が重要です。
また、フロンティアゲージは先ほども説明しましたが、満タンになると必殺技が使用できます。必殺技でドカンといくか、保守として「強制回避」に利用するか…これもまた重要なポイントです。


●特典・限定版「LIMITED EDITION」
(※以降、画像をクリックするともう少し大きな画像が見れます)
こちらは、予約特典のスペシャルドラマCD「無限の扉絵」です。
このシリーズ作品の元となる『スーパーロボット大戦OG』との絡みがあるストーリーを音声で楽しんでいただけるものです。

ちなみに前作でも同じ特典がありましたが、実はまだ見ていないんですよね…。なんか、キョウスケの笑い声が怖かったとか聞きましたが、それもまだ確認せずじまいです。
まあ、見なくても本作は楽しめると思いますが。


で、こちらが限定版となる「LIMITRD EDITION(リミテッド エディション)」です。
比較用に、横にDSi本体を置いてみました。


開くと、こんな感じです。面積が3倍になりました。デカいって(笑)


左から順に紹介。
まず、設定資料集や開発スタッフによるインタビューが載っているファイルです。サントラCDの曲名も、こちらに書いてあります。
ゲーム開始前に見ると、見たことがないキャラとかがいてネタバレになるので、クリア後か終盤になった頃に楽しむようにしましょう。


そして、今シリーズ作品の全てのBGMが収録されたサウンドトラックCD2枚組みです。
上がDisc1で、前作の全40曲を収録。下がDisc2で、今作の全44曲を収録しています。前作のキャラクター用のBGMも、今作ではほとんどが再アレンジされているみたいなので、原曲的には被っているものがわりと多いです。


そして、DSカードケースです。6枚収納できるようです。
ま、私はサントラ目当てでしたので開封はしないでしょうけど(笑)


◆partygameの評価◆…89点(100点満点)
グラフィックの進化のみにあらず

戦闘アニメーションのクオリティアップに目が行きがちですが、わりと細かい点もいい感じに変わっていて、全体的に手触りが良くなったように思います。フィールドから戦闘への入り方がスムーズだったりと、全体的なテンポもさらに良くなっています。
軽く、前作で挙げていた気になる点を振り返ってみると…

・次に行くべき目的地がちゃんと会話シーンを見ておかないと分からない
→メニュー画面に「状況確認」という項目があり、それで現状を確認できます。
・装備が、選択しないとパラメータの変化が見れないので不便
→一覧で確認できるようになっていますし、お店での購入画面でも細かく確認できるようになりました。
・ボス戦が唐突に発生することがわりと多い
→まあ、これは変わりないですが…代わりに、セーブポイントがかなり増えたように思います。

セーブポイントが増えた点については、まあ…携帯ゲーム機であるということもありますし、難易度は相変わらず大味…というか、油断していると本当にコロリとやられちゃうので、セーブポイントが多いこと自体は別にいいかな~と思います。
あと、アイテムや精神コマンド使い放題も相変わらずなので、アイテムを買いだめしておけば、どうにかなります。

そして、戦闘アニメーションのクオリティは高くなりましたが、基本的なシステムはやはり前作とそこまで大差ないので、恐らく…また終盤になると、戦闘に飽きてきて逃げまくることになるかもしれません。また100%逃走できるようになっていればいいんですが…。
しかし、こちら側も「強制回避」ができるようになった点はいいですね。前回は何となく「敵だけの特権」って感じがして、ちょっと気分のいいものではありませんでしたから…。しかも、フロンティアゲージを消費するという仕様にすることで、攻撃と防御、どちらを重視するか?という戦略性も生まれました。うまいこと、まとめられたのではないと思います。

そして、キャラクターも相変わらずという感じで…むしろ、前作をプレイしている身としては、ある意味安心?な感じです。特にアシェンの毒舌ぶりには拍車がかかり、登場から30秒で大爆笑してしまいました(笑)
まあ、ムダに「エロティック」な点も相変わらずなので、前回と同様、苦手な人は苦手なタイプです。


前作を準拠しつつも細かい配慮がそこそこ行き届いた感じがあり、また、ウリである戦闘シーンは「こういうものだ!」という割り切りぶりをそのままに、グラフィックの進化と微妙にシステムの追加がされ、結果として前作よりは遊びやすく、かつ面白くなってくれているように思いました。それでも、まだ完全ではないと思いますけどね。
ストーリーも完全に続きのものなので、できれば前作をプレイしてから今作を楽しんでもらいたいです。あと、さらに言うなら『スーパーロボット大戦OG』や『OG外伝』も、ね。

シナリオクリア後、セカンドインプレッションを書きます。


関連記事:
DS『無限のフロンティア スーパーロボット大戦OGサーガ』 ファーストインプレッション(2008/05/31)
DS『無限のフロンティア スーパーロボット大戦OGサーガ』 クリア後のセカンドインプレッション(2008/06/17)

その他のタイトルの評価は、こちらからどうぞ

※ストーリー内容など、ネタバレになるコメントはご遠慮ください。
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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
本当にEXCEEDですね。 (ダイヤ)
2010-02-25 20:54:11
こちらは今届くの待ってます。PV頃からマップとアニメーション共に前作からかなり上がってます。
援護防御やこちらも使いたかった強制回避も出来る様にしてくれたのは嬉しいです。要望も多かっただろうしゲーム性も上がったと思います。
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Unknown (partygame(管理人))
2010-02-25 22:57:11
>ダイヤさん
確かに、フィールドマップのクオリティも上がっていましたね。
前作のものを参考に、さらに描き込んだといったところだと思いますが…いい意味で、前作を活かした進化ができているように思います。
援護防御は今のところ後衛キャラがいないのでまだ何とも言えませんが、強制回避はすごくありがたいです。ただ、それに頼るあまり必殺技を使用する機会が少なくなりがちで…そこはなかなか悩みどころです。せめて1人に1回は戦闘アニメーションも見ておきたいですし…ね。
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Unknown (リー)
2010-02-27 23:37:11
 ボクも昨日やっと届きましたよ

 プレイしてまだ5時間ほどですが、ここまで期待通りな続編も珍しいですねw
 MAPの綺麗さには驚きました。もともとストーリー上、特に気になるものでもありませんが、それでもこれほど綺麗になると「おお~」と感心せずにはいられませんねw

 前作のキャラが(今のところ)軒並味方になるのもすごく嬉しいですね。個性的で、個人的に気に入っていたキャラもいたので、彼らが援護してくれると感無量ですよ♪

 まさに、EXCEEDですねw

 ただ、やり方が悪いのか分かりませんが、どうも敵が強い気がします。おっしゃるようにセーブポイントは多いのですが回復ポイントが無く、雑魚戦で弱っているときにボス戦に突入→アイテムを買い貯めるほど金もなく全滅、というのを2,3回しています(汗)前作は序盤で吸キュオン?の不意打ちを除いてそこまで苦戦した記憶はないのですが…ボス以外の雑魚を倒してからボスに取りかかるタイプなんですが、雑魚を必死で倒したあとの増援はきつかったですね(苦笑)
 まあ楽しめてますし、些細な問題ではありますが
返信する
Unknown (partygame(管理人))
2010-02-28 08:36:47
>リーさん
確かに、ダンジョン内で回復ポイントはないですね。私の場合は、ザコ戦で消耗した場合は、後衛キャラの精神コマンド「信頼」を使用して常に回復していますが…「信頼」持ちがいない間は、けっこう苦しいかもしれません。

あとは、必殺技を使いたいというウズウズする気持ちを抑えて、フロンティアゲージを「強制回避」専用として徹底するのも1つの手段です。それがあるのとないのでは、やっぱり大きいですからね。事実、私は最初からほとんど「強制回避」専用になっちゃっています(笑)
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