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元ゲームプランナーという、しがない肩書きだけが取り柄のゲームブログ。生ラジオの告知が中心で、たまにテキスト対談を更新中!

3DS『新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女』 ファーストインプレッション

2013年06月29日 11時21分29秒 | 【旧】購入・レビュー話
う~む。ギルド長の声が、どうしても『龍が如く』の桐生にしか聞こえないんだな~(笑)




新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女
対応ゲーム機 ―→ ニンテンドー3DS
発売日 ―→ 2013/06/27
希望小売価格 ―→ パッケージ版 = 6,279円/ダウンロード版 = 5,300円(ともに税込)
ジャンル ―→ 3DダンジョンRPG
プレイ人数 ―→ 1人
CERO ―→ B(12才以上対象)
 └→ CEROに影響した内容 ―→ セクシャル・暴力




■====== 簡単なご紹介 ======■

人気の3DダンジョンRPG『世界樹の迷宮』シリーズの最新作。シリーズ5作目です。
このジャンルの原型とされる『ウィザードリィ』のような歯応えある難易度バランスを受け継ぎつつも、現代風のデザインや幻想的な曲など、現代のユーザーに親しみやすい姿に彩られています。

最新作にしてタイトルに”新”と付いている今作は、自分で職業を選んでキャラクターを作成していたこれまでのシリーズと違い、既存のキャラクターが色々と登場し、彼らを取り巻く物語を軸にして進めていく形となっています。また、初代『世界樹の迷宮』のリメイクも「クラシックモード」として収録されています。

ちなみに、メインとなる「ストーリーモード」と、初代リメイクの「クラシックモード」は、同時にプレイすることができません。
今回、私は「ストーリーモード」からプレイしていますので、そちらを中心に紹介と感想を書かせていただきます。

◆== ざっくりとしたプレイの流れ ==◆
基本は、オーソドックスな3DダンジョンRPGです。ミッションやクエストといった依頼をこなしつつ、ダンジョンを進んでいき、戦闘などを重ねて強くなっていき、どんどん下の階層を目指していきます。
しかし、地図はありません(地下1階だけはほとんど完成状態)。下画面にある地図に、タッチ操作で自分が線を引いたりアイコンを置いたりして、地図を作っていく必要があります。

また今回は、メインダンジョンである「世界樹の迷宮」のほかに、ストーリーのカギを握る「遺跡ダンジョン」も登場します。状況によっては、遺跡ダンジョンを優先して攻略しないといけない場面も出てきますが、基本的なプレイスタイルは、メインダンジョンと同じです。

◆== スキル成長システム ==◆
経験値をためてレベルアップすると、基本能力が上がるだけではなく、スキルポイントが手に入ります。
各キャラクターにはそれぞれ様々なスキルがあり、スキルを割り振っていくことで覚えたり、レベルアップして性能が上がったりします。少しデメリットを負えば、スキルを割り振り直すこともできるそうですよ。

◆== グリモアの石 ==◆
戦闘中、各キャラクターでそれぞれ、たまに「グリモアチャンス」というのが発生します。これが発生した戦闘に勝利すると、一定確率で「グリモアの石」というのが手に入ります。
そのままでは使用できませんが、拠点に持って帰って鑑定することで中身が分かります。この石には様々なスキルが付いており、これを装備することで、既存のスキルとはまた別のスキルを持つことができるわけです。

また、この石は「合成」することも可能です。
といっても、ここでいう「合成」というのは、強くしていくという感じではなく、スキルを選定するためのものだと思ってください。

「ベースとなる石」「合成する石」「触媒にする石」をそれぞれ選択して、合成します。触媒にした石は消滅します。
合成すると、「ベースとなる石」のスキルと「合成する石」のスキルのなかから、残したいスキルを選択します。残せる数は「ベースとなる石」のスキルと同じ数だけです。選択したら、合成完了です。
ようするに「ベースとなる石」は、スキルの数が多い石を。「合成する石」は、自分が使いたいスキルのある石を。「触媒にする石」は、いらない石を選ぶといいということです。たぶん(苦笑)

◆== ギルドキーパー ==◆
主人公たちのギルドの、拠点となる場所。そこにいる管理人のことを「ギルドキーパー」と呼びます。
ギルドでは、アイテムの出し入れやグリモアの石の管理、探索準備などができます。「探索準備」を選択して飲み物を飲むと、次に街へ帰ってきた時まで続く特殊効果を得ることができます。
また、ギルドキーパーから依頼をお願いされることも。探索準備をしたり、依頼をこなしていくことでギルドキーパーの新密度が上がり、たまにアイテムをもらえたりすることもあるそうですよ。

ちなみに。拠点では「追加データ出力」というのがあります。現在のプレイデータをSDカードに作成するというもので、これはバックアップという意味合いではなく、将来的な利用を見据えてのものだそうです。
ようするに、今後のシリーズ作品などで引き継ぎシステムがあったりした場合、出力しておけば何らかの特典があるかもしれないということでしょうね。たっぷりプレイして遊ばなくなりそうになったら、出力しておくことをオススメします。

◆== ギルドカード ==◆
パーティメンバーやリーダー、ざっくりとした戦績などが記されており、すれちがい通信でお互いに見せ合ったり、QRコードを発行して不特定多数の人に公開することができたりします。
これらも、拠点でおこなうことができます。すれちがい設定も、お忘れなく。

◆== 設定について ==◆
設定メニューで色々変えられるようなので、一応全部書いておきます。

 ・曲/効果音/キャラクターボイス、それぞれの音量バランスを設定。MUTE(OFF)にもできます。
 ・通常時/戦闘時、それぞれのメッセージ速度の設定。
 ・戦闘中の、キャラクターアニメーション/オート戦闘時/Aボタンを押している時、それぞれの速度を設定。
 ・カメラ操作の設定。今作では、地図が全体表示になっている時にスライドパッドで周りを見渡せます。
 ・地図のマッピングの設定。「ON」にすると移動した床が自動で塗られます。「OFF」にすると塗られません。「AUTO」にすると、床だけでなく壁も反映されます。
 ・フィールドでの移動速度の設定。従来は、Bボタンを押しながら移動で走りますが、逆にBボタンを押していない時に走るようにもできます。
 ・宿泊した時に自動でセーブするかどうか?の設定。
 ・Lボタンを、Aボタンと同じ役割にするか?という設定。Lボタンだけ使用できる形にもできますし、両方とも利用できる形にもできます。
 ・難易度が「ピクニック」「スタンダード」「エキスパート」の3段階で設定。いつでも変更できます。
 ・BGMを「OLD(初代『世界樹の迷宮』そのまま)」と「NEW(初代のアレンジ曲)」から選択できます。

ま、これで自分の楽しみやすいスタイルを確立するといいでしょう。



■====== partygameの感想 ======■

=良い  =まあまあ or ちょっと気になる  ×=悪い

◆=== 参考データ ===◆

 購入価格 ―→ 5,136円(税込・新品)
 プレイ時間 ―→ 約12時間
 プレイ内容 ―→ メインダンジョンは地下9Fまで到達/遺跡ダンジョンは1エリアぶん攻略(難易度はスタンダード(ノーマル)でプレイ)
  ※「クラシックモード」はプレイしていないので、今回は感想を書きません。
 過去のシリーズ作品 ―→ 初代と『II』、そして『IV』の体験版をプレイしたことがあります。(シナリオクリアはしていません)


○ ―→ コツコツ続けたくなる魅力と、緊張感のあるバトル。幻想的な世界観は健在。
手さぐりで地図なき迷宮を進んでいって、プラス自分でも地図に色々付け足していく。この冒険している感じが、たまらないんですよね。
レベルを上げるのはもちろんですが、素材を持ち帰って売ることでお店が充実していくという流れも、いつも通り。プレイヤー自身だけではなく、周りの環境をも自分自身で徐々に変えていくというのもまた、いいですね。しかも、流れは単純明快ですし。

あと、戦闘の難易度が高いのも、何だかんだで健在。
今のところ全滅はしていないので、過去のシリーズ作品と比べると多少なりとも難易度が抑えられているかもしれませんが、おそらく、既存のキャラクターによるパーティバランスが良いから、というのも影響しているでしょうね。
私は今のところスタンダードがちょうど良いですが、スタンダードで物足りないなら、さらに高難易度の「エキスパート」にすればいいだけのこと。難易度は、いつでも変えられますので。

幻想的な世界観も相変わらず。雰囲気もそうですが、アレンジされた曲もいいですね。
人によっては多少くどいアレンジに聞こえるかもしれませんが、そういう人は設定で原作バージョンにしたらいいでしょう。

○ ―→ テンポの良さも健在。
とりあえず、読み込みは皆無に等しいです。セーブ時だけちょっと長いですが、私は許容できる範囲でした。
戦闘も、3Dグラフィックになってからどうなんだろ?と思いましたが、心配なし。設定次第で、演出重視にもできますし、テンポ重視にもできます。

○ ―→ とにかく、かゆいところに手が届いています。
とりあえず、設定で色々変えられますからね。ありがたいです。
とにかくテンポ重視にしたいのなら、戦闘時の速度設定を全て一番早いのにすればいいですし、地図を作るのが面倒ならオートマッピングを。難しいと感じたなら難易度を変更。ヌルいと感じたときも難易度変更です。

あと、ある程度地図を完成させて次の階への階段が見つかった時に「フロアジャンプ」が使えるようになり、地図上の上り階段・下り階段にタッチすると、そこに瞬間移動できるようになります。
ここは賛否あるかもしれませんが、個人的には嬉しいです。未知の世界を探索するのが面白いのであって、すでに探索しているところを何度も通るのは面倒っていう人も多いでしょうから。

○ ―→ キャラクターが、なかなか魅力的です。
基本、主人公は会話しない(メッセージが流れないだけで、ボイスは有り)ですが、その他のキャラクターはガンガン喋ります。ボイスは基本、簡易ボイス(メッセージを全て喋るのではなく、一言だけ喋る的な感じ)だけですが、テンポと臨場感の両方を重視するためには、これくらいがちょうど良いでしょう。全部喋られると、それはそれでテンポ悪くなるので。

本来のシリーズでも、いわゆるナレーション的なメッセージが多かったので、そこに既存のキャラクターが絡んできても、違和感はありませんでした。想像の余地があるか無いか?くらいの話でしかありません。
あとは結局、キャラクター自体が気に入るかどうか?って話ですが、そこそこノリはいいですし、そこまでクセの強いキャラクターはいないので、大抵の人になじんでいただけるんじゃないかと思います。むしろ、性格に一番クセがあるとしたら、ヒロインのフレドリカだったりして(苦笑)

ちなみに、オプションでボイス音量をOFFにできるので、ボイスがイヤな人も安心です。

○ ―→ 戦闘においても既存のキャラクターしか使えないのは、賛否ありそうですね。
ちなみに個人的には、今回のほうが楽しめています。というのも…先ほど「あまり苦労していないのは、既存のキャラクターによるパーティーバランスが良いからかも?」という話をしましたが、これまでは自分でパーティを作成する必要があり、理想のパーティを作ること自体が大変だった印象でした。
もちろんそれも魅力の1つなんですが、個人的にはそのパーティ次第で、ただでさえ難易度の高い戦闘がさらに高くなる恐れがあることを考えると、なんか面倒くさいな~と思っちゃったんですよね。むしろ、それが初代や『II』をクリアできなかった理由かもしれません。
今作では、既存のキャラクターによるバランスの良いパーティーでプレイできるので、誰でも理想的なメンバーでの戦闘が可能になるという意味で、私はこちらのほうが良かったです。

もちろん逆に、これまでのシリーズをやり慣れている人だったら、自分で自由にキャラクターを作れなかったり、ましてや既存のキャラクターのなかに好きな職業がいなかったり少なかったりすると、「え~」って思っちゃうでしょうね。その気持ちも、すごく分かります。
とはいえ、”新”世界樹の迷宮なんですから、”新じゃない”世界樹の迷宮をやり慣れている人にとって違和感のある要素が入ってくるのは、仕方のないこと。ここが、購入するうえでの大きな判断基準になるでしょうね。

○ ―→ 「グリモアの石」は、いいアクセント。
最初、理解するまでちょっと戸惑っちゃいましたが、理解してしまえば至って単純。ようするに、キャラクターのスキルをこれで補えるというもので、理想的なグリモアが出たら装備する。合成を利用すれば、自分が使いたいスキルだけ付いた石を作れる。ただそれだけです。
ちなみにこれを利用すれば、そのキャラクターが本来装備できないはずのものが装備できるようになったりもするので、攻撃力の高い回復要因とかも作れちゃいますよ。

△ ―→ そろそろ、地図に”アンドゥ機能”が付いてくれてもいいかな、なんて。
床を塗りつぶした後、線を引こうと思って間違えて「あっ」って塗りつぶしちゃったりすること、わりとあるんですよ。まあ、分からなくなるわけでもありませんが、やり直すのがちょっと面倒です。それに、通常の3DSだとマス目はそんなに大きく表示されないので、描きこむのを普通にミスすることもあります。
まあ、あまり需要がないのかもしれませんが、個人的には付いて欲しいかな。贅沢な文句なのは、分かっています(苦笑)

△ ―→ 「簡易蘇生」というスキルについて。
戦闘じゃない時に使用できる「戦闘不能」回復のスキルなんですが、失敗することが多いスキルです。それ自体は別にいいんですが、3D立体視をONにしていると、失敗した時に不自然な暗転がかかるんですよね。(立体視的に)ヘンに飛び出した黒画面が不自然に映っているという感じで、ちょっと見てて気持ち悪いです。ちなみに、立体視OFFだと何の問題もありません。
そこまで大それた不満ではないものの、こんなのデバッグ(テストプレイ)すればすぐ見つかりそうなものですけどね。まさか、デバックをずっと立体視OFFでやっていたんじゃないでしょうね?疲れるからって、それはダメでしょ。

△ ―→ 音量バランスが少し偏っている気がしました。
効果音とかに比べて、曲の音量が小さい気がしました。まあ、オプションでざっくりと音量バランスを変えられるので、調整してみてください。

△ ―→ イベントデモのアニメは、立体視に対応していません。
ま、これは体験版の時からそうでしたので。
対応していないならしていないで仕方ありませんけど、ここに地味に期待している人もいるかもしれないので、一応指摘しておきました。



■====== 得点とまとめ ======■
●●●●●●●●●○ … 9点(10点満点)


良い意味で、購入前のイメージ通りという出来。これまでのシリーズの良さをしっかり残しつつも、ストーリーやキャラクターを重視して現代のユーザーにより親しみやすい姿になっています。
シリーズを重ねてきただけあって、洗練されています。テンポも良く、かといって演出も”ないがしろ”にしていないというバランス。設定変更による対応も色々できますし、限りなく理想的な形になってきているな~と感じました。ましてや私は『II』以来なので、その進化を純粋に楽しめています。

とはいえ、”新”である以上は、これまでの”新じゃない”シリーズに慣れてきた人にとって、どうも違うと思うところがでてくるのも然り。そう思われるであろう点といえば、
 └→ 自分でキャラクターが作れない。ゆえに、パーティメンバーが代わり映えしない。
 └→ 登場するキャラクターや職業に、愛着がもてない。
 └→ ストーリーに沿ったイベントシーンでそれなりに会話があるので、その部分においてのテンポが気になるかも。
 └→ 平均的に見ると難易度が若干落ちている気はするので、それがイヤだと思うかも。
こんなとことでしょうかね。
これらを判断するためにも。そして、新シリーズである今作がどういうプレイ感覚なのかを知るためにも、まずは体験版を遊んでみて欲しいです。セーブデータも引き継ぎますし。体験版の時点でハマったようであれば、そのまま製品版を買って楽しめばいいだけです(笑)

ちなみに。「クラシックモードのためだけに買うのは、ありなのか?」という点については、今は答えられません。
体験版ではクラシックモードをプレイできませんし、製品版でも今のところはプレイしていませんし。とはいえ、あくまでメインが「ストーリーモード」である以上、クラシックモードに過度な期待は禁物かな?という風には思っています。
クラシックモードも触れるものなら触ってみたいですが…そのためにストーリーモードのデータを全削除しないといけないなら、ちょっと抵抗あるな…。触れるかどうかは分かりませんね。


とりあえずは、ストーリーモードがクリアできるか?ですね。
ストーリーモードをクリアできたら、セカンドインプレッションを書く予定です。

万人向け ← ○○○●○○○○○○ → 熟練者向け
手軽に ← ○○○○○●○○○○ → じっくり
思考タイプ ← ●○○○○○○○○○ → 感覚タイプ
 爽快感重視 ← ○○○○○○○○○● → 達成感重視 


その他のタイトルのインプレッション記事は、こちらからどうぞ
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